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ガス器機の基本ルール

ガス衣類乾燥機の話を長々と書いて気づいたのですが、

ガス器機を分類分けすれば良いのではと思いあたりました。

 

室内のガス器機には、給排気に関して3種類あります。

① 開放式       屋内の空気を燃焼させ、屋内に排気する。

② 半密閉式 (FE式)  屋内の空気を燃焼させ、屋外に排気する。

③ 密閉式  (FF式)  屋外の空気を燃焼させ、屋外に排気する。

現状の戸建てで、ガス給湯器をワザワザ室内に付ける事は、ほぼ無いでしょうが、

昭和の時代は、そうではありませんでした。

①の代表例は、瞬間湯沸かし器と呼ばれるもの。

今でも現役で販売されており、写真の機種は右側面から給気して、上部に排気します。

 

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②と③は、写真的にはあまり変わりませんが、まず②の半密閉式から。

前面に室内空気の取り入れ口が付いていて、排気は上部のダクトから屋外に出します。

 

RUX-V1015SWFA

 

最後が③の密閉式です。

写真の通り、上部にダクトが2本有りますので、給気も排気も屋外です。

 

thumb_rux-e2400ffu

 

①の開放式は、瞬間湯沸かし器以外でも、暖房器具として活躍していました。

灯油やガスのファンヒーターを実家で使ってた! という人も多いのでは?

1時間に1~2回は換気するよう注意書きシールが貼ってましたね。

賃貸マンションは、火災対策として灯油やガスを嫌う傾向にありますから、最近は少なくなっています。

室内に排気するのですから、空気は確実に汚れますが、開放型のガスファンヒーターは健在です。

ですが、新築で最も多い開放式のガス器機は、キッチンのガスコンロです。

これ、単体だけなら開放式なんです。

そのままでは良くない、と言うことで、レンジフードをセットにしています。

組み合わせ① 排気のみのレンジフード  → 半密閉式

組み合わせ② 同時給排式レンジフード  → 密閉式

 

②の半密閉式、ここにガス衣類乾燥機が該当します。

屋内の空気を燃焼させて、屋外に排気を排出する器機ですからね。

リンナイのHPを探しましたが、家庭用の半密閉式給湯器はありませんでした。

業務用と風呂釜用が残っているだけです。(写真は業務用です)

暖房器具も、開放式と密閉式のみで、半密閉式はありません。

なのでガス衣類乾燥機は、非常に珍しい半密閉式ガス器具でもあります。

 

③の密閉式は、FF式と言った方が通りが良いかもしれません。

屋外の空気を燃焼させて、屋外に排気します。

だったら器機本体も屋外に取り付けたら良いのでは、と考えるのが普通。

なので、給湯器は屋外タイプが主流となっていますが、

暖房器具は熱源が室内に有った方が有利なので、密閉式は残っていますし、

条件次第では、選択肢に入ると思います。(寒い地域ならですが)

 

さてまとめです。

ガスを室内で燃焼させる器機は、

開放式 → 半密閉式 → 密閉式 

の順で、室内環境に優しいと覚えて下さい。

自分が導入しようとするガス器機が、どの方式なのか? を考えて、

それを導入した時に、密閉式的扱いに出来るかどうかを検討しましょう。

例1

ガスコンロを導入したい。  (IHコンロは、CO2は出ませんが排気は必要なので同様)

 → (排気のみの)レンジフードを選ぶ → 半密閉式  → 使用時に窓を開ける必要あり

 → 同時給排式レンジフードを選ぶ    → 密閉式   → 普通に使える 

または

 → (排気のみの)レンジフードと電動給気シャッターを付ける → 密閉式  → 普通に使える

例2

ガス衣類乾燥機を導入したい

 →排湿筒を付ける           → 半密閉式 → 使用時に窓を開ける必要あり

 →排湿筒と電動給気シャッターを付ける → 密閉式 → 普通に使える。

結論

ガス器機は、密閉式(同時給排)にして使う。

同時給排に出来ない、開放式の器機は極力避ける。

 注) 半密閉式は、必ず同時給排に出来ます。

室内の空気環境を守る鉄則だと考えます。

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