CACICOブログ HOME >

CACICOブログ

仕上げ材を巡る冒険  その3

熊本市内は、くまモンで溢れていました。

くまモンは、熊本県のキャラクター&2011のゆるキャラ王。

さてさて

仕上げ材の特徴を2回に渡り、説明しましたが、

今日は、最後の撥水性です。

ここでも、左官材料と塗装材料の性質の差で始まります。

具体的には

材料の、粒子一つ一つに撥水性を持たせる左官材料

仕上げの、表面にコーティングする塗装材料

という違いがあります。

実はこれ、昨日の透湿性の続きでもあります。

透湿を基本にした左官材料は、

表面だけの撥水効果では意味が薄いです。

何せ、内部を湿気が移動するので、そこで結露をおこしても困らないよう

粒子の一つ一つに撥水性が必要となります。

一方非透湿を基本にした塗装材料は、内部に湿気が浸透することを想定しません。

ですから、表面での撥水性のみを求めます。

その結果、材料の上に撥水のトップコート(光触媒や親水性なども)をかける事が主流ですが、

その薄い皮膜は、長期間の耐久性が無い事が多いのです。

結論 撥水性を長期間保てるのは、左官材料の方です。

 

何か一方的に左官材料>塗装材料として書いてしまいましたが、

左官の仕上げ材料なんだから、左官由来が向いている。

というだけの話だったりします。

CACICOが使用している左官材料は、という注釈付きですが・・・

退色や汚れを防ぐ能力は、ホント優れているのです。

仕上げ材を巡る冒険  その2

先ほど乗って来た、九州新幹線 さくら です。

以前に、祝! 九州新幹線全線開通CM というエントリーをしておきながら、

博多から向こうに行った事がありませんでした。

今回は何とか(?)都合を付けて、

博多→熊本(つばめ800系)に移動してから、熊本→岡山(さくら700系)で帰ってきました。

ようやく熊本を制覇。

CMで繰り返し見たので、景色にはデジャブー感が・・・

というか、九州は平野ですね。

香川県民から見ると、360度平野!! というのはすごい風景でした。

 

さて先日の続きです。

無機質の話をしましたので、残りは透湿と撥水。

今回は透湿のお話

これは、「左官材料としては当たり前の事」だと言われました。

左官工事は、別名湿式工法とも言います。

湿式とは、下地が水分を含んでいるよ。という意味。

ですから湿式下地の仕上げ材は、透湿せさるのが前提となります。

→湿気が抜けないと、下地と仕上げ材の間で結露してしまのです。

 
一方、サイディングなどの工場生産品を現場で組み立てる事は乾式工法といいます。

乾式は、文字通り水分を含んでいません。

塗装材料とは、この乾式工法を対象に開発されてきたのです。

ですから、乾式下地の仕上げ材は、透湿しなくても良いのが前提。

→透湿云々より、外部からの水を入れない防水性能が主題。

 

昨日同様、商品の特性を作り出しているのは

スタートが左官材料なのか塗装材料なのか

が原点でした。

話を聞けば、なるほどです。

仕上げ材を巡る冒険  その1

今日は九州にきました。

仕上げ材メーカーへの訪問です。

自分が使っている資材が、どのようなモノか。

一般に溢れているモノならともかく、特殊な資材であれば、

その内情が知りたくなるのです。

仕上げ材の特徴をまとめると

無機質   透湿   撥水

の3点です。

そこを突撃取材じゃないですが、直接お聞きしたく、メーカー訪問です。

一般に左官材料と一括りにしていますが、まず言われたのは

「スタート地点が違います。私のは左官材料だけど、一般的には塗料材料。」

左官材料というのは基本無機系ですが、塗料は樹脂素材、つまり有機系という訳。

目指すのは、汚れずらい、クラックがおきずらい仕上げ材なのですが、

スタート地点が違うと、技術開発も全く違います。

すごくおおざっぱに言うと

他メーカーは、有機系材料をベースに弱点を克服しようとしていると、

有機系材料は、分解しやすい、静電気を起こしやすい、という性質がある。

だから、退色や汚れ対策が必要。 でも成功していない。

無機系材料には、そのような弱点が無いので万々歳。

かというと、そう単純でもない。

色の定着が難しい、柔軟性が無いためクラックが起こりやすい。などの別の問題点が、

だけど、そちらは、ほぼ技術でクリアしている。

という感じです。

上記で、「退色」と「色の定着」という、二つの言葉が出てきます。

すごく似ているのですが、こんな差が・・・

退色というのは、言葉通り、色粉自体が変質してあせる事。

色の定着が難しいというのは、色粉が剥がれやすいという事。

です。

材料は、主材と色粉で構成されています。

繰り返しですが

退色     色粉自体の色が変わる事。

色の定着  色粉の接着力。

(ちなみに、有機系材料が、特に定着力が優れている。という訳ではありません)

