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2013年12月のアーカイブ
通気層があると言う事
- 2013年12月23日 11:07 PM
- CACICOウォール
前回、通気層の有る無しで、防水のレベルが変わってしまう。
というエントリーをしました。
だからと言って、「通気層工法がベスト」という結論にはならないというのが今回のネタ。
少し昔の話をします。
通気層工法の歴史は、多分2~30年。その前は、直貼り工法が主でした。
防水シート越しに、サイディングをビス留めしていくのです。
つまり、サイディングと防水シートが接しているので、
「毛細管現象」が起こりやすく、漏水も多かった。
そこで隙間を空けたのが、通気工法。
という展開です。
外壁の施工にビスや釘を使う以上、防水層の穴を無くす訳にはいきません。
なので、毛細管現象が起こらないよう、空間を広げたと。
一方、隙間を空ける事が出来ない外壁もありました。
それが湿式外断熱です。
こちらは、空間を確保できないので、防水層の強化を行った。
それが、防水層の穴を無くしたCACICOの接着工法です。
(国も時期も違いますが、分かりやすくまとめました)
毛細管現象を無くすか、防水層の穴を無くすか、という差。
どちらが良いか?
と言うのは、仕上げが違うので、較べる事が出来ません。
ただ、通気工法が持つ課題だけを紹介しておきます。
通気工法は、文字通り、外壁や屋根の内側で空気の通り道を作ります。
「通り道」なのですから、上下に穴が必要です。
この穴がくせ者なのです。
なぜなら、穴が開いている=そこから水が浸入する可能性がある。
と言う事だから。
つまり、通気をさせる事によって、
毛細管現象は防げるが、外壁の裏側に水を浸入させる危険性が増える。
と言うジレンマが、通気工法には存在するのです。
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通気層が無いという事
- 2013年12月22日 12:59 PM
- CACICOウォール
「湿式外断熱」は、まだまだ歴史が短いため、技術革新が出来るジャンルです。
塗り壁という仕上げは大変魅力的なのですが、そこに達するまでに多くの手間がかかるのも事実です。
その手間(=費用)を、減らすことが、CACICOの課題でもあります。
さて現場ではその課題に対する新しい試みを行っていますが、まずは前振りから。
湿式外断熱の肝は、防水にあります。
日本では未だ湿式外断熱において、透湿防水シート工法が主流です。
ですがCACICO仕様ではNG。
なぜなら外断熱工法は、一般の住宅と違って「通気層」を持たないからです。
通気層の有無で、漏水の危険度は、大きく変わります。
具体的には、
一般の住宅 12~15ミリの通気層
湿式外断熱 1~2ミリ程度の隙間
という差のお話です。
1センチ以上の隙間があれば、水は重力に従って落ちてくれますが、
1~2ミリ程度の隙間ではそうはいきません。
毛細管現象と言うのですが、重力関係なく、隙間に拡散していくのです。
この重力に関係なく、という所がミソです。
身近な例を出します。
「床にこぼれた水をタオルで拭く」
これ、よく考えたら説明出来ない事が起きています。
なぜなら、水が重力に逆らって、タオルに染み込んでいくのですから。
これは、先ほどの毛細管現象で説明出来ます。
タオルの繊維の隙間を「毛細管現象」によって、重力に関係なく、水が拡散していくのです。
さて、建物の話に戻ります。
壁と構造体に「しっかりとした」隙間を取らない湿式外断熱。
隙間取ったら、断熱材の意味が無いですからね。
そのために防水層の上に開く「穴」は、充填断熱とは比べものにならない程の注意が必要なのです。
防水層の上にどんな穴が開くのでしょうか?
