CACICOブログ
暖房とは何か?
- 2012年11月4日 9:01 AM
- CACICOの毎日
何を当たり前な質問を・・・でもこれ結構勘違いしている人が多いのです。
暖房って「体を温める行為」だと思っていませんか?
実はそうではない、という話をします。
まず、人体の仕組みから。(ちょっと遠回りですが)
成人が一日に摂取するカロリーは、約2000kcal前後。
そのうち運動などに使われるのは20%と言われています。
ガソリン車よりは良いですが、あまり効率の良いシステムではないです。
それは「熱」として捨てています。
もし人間が排熱できなかったら、体温が上がりすぎて死んでしまいます。
すいません、何が言いたいかというと
人間は夏だけではなく、冬も含めて一年中放熱をする生き物なのです。
取り入れたカロリー(エネルギー)の80%を熱として捨てる事によって、活動しています。
エンジンが稼働中に熱を持つのと同じ理屈です。
車はエンジンを冷やすためにラジエーターという放熱器を持っており、
人間では体表面が、それにあたります。
夏場
空気温度が高いと、体からの放熱は進みません。
その時人間は体中の汗腺から汗を出し、その気化熱で体を冷やします。
犬が舌を出すのは人間と違い、体表(足の裏を除く)に汗腺が無いからです。
せめて水分のある舌を出して、熱の放出を促進させます。
これで、湿度が高いと不快になる理由がおわかりになったかと思います。
暑くて湿度が高いと、いくら汗をかいても汗が乾かず、放熱が進みません。
本来であれば捨てたい80%の熱が捨てられない。
だから「水を浴びて」放熱を進めたくなるのです。
で冬場です。
空気温度があまりに低いと、今度は人体からの放熱が進み過ぎます。
熱は、その空間内で均一になろうとします。
夏においては、「汗をかく」という技がある人間ですが、冬においては無力です。
必要以上の放熱は、体からエネルギーを奪われているのと同じですから、一大事。
服を着こむのは、放射の進行を遅らすためです。
その点犬は体毛があるので、人間より冬場に有利ですね。
いくら服を着ても冷たい空気は、いろんな形で体から熱を奪います。
例えば、呼吸をしないと人は死にます。
呼吸は冷たい空気を吸い込むしかなく、熱か酸素かの選択を迫られるのです。
話が長くてすいません。
暖房とは、人体からの放射量を80%に保つために、空気(や壁、天井、床)を暖める行為なのです。
では、ストーブなんかに手をかざす行為は「暖房」ではないのか?
という疑問を持たれるかも知れません。
確かに手を温めると、数値的には熱がプラスになるのですが、
空気温度が上がらないまま、この行為を続けると、体の前面ではなく、背中側からの放熱が増えます。
ストーブに手をかざす。またはこたつに入る。
この行為は「採暖」と言い、「暖房」に較べて、体に対する負荷は大きいです。
全体の放熱量を80%に近づけることはできますが、
人体の部位による温度のばらつきが大きくなり、
自ずと血液や心臓などの循環器系に負担をかけてしまいます。
つまり
体の一部を温めて、放熱量を調整するのが「採暖」
空気(や、壁、床、天井等)を暖めて、放熱量を調整するのが「暖房」
なのです。
健康にとって、採暖より暖房が良いのは当然。
背中が寒くなるような状況。
例えばエアコンがあっても、大きな窓の近くに立っていたら
その部屋は、「暖房」ではなく「採暖」の環境だと言えるでしょう。
建物と暖房器具。
この二つが相まって、初めて「暖房」の環境が生まれるのです。
タイベックの新商品
- 2012年11月3日 12:00 PM
- 「かしこい家」の性能
久しぶりに、タイベックの本国ホームページを見ました。
で、面白い新商品が! ・・・アメリカでのお話です。
私のつたない言語能力では、理解できない事も多いのですが、
Tyvek® Fluid Applied WB System
タイベックの塗布防水システムという感じですね。
CACICOの塗り防水に近い商品ではないかと推測します。
現状では木造ではなく、コンクリートやブロック造りに対して行うようです。
当然ながら、この後断熱材を貼り付けて外断熱施工します。
さて、ハウスラップも新商品が出ていました。
CommercialWrap なるものが。
コマーシャル、つまり商業用らしく、一般のタイベックと何が違うかというと、引き裂き強度と耐紫外線性能を強化しています。
なにか、どこかの商品に対抗しているのではと邪推してしまいます。
UV暴露に関しては、270日間大丈夫と大々的に・・・
