- 2018年8月10日 12:01 AM
- 「かしこい家」の性能
ガス衣類乾燥機の話を長々と書いて気づいたのですが、
ガス器機を分類分けすれば良いのではと思いあたりました。
室内のガス器機には、給排気に関して3種類あります。
① 開放式 屋内の空気を燃焼させ、屋内に排気する。
② 半密閉式 (FE式) 屋内の空気を燃焼させ、屋外に排気する。
③ 密閉式 (FF式) 屋外の空気を燃焼させ、屋外に排気する。
現状の戸建てで、ガス給湯器をワザワザ室内に付ける事は、ほぼ無いでしょうが、
昭和の時代は、そうではありませんでした。
①の代表例は、瞬間湯沸かし器と呼ばれるもの。
今でも現役で販売されており、写真の機種は右側面から給気して、上部に排気します。
②と③は、写真的にはあまり変わりませんが、まず②の半密閉式から。
前面に室内空気の取り入れ口が付いていて、排気は上部のダクトから屋外に出します。
最後が③の密閉式です。
写真の通り、上部にダクトが2本有りますので、給気も排気も屋外です。
①の開放式は、瞬間湯沸かし器以外でも、暖房器具として活躍していました。
灯油やガスのファンヒーターを実家で使ってた! という人も多いのでは?
1時間に1~2回は換気するよう注意書きシールが貼ってましたね。
賃貸マンションは、火災対策として灯油やガスを嫌う傾向にありますから、最近は少なくなっています。
室内に排気するのですから、空気は確実に汚れますが、開放型のガスファンヒーターは健在です。
ですが、新築で最も多い開放式のガス器機は、キッチンのガスコンロです。
これ、単体だけなら開放式なんです。
そのままでは良くない、と言うことで、レンジフードをセットにしています。
組み合わせ① 排気のみのレンジフード → 半密閉式
組み合わせ② 同時給排式レンジフード → 密閉式
②の半密閉式、ここにガス衣類乾燥機が該当します。
屋内の空気を燃焼させて、屋外に排気を排出する器機ですからね。
リンナイのHPを探しましたが、家庭用の半密閉式給湯器はありませんでした。
業務用と風呂釜用が残っているだけです。(写真は業務用です)
暖房器具も、開放式と密閉式のみで、半密閉式はありません。
なのでガス衣類乾燥機は、非常に珍しい半密閉式ガス器具でもあります。
③の密閉式は、FF式と言った方が通りが良いかもしれません。
屋外の空気を燃焼させて、屋外に排気します。
だったら器機本体も屋外に取り付けたら良いのでは、と考えるのが普通。
なので、給湯器は屋外タイプが主流となっていますが、
暖房器具は熱源が室内に有った方が有利なので、密閉式は残っていますし、
条件次第では、選択肢に入ると思います。(寒い地域ならですが)
さてまとめです。
ガスを室内で燃焼させる器機は、
開放式 → 半密閉式 → 密閉式
の順で、室内環境に優しいと覚えて下さい。
自分が導入しようとするガス器機が、どの方式なのか? を考えて、
それを導入した時に、密閉式的扱いに出来るかどうかを検討しましょう。
例1
ガスコンロを導入したい。 (IHコンロは、CO2は出ませんが排気は必要なので同様)
→ (排気のみの)レンジフードを選ぶ → 半密閉式 → 使用時に窓を開ける必要あり
→ 同時給排式レンジフードを選ぶ → 密閉式 → 普通に使える
または
→ (排気のみの)レンジフードと電動給気シャッターを付ける → 密閉式 → 普通に使える
例2
ガス衣類乾燥機を導入したい
→排湿筒を付ける → 半密閉式 → 使用時に窓を開ける必要あり
→排湿筒と電動給気シャッターを付ける → 密閉式 → 普通に使える。
結論
ガス器機は、密閉式(同時給排)にして使う。
同時給排に出来ない、開放式の器機は極力避ける。
注) 半密閉式は、必ず同時給排に出来ます。
室内の空気環境を守る鉄則だと考えます。
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