まずは、透湿防水シートを固定するタッカーの穴です。
これは、以前もアップしましたが、本場アメリカでは対策が講じられています。
それと、外壁を固定するための釘やビスです。
この2つは「通気工法」であれば、許される「穴」です。
ですが、湿式外断熱ではその限りではない。というのがCACICOの立ち位置です。
そこでCACICOは塗り防水&接着工法な訳です。
次回は、通気工法の問題点も探ってみます。
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断熱材切断機
- 2013年12月18日 11:55 PM
- 「かしこい家」の性能
アメリカでは簡単に手に入れる事が可能ですが、日本では難しい。
その一つに、断熱材の切断機があります。
もちろん輸入品として購入する事は可能ですが、なかなかに素敵な値札が付いています。
個人的な「日本製を使いたい」という希望もあったので、ず~っと探していました。
自作も考えたのですが、やはり難しく・・・
そんな日本製「断熱材切断機」に、この12月、ようやく出会えました。
電話で問い合わせをすると
「じゃあ、見本品を送るので使ってみて」
と言われて、現品が宅急便でやって来ました。
さすが、日本の会社です。
早速使ってみました。
足下に見えるのがフットスイッチです。
これで電源のON OFFが出来ます。
普段使っている5センチの断熱材を2枚合わせてみたのですが、サクッと切れました。
「熱線偉いです」
そうです。この機械は「刃」ではなく、「熱線」で断熱材を溶かして切断するのです。
なので、「切断くず」も一切出ない優れものです。
断熱材は、5センチぐらいまでなら「丸ノコ」で簡単に切れます。
(カッターもOKですが、結構手間です)
ですが10センチになると、もうダメです。
片面からだけでは切断しきれないので、上下から切断する羽目に。
当然、施工効率が悪くなり、「施工精度」も落ちていきます。
ですが、これがあれば無問題です。
来年の現場から、早速導入したいですね。
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ドラム式か縦型か
- 2013年12月10日 8:00 AM
- CACICOの毎日
先日、洗濯の話を出したので、洗濯機ネタをエントリーします。
ドラム式と縦型(今までのもの)と、どちらが高性能か知ってますか?
洗濯機に求められる性能はいろいろとありますが、まずは洗浄力です。
これに関しては、縦型の方が優秀です。
もちろん、商品によって差違はあるでしょうが、例えばこんな記事があります。
日立製、最新型ドラム式洗濯乾燥機のニュースリリース(2013.9.26)からの抜粋です。
トップに出てくるのがこの文章。
新発想の洗浄方法「ナイアガラ洗浄」で、ごわつきや黒ずみを抑える
でもって、「消費動向と開発の背景」の下りでは
ドラム式洗濯機は、衣類を持ち上げて落とす「たたき洗い」のため、洗う時間が長くなると、タオルなどの場合にはパイルが寝て、ごわつくことがあります。また、少ない水で洗うため洗剤液の汚れ濃度が上がり、洗濯物によっては黒ずみが目立つことがあります。
下線は私が付け足しました。
意訳しますね。
節水効果は高いけど、汚れは落ちづらいのがドラム式なんだ。だけど本商品はそこを改良したよ。
という感じですかね。
では、ドラム式のメリットは何か?という話ですが、私が思うに乾燥能力だと思います。
これに関しては、ドラム式が一日の長があります。何せ、乾燥専用機はドラム式しかない訳ですから。
なので、乾燥機能をよく使う人はドラム式を。使わない人は縦型を選択するのが正しい訳です。
余談ですが、我が家の縦型洗濯機は、いつも蓋が開いています。
理由は、使用後の湿気を飛ばすため。
同じ状況はドラム式でも発生しますが、ドラム式の蓋が開けっ放しだと邪魔ですよね。
要らない心配ですが、ちょっと気になります。
扉の開き方向は選べないので、購入時は配置と相談して下さいね。
お気楽な家を考える 洗濯編
- 2013年12月9日 11:32 AM
- 「かしこい家」の性能
お気楽な家の第2弾。洗濯編です。
今回は、ちょっと特殊な仕様の話です。
以前、ご紹介したことがある「デシカホームエア」が前提。
デシカは、リンクにもあるとおり「室内の湿度」を一定にしてくれる設備です。
で想像ではあるのですが、CACICOの考える快適な家に、デシカをプラスすると
一年中、快適な室内干しが出来るのです。
一般的に室内干しというのは、外に干せない時の代用品で、仕方なくという場合がほとんど。
何故か?
