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2014年6月のアーカイブ

熱交換換気装置の功罪

住宅のオーバーヒートの話を書いたのですが、その続きでもあります。

前回の話をまとめると

断熱性能を上げることによって冬場は快適になるが、夏場のオーバーヒートが課題になる。

そのためには、日射取得のコントロールが大切。

おぉ、二行で終わってしまいましたね。

結構時間かけて書いたのに・・・

さて現在の住宅は、「24時間換気装置」が義務づけられています。

目的は建材等に含まれるホルムアルデヒド等の化学物質を除去する事です。

2時間に1回、家の中の空気を入れ換えるというルールがあります。

ホルムアルデヒドを持ち出すまでもなく、

人間が居ること自体で空気は汚れる(二酸化炭素 が増える)訳ですから、空気の入れ換えは必須。

ですが、

「せっかく室内を暖かくしたのに、外気と入れ替えたら寒くなる」

との考えも間違いではありません。

そこで出てきたのが、タイトルの熱交換換気装置です。

室内の汚れた温度の空気を、外気に移して導入する。

筋が通っていますね。

この熱交換の方式にも種類がありますが、今回は割愛します。

で、この熱交換換気扇が正しく運用するには、大原則があります。

それは

「室内は快適である」

というもの。

何を言っているの?

という感じかも知れませんが、もう少しお付き合い下さい。

ずーっと寒い。ずーっと暑い。

という気候であれば、何の問題はありません。

例えば北海道の1月、2月。

部屋の内部温度と外気温は、どんな場合でも家の中が(比較すれば)快適です。

ですので換気扇は、熱交換した方が良いのです。

先程の「室内は快適である」というルール通りです。

では違う例を、現在のうどん・・・いや香川県。

日中は、おいおい、って言いたいほど暑いですが、夜は涼しかったりします。

このように、一日の寒暖の差が大きい時が問題なのです。

日中に、人が居ない家を例に出します。

〇日中

人が居ないのでエアコンをかけませんし、窓も閉めています。

換気扇は、室温を守るよう努力します。

ですが、少しずつ室温は上がっていきます。

〇夕方から夜にかけて

外気温は低下し、快適な温度まで下がります。

その時の室温はどう変化するでしょうか。

建物の内部ですから、外気温のように急に低くなったりしません。

日中の室温上昇が止まる程度でしょう。

ここで北海道の例と大きく違う状況が発生します。

閉めきった室内より、外気温の方が快適。

という事態です。

で問題は、この時の熱交換換気装置なのです。

換気扇自体は、「暑い、寒い」を判断しません。

ただひたすら、室温を守ろうとするのです。

ですから、暑い室温を「残そう、残そう」と努力します。

夜遅く帰ったご夫婦(すいません、勝手に状況作っています)は、「家の中が暑い」ので、まず窓を開けることになります。

「快適になる」と考えて導入した設備が、逆の方向に働いているのを知ることはないでしょう。

 

これが特殊な事例であれば良いのですが、

一日の中で、「暑い→寒い」の移動がある季節は結構多いです。

それが春と夏です。

快適な季節としての「春、夏」は少なくなりましたが、

「快適~不快」を行ったり来たりする季節としての「春・夏」は長いです。

具体時には「日中暑いけど、夜は涼しい」時期ですね。

このような気候に対応できないのが、熱交換換気装置なのです。

特に問題なのは、先日のオーバーヒート現象が、この状況をさらに悪化させる事です。

困ったものです。

 

もちろんメーカー側もそのような状況は把握しています。

ですので上記現象に対応する商品も、すでに発売されています。

バイパス回路を持っていて、

内外の温度センサーを元に、熱交換の有りと無しを切り替えるのです。

快適への道は、なかなか険しいです。

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オーバーヒートという課題

今回は、高断熱の問題点を。

良く効く薬にも副作用があるように、良いことだらけの無問題。

などという事象は、世の中にあまりありません。

では、高断熱住宅の問題点とは何か?