深いです。

ちなみに、無機系の色粉が何故退色しないかも伺いました。

高温で焼き付け、つまり焼き物の釉薬のようにして色を作るから。

焼成顔料と言います。

陶器の色が変わらないのと同じ理由で、

色あせや退色が、ほとんどないのです。

技術的には、ヨーロッパ由来の方法に独自のアレンジを加えているとのこと。

工場は企業秘密とのことで見学できませんでしたが、

有意義なひととき・・・

まだ、無機質の説明しかしていませんでしたね。

続きは次回です。

熱量の大きい建物

温熱環境に関して

「湿度のコントロール」の大切さは感じています。

湿度コントロールは、

「湿度コントロールが出来る環境」と「湿度コントロールできる機器」

の二つが必要です。

湿度コントロールが出来る環境とは、

建物の断熱レベルを、ある水準以上に保つ事です。

冬場に加湿器を稼働させても、窓で結露してしまうのでは、加湿は出来ないから。

その上で、

どんな機器を使って湿度をコントロールするか?

という問題に、初めて入ります。

その回答の一つとなるのが、最近取り上げたデシカという機器です。

枕が長くてすいません。

RCの改修を手がけて初めて、熱量の大きな建物の事を真剣に考え始めました。

実は、あまり断熱性能を上げなくても、快適になるのではないか?

と考えています。

それは、木造や鉄骨に較べて、蓄熱量が格段に大きいからです。

窓の外で結露してしまうほどの蓄熱量を誇るRC構造。

この外側で断熱が出来たら、

戸建てRCなのに、マンションの中部屋レベルまで環境が上がる気がします。

その上で、枕に書いた湿度コントロールが加味できたら・・・

計算上のQ値を越えた環境が手に入る予感がしています。

かかりつけ医師に関して

以前、PPKの話を書きました。

PPKとはピンピンコロリの略で、寝たきりにならず長生きしようという話。

で、ちょっとだけ医療方面の話。

かかりつけ医師のいる人は長生きできると思いますか?

この答えは、

そのかかりつけ医が、歯科医ならYESです。

少し保険の話をします。

歯科の仕事は、本来予防医学です。

なぜなら、けがや病気であれば、完全治癒することも可能ですが、

虫歯なんかは、治癒する事はありません。進行を食い止める対処療法しか出来ないのです。

小学校の歯科検診なんかがその現れですよね。

でも医療保険は原則として、「予防」に費用を出したがりません。

保険請求時には「病名」をつけないといけないのですが、

かかっていないとその「病名」がないから。

風邪を引きそう、おなかが痛くなりそう、に対して何かの治療を行うことはありません。

でも、歯科だけは別なのではないかと思います。

なぜならば、予防することで、病気にかかる率を思いっきり下げる事が出来るからです。

いわゆる「歯の掃除」をする事によって、口内環境をよくすれば、

当然ながら、虫歯や歯槽膿漏という病気にかかる事が激減します。

これは、「予防接種したら、風邪にかからない。」とは次元の違うレベルで立証されています。

野生の動物ならば「食料を摂取できない」=「死」ですから、

かかりつけの歯科医師がいる人は長寿命。

これは、統計上の事実らしいです。

で、もう一つ小ネタ。

身長の高い人の方が、長寿命だそうです。

どちらも人づてなのでネタ元が出せなくてすいません。

でも、お医者さんから聞いたので、結構カタイ話だと思います。

RC独特の結露について

まず、下記の写真を見てください。

日曜日のお昼間です。

RC(鉄筋コンクリート)の改修物件の写真です。

結露ですね。

ちょっと触ってみます。

で、離れてからもう1枚写真を。

なんか変な感じしませんか。

そうです、外部側で結露しているのです。

よく見るとタイル面にも結露水が流れています。

これは、16日のお昼間。

天気が良く、外気温が上がりました。

この写真は、北向き&日陰です。

現在、人が住んでいない本物件。(つまり、室内で暖房等をしていない)

RC構造のため、しっかりと夜間に冷蓄熱した構造物の内部は底冷え状態。

その上、外気温は上がって、かつ前日の降雨で湿気もばっちり。

物理法則通り!!

