CACICOブログ HOME > アーカイブ > 2014年7月のアーカイブ
2014年7月のアーカイブ
コンクリートの爆裂
- 2014年7月18日 6:00 AM
- CACICOウォール
鉄筋コンクリートは構造体の続きです。
水の侵入を許した鉄筋コンクリートに何が待っているか?
爆裂です。
バクレツ なかなかアタック感のある言葉です。
爆裂なんて言葉、映画かマンガの中ぐらいにしか出てこないですよね。
初めてお聞きの方もいると思いますので、少しご説明を。
コンクリートは基本、強アルカリです。
文科系なので理由は省きますが、このアルカリ状態が鉄筋をサビから守るのです。
ですが、水や二酸化炭素の侵入を許すと、「アルカリ→酸性」に変わっていきます。
これを中性化と言います。
コンクリートの中性化が進むと、鉄筋を守れなくなって錆が発生します。
この「錆」がやっかいなのです。
金属としての強度が無くなると共に、体積が2倍ほどに膨れあがります。
爆裂とは、その膨れあがった錆が、コンクリートを内部から破壊した状態を指すのです。
書いているだけで、怖くなってきますね。
これ、実はどんなビルでも「普通」に発生します。
例えば「大規模修繕」という言葉があります。
(今回はいろんな言葉が出てきます)
分譲マンションにお住まいの方はご存じかと思いますが、
月々、結構な額を修繕積立金として支払います。
それは20年間隔で施工される(予定の)大規模修繕に備えるものなのです。
大規模修繕とは、建物全体の大がかりな補修工事。
その中に上記の爆裂の補修もしくはその予防が含まれるのです。
もちろん、爆裂してから補修するより、問題になりそうな所を事前に処理する事が望まれます。
爆裂補修は言ってみれば、虫歯治療のようなものだからです。
どちらの場合においても、治療の最善は「現状維持」です。
決して、元の状態には戻りません。
暗いオチのまま、続きは次回です。
鉄筋コンクリートは構造体
- 2014年7月17日 5:00 AM
- CACICOウォール
鉄筋コンクリートは構造体です。
これ、うどんは食べ物です。
と言っているぐらい当たり前ですよね。
なので、もう一つ追加します。
鉄筋コンクリートは仕上げ材に不向きです。
こちらは異論のある人が多いと思います。
香川県内には、「コンクリート打ちっ放し」という建物が至る所にあります。
特に直島に集中している感がありますね。
でも大切な事ですから、もう一回言います。
鉄筋コンクリートは仕上げ材に不向きです。
ここで話しているのは、美醜とか好き嫌いというレベルではありません。
単純に、「特性」として向いていないと言う事です。
外壁仕上げ材に鉄筋コンクリートを使った場合のポイントを簡単にまとめます。
①水に弱い。
②結果として、寿命が極端に短くなる
③温熱環境が守れない
まず①から
構造体の中に隙間がないため、
施工不良でもない限り「いきなり漏水」なんてことはありません。
なので水に強そうですが、そうではありません。
コンクリートに水をかけるとどうなるか?
そうです、吸い込まれます。
もうそれだけで十分です。
表面を撥水処理とかするのでしょうが、基本、水が染み込む材料なのです。
それを何故、仕上げに使うのか?
数年で薄汚れた打ちっ放しが多く存在しますが、
「汚れている」という事は、構造体内に「水」の侵入を許しているのと同義です。
長期スパンで考えれば、費用対効果が低いと言わざるを得ません。
②以降は、次回に書きますね。
かっこいい収まり
- 2014年7月16日 1:30 PM
- 「かしこい家」の性能
土台の水切りがなくなったらなぁ。
と言うのは、実はデザイン系設計士さんの密かな望みです。
ですが鉄筋コンクリート住宅とは違い、
木造は外壁と基礎の構造が違うため、その夢は叶いません。
で、出来るだけそのイメージを活かそう。
とチャレンジした成果がこれです。
西建住宅さんの現場です。
専門的な事は省きますが、CACICOの湿式外断熱工法をアレンジして提案しています。
角度を変えて見てみます。
なかなかかっこいいと思うのですが、如何でしょうか?
実は、窓も注目ポイントです。
1枚目の写真を、少し拡大してみます。
窓が奥まっているので、外壁の厚みが感じられます。
実際、断熱材は10㎝の厚みがあるのです。
かっこいい収まりって素敵です。
- コメント(閉): 0
- トラックバック(閉): 0
温度がダメなら湿度でね
- 2014年7月12日 8:13 AM
- CACICOの毎日 | 「かしこい家」の性能
ここ最近気になっているオーバーヒート。
蒸暑地方においては、避けて通れない問題です。
あっ、蒸暑というのは余り聞かない表現だと思いますが、寒冷地の反対語です。
流れとしては、
室温をコントロールしたい
→断熱だ
冬がまだ寒いね
→高断熱だ
冬は快適だけど、オーバーヒートが起こる
→困ったね
という流れです。
すごく単純化しています。
もちろんエアコンを入れれば良いのでしょうが、エアコンが快適かと言われると結構微妙です。
理由は、大きく二つ
①温度ムラが発生する
②快適の温度帯が、人によって大きく違う
ですね。
特に問題なのは②です。
寒がりの人、暑がりの人と言うように、温度に関する体感は、だいぶ違います。
また、ず~っと室内に居る人と、炎天下を歩いて家に入った人も、室温に対する体感は違います。
オフィスビルにおいて、内勤の女性と外回りの男性が、エアコンの主導権争いをするのも、ある意味仕方がないことです。
話がずれましたね。
これにエアコンの風が直接当たる、当たらない・・・つまり温度ムラが付加されて
エアコンにおける快適には「?」が付いてしまうのです。
さて、個人の「快適温度帯」がバラバラであるならば、それを広げよう。
と言うのが、今回のお題です。
目指すのは、
「気温が高いけど、カラッとしている」
という室内状態です。
つまり、
湿度コントロール(カラッとしている)→室温が高めでも快適
という流れです。
快適湿度は個体差が少ない。
という大前提なのですが、これは結構良い手法ではないかと感じています。
- コメント(閉): 0
- トラックバック(閉): 0
ホーム > アーカイブ > 2014年7月のアーカイブ
- 検索
- Feeds
- Meta