その一つがオーバーヒートです。

あまり実生活では出てこないですよね。

「車のエンジンがオーバーヒートした」

なんて事は、最近の車であれば、あまり無いでしょうから。

「家の中がオーバーヒート?」

具体的に言うと、

「断熱したことによって冬は快適になったが、冷房を付けるタイミングが早くなる」

傾向が見られるそうです。

この現象をオーバーヒートと言います。

 
高断熱の家で、何故こんな事が起こるのか?
 
実は、寒さ対策と暑さ対策が、「相反」する事があるからてです。

それは

「断熱=寒さ対策」以上、終わり。

という地域の規格を、

そのまま

「夏がとっても暑い地域」

に持ってきたからです。

 

「冬場、暖房が無くてもOK」という建物があるとします。

この建物が、冬場に暖かな理由を考えます。

室内の温度は、勝手に涌いてでるものではありません。

どんなに断熱性能が高くても、熱源がなければ、最終的には外気温に近くなります。

では、室内にはどんな熱源があるかを考えます。

①人間、および人間が活動する時に発する熱

②家電製品・調理器具が発生する熱

③窓からの日射取得による熱

の3つが考えられます。

つまり、この3つの熱だけで暖房器具が不要である・・・

なかなかステキな断熱性能です。

で、この3項目。

実は一年中発生する熱でもあるのです。

端的に言うと、冬場においてすら十分な熱量が、夏場にも存在する。

この3つをコントロールできないと、オーバーヒートが発生します。

で早速ですが、①と②は、難しいと思います。

もちろん、

冬場は暖かいものを食べる機会が多く、夏場はその逆であったり。

冬場はお湯に浸かって、夏はシャワーだけとか。

生活パターンによって減少する項目もありますが、

人の生活パターンはいろいろです。

夏でも熱いお湯に浸かりたい。という人を止める訳にはいきませんし、

逆に冷蔵庫のように、稼働率が上がる機器もあります。

なので、夏には発生する熱量が減る。

という期待は出来ないと思います。(すいません、想像です)

唯一可能性があるのが、

③の窓からの日射取得。

つまり、冬は窓からの日射取得を最大にし、夏は窓からの日射取得を最小にする。

この仕掛けが構築できれば、オーバーヒートを緩和できます。

仕掛けと言っても、従前から生活の知恵としてあるレベルです。

プラン的な話としては。

南面の窓→庇をつける  (冬は取得、夏は遮熱できるように)

東西の窓→出来るだけ減らす  (朝夕は太陽高度が低いので、庇では遮れない)

設備的な話としては。

外部での遮熱→理想的  (外付けブラインド、よしず、すだれ)

内部での遮熱→次善の策 (遮熱ブラインド、カーテン)