という事で、RCの外断熱の必要性が分かる出来事でした。

国民全員英語ペラペラ

数日前、英語が話せるのエントリーで取り上げた橋下氏が、

英語ネタを仕込んだとの事。再度、英語の話を書きます。

スポーツ新聞がニュース元で恐縮です。

▼「1兆円をかけて(国民が)高校卒業するまでに日常会話を出来るようにしたい」

▼「英語をしゃべれないと国際社会では戦えない」

と銀座で演説したとのこと。

これは一種の英語公用化路線ですね。

英語公用化論争は、ずっと以前にもあったことです。

1870年の初頭なので、丁度、明治維新(明治元年が1867年)と呼ばれていた時代の話。

薩摩出身の政治家、森有礼(もり ありのり)

「日本の近代化は、日本語ではなく、英語で行うべき」

と主張し、

土佐藩士で自由民権運動の思想家、馬場辰猪(ばば たつい)は、

「日本の国力を増すためには、日本語による近代化が必要」

と主張しました。

具体的には、

翻訳によって日本語の語彙を増やし、日本語を話せる人であれば、

政治、経済、あらゆる話に参加できる社会を目指す。

というものでした。

 

例を上げてみます。

明治の初めに、こんな言葉は日本語にはありませんでした。

Society   Modernization   Constitution  

日本人は、これを下記に翻訳しました。

社会  近代化  憲法

明治政府がどちらを選択したかは、ご存じの通り。

英語が苦手な私としては、明治の人に感謝です。

でも上記に出てくる馬場辰猪は、

グッドモーニングしかしゃべれない橋下氏と違い、

英語の達人だったらしいです。

そんな彼の英語公用化路線への反証は。

①英語と日本語は、言語体系が全く違うために、学習に多くの時間と労力が必要。

②英語学習は、裕福層に有利であり、格差社会化が進む。

③使う言葉によって、国民間で意識の分断が生じ、日本国民としての一体感が育たない。

というものでした。

 

さて、平成の維新と明治の維新。

英語だけでは無く、政治的にも真逆を突き進んでいます。

明治維新とは?

「江戸幕府の討幕運動から明治政府による天皇親政体制」への体制転換期を指します。

つまり、

黒船に象徴される、欧米列強の外圧から日本を守るために、中央集権化して対抗しよう。

というのが明治維新でした。

ですが、平成の維新を名乗る人達は正反対です。

(海外に打って出るには)、中央集権より地方分権が良いんだと主張しています。

同じ維新と言っても、明治と平成では、まったく逆の主張をしているのが面白いです。

震災復興で投票します

原発・TPP議論深まらず=衆院選、かすむ焦点    時事通信

衆議院選挙の争点は、脱原発にTPP。

というのがマスコミの立場みたいです。

ですが、私はそう思いません。

以前もエントリーしましたが、遅々として進まない震災復興

なぜ、これを争点にしないのか疑問です。

復興予算の執行(消化)率は、無茶苦茶です。

震災復旧予算、半分手つかず。インフラは8割未執行。  朝日新聞

タイトルだけでもおなかいっぱいですが、なぜこんな状況なのでしょうか。

復興にはあまり予算がかからなかったので余った。

訳では当然ありません。

購読している震災地の新聞を読む限り、そんな雰囲気は微塵も伝わってきません。

独断と偏見ですが、リーダーに能力がないからだと思います。(やる気もない?)

お金、人材、材料などがあったとしても、それだけで震災復興はできません。

なぜならば、津波による震災は、全てが「無」からの復興です。

無秩序から秩序を作り出す作業。

これは、現場だけの判断でどうにかなる話ではありません。

どこかの党がうんぬん、という話ではありません。

地域復旧にはほど遠い少額な予算であったが、それすらも使い切れなかった。

というのが、震災復興の現実。

つまり現在の与党には、能力、もしくはやる気の両方が無かったのです。

2年間近く放置された震災現場を、最短で復旧できるのは誰か。

それが、今回の選挙の争点であるべきなのです。

脱原発?  TPPの参加?

一万人以上の人命が失われた東日本震災の復興を放りだすほどの話ですかね。

以前にも書きましたが、

福島で原発反対。

と声を上げる人の気持ちが分かりません。

福島で早期の復興。

なら分かりますが。

復興を政策の課題に取り上げない多くの政党と、問題にもしないマスコミ。

お話のオチがなくて申し訳ありません m(_ _)m

私は、震災復興をトップに掲げた政党に投票してきます。

英語が話せる

橋下さんという方が、最近、英語ネタを話しています。

ですので、ちょっと英語の話を・・・

 

公共事業をバンバンやっても、日本の子どもたちは英語をしゃべるようにはならない。

http://twitter.com/t_ishin/status/276840531731046400

子どもたちに税金を回す。日本の子供に対して、高校卒業する頃には、英語で日常会話ができるようにさせる

英語なんて、能力関係ない。アメリカ人は、幼稚園児でも英語を話す
 
http://twitter.com/t_ishin/status/276839897669722113

ゆとり教育を許してきたのは自民党だ。僕なんか10年たってしゃべれるのはグッドモーニングだけ

大阪市は小学校1年から英語教育をやる。大阪市のこどもは高校卒業するまでに日常会話ができる。

アジアで英語をしゃべれないのは日本人だけ。

朝日新聞の記事

 