タイベックは、長期間太陽光にさらすと良くない事は知っていましたが、数字を見るのは初めて。
大型物件は工期も長いからなのでしょうが、標準品は何日大丈夫なのでしょう。
調べてみましたが分かりませんでした。
また、推奨施工はラップキャップタイプのスティープルのみに変更されていました。
以前、スティンガーCH-38というエントリーでお話をした、キャップ付きの固定方法です。
現在タイベックの工法は、すべてキャップ式にかわっており、電動か手動かの選択のみです。
翻って、日本のタイベックホームページには、なぜかその手の記載はありません。
現場も当然・・・
いわゆるダブルスタンダードと言うやつですね。
お店の顔
- 2012年11月2日 5:14 PM
- 「かしこい家」の性能
西建住宅さんの現場です。
よやうく仕上げ塗り、しかも店舗のフロント部分への挑戦です。
二人が下地、一人が仕上げパターンを付けていく手法はそのままです。
今日は、天気が良く直射日光も当たっていたのですが、外気温の低さが幸いして、
材料の引きが早すぎるという問題点も少なくて済みました。
仕上げ担当は、ここ数回のお客さんとのやりとり(施工に立ち会ってもらっています)で、イメージをほぼ把握。
技術者といようり、絵描きか彫刻士と呼んだ方が良いような芸術家ノリでラフ仕上げを進めて行きます。
イヤホント、外壁というキャンバスに絵を描いているようでした。
長い年月での中で、重ね塗りした奥行き感とラフさ加減。
当然ながら汚れていないため、古びた感は無理ですが
それ以外は、ホントすばらしいレベルです。
写真で再現できないのが、申し訳ないです。
12月には内覧会を行うとのことなので、是非実物を見て欲しいです。
事前準備
- 2012年11月1日 11:20 PM
- 「かしこい家」の性能
西建さんの現場です。
下地もできたので、一気に仕上げを。
と思っていたのですが、仕上げ材の敵がありました。
それは横日です。
何を言ってるか分からないですよね。
横から差し込んでくる光なのですが、これが下地の凸凹を
くっきり表してくれるのです。
で、この写真です。これ落書きではありません。
あるタイミング。この家ならお昼前後に南から差し込む光が映し出すラインがあります。
それが横日。
その不陸を、その時間に確認して、事前に凸凹を減らす魂胆です。
塗り壁である以上、壁の凸凹は発生します。
その凸凹を最低限に減らす作業が、この落書きなのです。
コテパターンをつける
- 2012年10月30日 10:51 PM
- 「かしこい家」の性能
西建さんの現場からです。
昨日は北、今日は西側の壁の施工を施工しました。
その一カ所を連続写真でお届けします。
まず、仕上げ材料を満遍なく塗りつけます。
追っかけて、コテパターンを付けます。
アップしますね。
こんな感じで、時間を置かずに仕事を続けます。
付けているコテパターンはこんな感じ。
不規則なパターンというのは、思った以上に難しいです。
仕事は、すぐ目の前(手の届く距離)で行うのですが、
実際は、広い範囲のバランスが必要です。
離れて、全体を俯瞰してから
「こうすれば良かった」
と言うのは通用しません。
広い範囲を想像しながらの仕事が続きます。
新しい施工方法発明
- 2012年10月29日 7:24 PM
- 「かしこい家」の性能
西建住宅さんの現場からです。
今日から外壁の仕上げ工事が始まりました。
前回は自然なコテムラというお題でしたが、
今回はラフな仕上げです。
ラフという言葉もいろいろ解釈がありますが、
今回は「不規則」に徹しました。
「自然なコテムラ」の回でも話しましたが、人間が作業する以上
効率的に仕事を進めようとすると規則正しくなってしまいます。
ですので、「規則」を「正しくなく」します。
なんのことか分からないですよね。
塗り継ぎのラインを直線ではなく、斜めにしたのです。
以前壁のサンプルを作った時と同じ要領です。
一般的に、仕上げ工事は足場の高さで横移動をします。
つまり塗り継ぎは、横に規則正しく入る事が普通。
注) 塗り継ぎが見えるかどうかは、材料や仕上げのパターン、天気によって変わります。
今回はそれを無視して、ランダムな斜めラインを想定し、塗り継ぎとしました。
当然ながら作業性は落ちます。
何せ、足場を上下に移動しながらの作業となる訳ですから・・・
でも、「ランダムな斜め」塗り継ぎを設定した事で、例え塗り継ぎが分かったとしても、
それが気にならないというメリットが生まれるのです。
しかも、その塗り継ぎラインをわざと重ね塗りして、ラフさ加減を強調する計画。
果たして、その結末は・・・
夏を旨とすべし?