と言う所でしょうか。

ごくごく、当たり前の話なのですが、高断熱になるのに伴い、その重要性は増えます。

高断熱とは、良くも悪くも室内の熱が逃げづらい構造ですから。

因みに今回取り上げている高断熱とは、次世代省エネのⅣ地域(四国)レベルの性能ではありません。

もっと、頑張って断熱をした場合のお話しです。

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照明における眩しさ

LED話の続きでもあります。

と言っても光源の話ではなく、照明器具のこと。

最近思うのは「光源を直接見なくて済む」ことの大切さです。

目に優しい「光源」は存在するのですが、それはあくまで比較論としてです。

できれば、光源を見なくて済む照明器具が良いと思っています。

照明器具は、いくつかのカテゴリーに分かれています。

手近にあったパナソニックの照明カタログから引っ張ってみると

ダウンライト、スポットライト、建築化照明、ペンダント、ブラケット、スタンド、シーリング

となっています。

一応説明をつけてみます

ダウンライト・・・天井埋め込み型器具、シーリングの一ジャンル。

スポットライト・・・一箇所を集中的に照らす器具。壁や天井に取り付けるが、配線ダクトを使って位置を移動できるものも多い。

建築化照明・・・壁や天井に凹みや出っ張りを設けて、器具を見せない手法。間接照明とも言うが、それに特化した器具

ペンダント・・・吊り下げて使う器具。食卓の明かりとして使われることが多い。シャンデリアはこの一ジャンル。

ブラケット・・・壁に取り付ける器具。階段や、廊下などの誘導目的

スタンド・・・移動できる照明器具。目的は、手元灯や床面の照明。

シーリング・・・天井に取り付ける器具。

書き出してみると何か面白いです。

この中で、ダウンライトがもっとも光源が目に入りやすい器具です。

少し説明が要りますね。

建築化照明は、光源どころか器具を見せないため当然。
ペンダントは、直下に対して光源が見える器具も多いですが、
取付位置が低いため、わざと覗かないと光源を見ることは少ない。
同じ事は、スタンドにも言えます。
またシーリングは、ダウンライトと取付位置は同じ天井ですが、光源が剥き出しという器具はほとんどありません。
同じ事は、壁につけるブラケットにも言えます。
最後に残ったスポットライト。
これが器具としては一番ダウンライトに近いです。
ですが、使用方法という意味では、だいぶ違います。
例えばスポットライトを天井につける場合、あまり直下を照らしたりしません。
壁に取り付ける場合も同じです。
スポットライトは器具自体は、ダウンライトに似ています。
ですが天井を照らしたり、壁を照らしたりと、人の目に直接光源が入らないような使い方が多いのです。
もちろん、ダウンライトもウォールウォッシャーと言って、壁を照らすタイプもあるのですが、
もっとも光源が見えやすい器具と言って良いでしょう。
つまり「光源が眩しい」という欠点が最も表れやすい器具がダウンライトなのです。
 
そんな事を考えていると、PHライトは改めてすごい照明だと思います。
どの角度から見ても、光源を見せないようにデザインされているのです。
ちょっと無茶ぶりですかね。
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LED照明はまぶしい

以前マンション・リフォームして感じたこと。

それは「LED照明は眩しい」

電気屋さんと世間話をしても、「そうだね」という返事が帰ってきます。

文科系的な解釈で申し訳ないですが、

LEDは「暗くても、眩しい」照明です。

明るくて眩しいのなら分かりますが、「暗いくせに」眩しいのです。

その理由を考えてみたいと思います。

少し遠回りな話になりますがお付き合いください。

ダウンライトという天井に埋め込む照明があります。

この照明は、直下だけを明るく照らすことができる照明です。

天井に埋め込んでいるのだから当然ですね。

天井をスッキリさせたい。という理由で部屋をダウンライトのみにしたとします。

そこに居る人は、照明の数によらず「部屋を薄暗く」感じます。

なぜか?

さきほどダウンライトは直下のみが明るい照明と言いました。

これは否定的な意味ではなく、「全体照明ではなく、部分照明ですよ」と言うだけ。

なので当然のことながら、部屋の内部で明暗の差が大きくでます。

で、人はその暗がりを見て(感じて)、部屋全体を薄暗く感じるのです。

その暗い場所というのが、天井面です。

ダウンライトの数を増やせば、光の絶対量は増えますが、天井面の光量はあまり増えません。

それを説明するには、器具の特徴と共に、明かりの性質を知る必要があります。

明るさに関する単位ですが、実は二種類あります。

それはルーメンとカンデラ。(LED電球のパッケージにはルーメン表示がありますよね)