書き起こしてみたら、こんな感じです。

辻褄が合わないところもありますが、注釈つけてみます。

▼公共事業をバンバンやっても、日本の子どもたちは英語をしゃべるようにならない。

英会話できるのと、自然災害への備えを同一レベルで話されても困ります。

▼英語なんて、能力関係ない。アメリカ人は、幼稚園児でも英語を話す。

と言いながら、

▼子どもたちに税金を回さないと、日本人は英語が話せない

と言う。

幼稚園児でも話せる(つまり簡単な)事に、どんなコストがかかるのですかね。

▼ゆとり教育でグッドモーニングしかしゃべれない

らしいのですが、弁護士さんで大阪市長さんをされている。

ゆとり教育でも、司法試験には合格しています。

グッドモーニングしか話せない人がトップでも、市政が回っているのですから、

役所の人が優秀なのか、(英語が)必要がないのかのどちらでしょう。

▼大阪市の子供は、高校卒業するまでに日常会話ができる。

そうですか、すごいですね。

日常会話の定義にもよりますが、大阪市の10年後はバイリンガルだらけですね。

▼アジアで英語をしゃべれないのは日本人だけ。

まぁ、そうだとしましょう。

先ほどの「アメリカ人は幼稚園児でも英語を話す」と同根なので、まとめて話します。

何故、アメリカ人と多くのアジアの人が英語を話すことが出来るか?

これは「必要」だからです。

アメリカでは生活するために「必要」

アジアでは稼ぐために「必要」

な訳です。

アメリカに限らず、どこの国でも母国語が話せないと日々の生活ができません。

ですから、

▼英語なんて、能力関係ない。

と言う言葉は少しだけ間違っています。

正しくは、

母国語なんて、能力関係ない。

です。

そうすると、続きの文章もうまく収まります。

母国語なんて、能力関係ない。アメリカ人は、幼稚園児でも英語を話す。

これなら、OKです。

一方アジア。

アジアでは教育を含めた「稼ぐ」という目的のために英語が必要です。

①母国語に翻訳される書籍が日本に較べて、ものすごく少ない。

②自国のマーケットが小さいので、自国発刊の書籍自体も少ない。

③外国企業が多くを占めており、英語が話せないと仕事が限られる。

という感じです。

 

でも個人としては、英語がしゃべれる人が、うらやましいです。

道路で外国の人に話しかけられそうになったりしたら、

思わず目を逸らしがちな私としては、しゃべれる人は尊敬します。

たしなみとして英語がしゃべれたら良いですよね。

もっとも、私もええ歳なので、

英語が話せないのを、親のせいとか、政治のせいとかにはしませんけどね。

東芝エレベータ

RC断熱改修案件のエレベータが決まりました。

以前から、導入するなら日本製。

と決めていたのですが、結果として東芝エレベーターさんになりました。

本改修工事は、2013年3月末という期限があります。

11月に話が持ち上がった時、納期の心配はしていませんでした。

「3ヶ月以上あるから楽勝でしょう」

しかし、現実は違いました。

①書類の準備

②発注~納材

③施工期間

④年度末

ということを掛け合わせると、もうぎりぎりと言って良いタイミングでした。

実際、一番初めに声がけしたエレベーターメーカーさんは

「4月の工事で良いですか?」

と宣ったぐらいです。

一番問題になりやすいのは①の書類関係です。

エレベーターの追加は増築などと同じ行為と見なされ、確認申請が必要となります。

昨今のエレベーター事故を例に出すまでもなく、エレベーターは法定点検が義務づけられています。

つまり役所への届け出無く、エレベーターを新設することは不可能。

ここ最近の建物ならばともかく、古い建物となれば、

完了済書や構造計算などの法的書類が無いことも多々あるでしょう。

一方、エレベーターを後付けする時には、往々にして床(スラブ)に穴を開けます。

  事前にエレベーター用のスペースを取っている場合は別ですが。

つまり構造に手を付ける以上、構造計算上で床に穴を開けても問題ないよ。

と証明する必要があるのです。

当時の構造計算書と確認申請とその許可書が無いと、とても面倒な話。

既築建物の構造を、後から証明することは非常に難しいです。

というか、基礎や壁の内部構造などを後から証明するなんて、私では想像がつきません。

ありがたいことに本物件は、法的書類が全てあったので問題なく進んでいます。

先週、契約前ですが、納期がタイトという事で、

仕上げと言われる「照明器具、色、材質」などを決定しました。

来週に契約ですが、それでも工事にかかれるのは2月の半ば。

工事期間は約3週間。

エレベーター導入の大変さが、少しだけ分かりました。

ホーム

検索
Feeds
Meta
55 / 86« 先頭...102030...51525354555657585960...7080...最後 »

ページの上部に戻る