- 2012年10月25日 11:01 PM
- 「かしこい家」の性能
「家のつくりやうは、夏を旨とすべし」
吉田兼好のこの言葉をご存じの方は多いと思います。
現在の日本では、この言葉をもって「断熱しなくて良い」と意訳する人が多いです。
暑い地域だから、オープン(風通し)な間取りがあれば良くて、
断熱というのは、寒い地域の人が考える事だ。
こんな感じです。
でも、ちょっと待ってください。
夏暑いのも、冬寒いのも、どちらも熱の問題。
風通しが良ければOKというのは、私に言わせれば、それほどの暑さに直面していないからです。
なぜか
一例として、基礎断熱の話をします。
CACICOでは「床ではなく、基礎で断熱した方が良いですよ。」
とお薦めしています。
でも、「床下は自然換気で十分」と言う方が多いのが現実。
さて、ここで質問です。
四国の4県で、(割合として)基礎断熱が多い県はどこか知っていますか?
基礎断熱とは足下の断熱が大切と考えているという事。
実は、高知県なのです。
ここで言い分けをひとつしておきます。
公の統計がある訳ではありません。
あるのは「基礎断熱の部材を販売しているメーカー」の内部資料です。
四国では、もっとも温暖な地域である高知のはずなのに、
なぜ基礎の自然換気が少ないのか?
それは「夏のムチャ暑い空気が、足下に入ってきて欲しくない」からだそうです。
つまり気候が厳しいと「断熱」せざるを得ない。
という訳なのです。
暑いも寒いも、同じく「熱」に関する事なのですから、基本の対応策は「断熱」。
その事を高知の事例が教えてくれています。
気候が温暖であれば「我慢」はできます。
だからと言って、「通風」を理由に「断熱」を否定するロジックは「?」です。
「断熱」をしっかりした上で「通風」も忘れない。
そんな事は普通にできるのですから。
外壁の仕上げ材に求める性質
- 2012年10月24日 10:46 PM
- 「かしこい家」の性能
CACICOが使用している仕上げ材。
この必要性能の話をします。
大きくは下記の3つ。
透湿性
撥水性
無機質
透湿とは、水蒸気を透過させる性能です。
外断熱の場合、この性能は不可欠。
ですが、外断熱が少数派の日本では、透湿性のある仕上げ材がほぼ皆無です。
逆に「漆喰」等の、日本古来の材料なら大丈夫だったりします。
撥水性は不可欠とは言いませんが、汚れ防止には欠かせない性能です。
汚れは「水」に乗ってやって来ます。
窓の両端から流れ落ちる汚れ等は、その良い例だと思います。
で、無機質。
無機と有機の違いは、理系的にはいろいろとあるのでしょうが、
文化系としては、
有機=分解できる。
無機=分解できない。
という風に考えています。理系の人、適当な解釈で、ごめんなさい。
無機質の代表は、石や砂ですかね。
砕く事によってサイズは変わっても、
腐ったり、変質したり、する事はありません。
で、外壁材が無機質である事のメリットも同じ事です。
有機系であれば、変質・変色をしやすいのですが、無機系は、それを抑える事ができます。
ついでに言うと静電気の発生も抑えられますので、静電気による汚れ付着が軽減されます。
以上が外壁仕上げ材に求める、CACICOの要求項目です。
で、ここからは+αの話。
以前、断熱と遮熱で話をした、遮熱(高反射)を取り入れた商品が発表されたのです。
しかも、上記の3つの性能を一切犠牲にせずに・・・
材料の世界も日進月歩だなぁと思う今日このごろです。