どちらも明るさ、つまり光量を表す単位なのですが、

ルーメン=光の総量

カンデラ=ある方向に出ている光の強さ

という違いがあります。

ダウンライトは、ある一定範囲を明るくすれば良い器具です。

つまり、ルーメン値が低くても、カンデラ値を確保すれば良い。

以前は、反射板等を使って光を集光していた器具です。

白熱電球や蛍光灯は、360℃満遍なく光が放射されるのですから当然ですね。

逆にLEDは、その構造上、光が特定方向に集中しています。

集光する努力は、それほど必要はなかったりします。

光量で言ってみれば、ルーメン値は少なくても、カンデラ値は稼ぎやすいのがLEDという光源。

同等の器具としてはスポットライトもそうですが、例えとしては、懐中電灯が分かりやすいです。

懐中電灯は少ないパワーで遠くまで明るい器具ですが、一点集中なので光軸を少しでもずれると暗闇。

なのでものすごくLED向きの照明器具だと言えます。

・・・思いっきり脱線したので元に戻します。

始めにLEDを「暗いくせに、眩しい」と表現したのですが、少し理系的に表現し直します。

LEDは、ルーメン値が低くてもカンデラ値が確保しやすいため、暗いと眩しいが両立できるのです。

ダウンライトやスポットライトにLEDが多く採用されたのも、局所照明と相性が良かったのでしょうね。

ですが、その副作用として「直視するととても眩しい」が際立つようになりました。

もっとも最近のLED照明は、各社色んな技術を使って、光源を拡散させる努力をしています。

ダウンライトのように、直接光源を見る機会がある器具は、是非「眩しくない」つまり

光源が一点集中していない器具を選択して欲しいです。

誰も見たくて光源を見る訳ではありません。

ですが、たまたま視界に入った光源が眩しいのは、ちょっと困りものだと思うのです。

LEDは、ランニングコストから快適で差別化される時期が来ていますね。

言ってみれば、まだまだ発展する余地があるシステムだとも言えます。

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これから家を建てる人は

気づくと、先月はブログが1本だけでした。

これは、始まって以来の少なさだと思います。

今月からは、心を入れ替えて・・・

さて、不安商法のようなタイトルですが、内容は「快適性能」の話ではありません。

小ネタと言うことで一つ。

こちらは、現在四国でひとつしかないサンプルだそうです。

そう、コンセント・スイッチの新製品が発売されるのです。

パナソニックのニュースリリースはこちら

コンセント・スイッチのシェアは、多分パナソニックがダントツ。

そのパナソニックの新商品です。

パナソニックのスイッチは、上記写真のようにモデルチェンジをしてきた経緯があります。

この大きなデザイン変更に較べると、「差」が少なそうですが、

施工レベルでいくと、そうではないことが分かります。

開口サイズは同じですが、壁の内部に入れるボックスの形状が違うのです。

つまり、材料的な互換性が無いフルモデルチェンジ!!

デザインのポイントは、壁からの出幅が薄くなっている事。

お近くのスイッチプレートを見てもらうと分かるのですが、パネルが二重になっているのが分かるでしょうか?

これは薄いプレートを壁にビス留めし、その上からパネルを被せる二重構造なのです。

新商品は、始めにつける薄いプレートをやめて、外側のパネルだけにしているのです。

デザインもさることながら、掃除の観点から考えても素敵な改善点です。

一方、見かけが大きく変わったのは調光スイッチです。

こんな感じで、スマホのような操作形状に変わっています。

性能面も、今までは三路スイッチ(2箇所でオンオフ)で調光をかける場合

調光は一箇所と限定されていたのですが、それが三箇所まで緩和されたり、

部屋中にある、複数の照明を一括消灯できたりと、簡易なライトコントロール機能を持たすことも可能。

発売は7月21日から順次リリースと言うことなので、今お家を計画中の方は、

「スイッチは、アドバンスシリーズ」と工務店さんに依頼した方が良いですね。

パナソニックは、近々コスモシリーズからアドバンスシリーズに主軸を移すでしょうから、

この流れには乗っておいた方が良い気がします。

あっ、少しだけ気になることを。

配線器具がメーカー主導でシステム化するのは、メーカーの囲い込み作戦とも言えます。

なので、他メーカーの商品が混ぜづらいという現象が起こるかもです。

照明的な例を出せば、「全社の調光照明が対応できる調光スイッチ」

こんな業界統一規格があれば、消費者にとっては有り難いのですが、

それでは、進歩のスピードはにぶるでしょうから、痛し痒しですかね。

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