近々、詳しい性能を説明したいと思います。
未だにメカニズムをよく理解できていないのです。
こうご期待ください。
室内のクラック対策
- 2012年10月23日 5:00 PM
- 「かしこい家」の性能
西建住宅さんの現場からお送りします。
今日は朝から天気が悪かったので、室内の仕事です。
こちらの住宅、1階の壁は塗り壁なのです。
さて、腕と材料はバランスが取れてナンボ。
今回のポイントは下地材です。
外壁のクラック(ひび)と同じように、内壁のクラック(ひび)も気になります。
外壁は断熱材という下地材を選択する。
という卑怯(笑)な方法を使ってクラックを回避しているのですが、
詳しくは「ひび割れについて考える」を参照して下さい。
室内はそういう訳にはいきません。下地は石膏ボードと決まっているからです。
では、何がポイントか。
それはどんなパテを使うかです。
このピンクっぽい材料ですね。
これをこんな感じで施工します。
出隅にはコーナーテープ(角の補強とラインを通すため)、
継ぎ目はファイバーメッシュ(継ぎ目の強度アップ)
を貼り、その上からパテで固めます。
このパテがキモです。
左官屋さん曰く「ものすごく使いづらいけど、一番割れづらい」パテだそうです。
良い職人は、道具も材料も選ぶという話でした。
余談ですが、この材料、乾くとピンクから白色に変わります。
色の違いが分かるでしょうか。
断熱と遮熱
- 2012年10月22日 10:52 PM
- 「かしこい家」の性能
断熱と遮熱
この二つは、全く違います。
断熱とは、熱の伝わりを遅らす手法。
これ結構勘違いされるのですが、熱を断つ訳ではありません。
ですから、厚みに意味がある訳です。
どんなに暑い夏でも、一日中、最高気温ではありません。
夜間には気温も下がるので、「ある一線」を越えないだけの厚みがあれば良い訳です。
でも、もっと勘違いされやすいのは遮熱。
熱を「遮る」と書きますが、断熱も熱を「断つ」なので、日本語として何が違うのでしょう・・・
遮熱塗料という言葉があります。
ですが、公共建築では「遮熱塗料」という単語を使わず
「高反射塗料」と表現するのです。
つまり、公共の世界では、遮熱と言わず、熱の反射と言うのです。
これなら、体感的にも同意できます。
遮熱といえば熱を「遮る」ので、「断つ」と差が分かりづらい。
ですが、反射なら違いが分かります。
建築現場的な感覚で言うと、夏場=遮熱、冬場=断熱です。
もう少し部位まで含めると
夏場=遮熱=屋根
冬場=断熱=足下
という感じ。
これ、
暑さは上から、寒さは下から。
というごくごく当たり前の事を話しているだけなのですが・・・
遮熱を反射に置き換えれば、話はもっとシンプルになります。
遮熱(反射)が活きるのは太陽光が直接当たり続ける場所。
つまり、「壁」よりも「屋根」の方が効果が大きいです。
太陽光パネルを壁に付けないのと同じ理屈。
ここまで一般論の話をしたのですが、
最近、面白い材料を知りました。
それは遮熱・断熱効果のある左官仕上げ材です。
自分の中でも結論は出ていないのですが
感覚として「面白そう」な商品なので、
ちょっと自分なりに検討してみたいと思っています。
こうご期待ください。
ネタ振りだけですいません。
こんな実験装置も準備していますので、感覚だけで結論はだしません。
こうご期待ください。
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