高温多湿の梅雨時期~秋にかけては、室内では乾きづらいからです。
なので、
「お日様に当てないと、干した気がしない」
と思ってしまうのですが、実はずいぶん思考が省略されています。
「室内はダメで、室外でも状況が悪いと乾きが悪い」
しかし
「日にあてるとよく乾く」
との経験から、
「洗濯物は、お日様にあてるもの」
という流れだと思うのですね。
しかし
「室内でも洗濯物が十分乾く」
環境があったらどうでしょうか。
住宅のプラン造りに携わっていた時、洗濯物の干し場所は、いつも悩みの種でした。
「日を当てたいけど、雨が当たらない方が良い。」
「でも室内から丸見えは嫌だし、外からの景観も気にしたい」
「洗濯機と収納場所の動線も考えたい」
なかなか大変な条件です。
ですが、その条件を大きく緩和できるのが、室内干しでばっちり乾く家なのです。
では、どこに洗濯物を干すのか?
室内で日が当たる場所を造るのではありません。
そんな事をしたら、暑くて大変です。
洗濯物の乾燥は、日射ではなく、室内空気の乾燥で行うのです。
で、提案としては脱衣所と、ウォークインクローゼットの中に二つに分けて干します。
「クローゼットがカビるのでは」
と心配されるかも知れませんが、一年中50%前後で湿度コントロールできるデシカの本領発揮です。
最新のドラム式の乾燥機付き洗濯機に投資するより、住宅の換気装置に投資した方が、
ずっとお気楽な生活が送れるのではと想像します。
昨日の続きではないですが、窓を開けないので、埃の侵入も防げます。
もっとも、一番お気楽なのは、住む人の体調です。
一年中、温度と湿度が安定している空間なのですから、これ以上の贅沢はないですよね。
お気楽な家を考える 掃除編
- 2013年12月8日 4:13 PM
- 「かしこい家」の性能
「お気楽な家」というものを考えてみました。
まずは、お気楽の定義から決めましょう。
CACICOの考える「お気楽」とは、
「日々のメンテナンス」に時間をかけなくてもよい家です。
建物のメンテナンスではありません。家事の事です。
日々の生活でアウトソーシング出来ないのは、「掃除と洗濯」です。
食事は、すべて「外食・出来合い」という荒技もありますが、「掃除と洗濯」はそういう訳にはいきません。
お手伝いさんを雇う。というのは無しにしてくださいねm(_ _)m
つまり、お気楽な家は、「建物側」で掃除と洗濯を楽にしてくれる。というお話です。
今日は、掃除をお気楽にする方法から。
マンション暮らしの我が家の日課は、朝のクイックルワイパーです。
毎日、毎日クイックルワイパーを使っても、いつもいつもゴミが採れます。
2,3日置いておこうものなら、「きゃ~」というぐらいの量になります。
掃除ロボットの「ルンバ」を買う。というのもあるでしょうが、それでは「建物」と直接関係ありません。
「どこからゴミがくるねん」と考えたのですが、
春~秋に多く、冬は少ない気がしています。
季節の良い時期や夏場は、窓を開けたい。と言うのは、当たり前の事。
ですが、窓を開けて外気を入れると、当然ながら「ゴミや埃」も一緒に入ってきます。
「つまり、窓開けなければ良いんでしょ」
と言うのが、ゴミ対策の結論です。
事実、CACISU中央公園では、基本窓を開けない生活なので、「汚れの量」は少ないです。
高断熱、高気密、ダクト式全熱換気
この項目を真面目にクリアすれば、窓を開放する必要が激減します。
もちろん
「開けたいのであれば開ければ良いのですよ」
あくまでも
「開けなくても快適」
という話です。
ついでに、結露しない窓(樹脂サッシ)を追加すれば、
結露水に起因する「掃除」も無くなりますので、より一層お気楽な環境が手に入ります。
「換気や温度コントロールで窓を開ける=掃除が増える」
この方程式は、悲しい事に全ての住宅が逃れられません。
「人が住まない家は、傷みが早い」も同じ理屈で、建物自体も適度な換気が必要です。
ですが、窓を開けなくても「有効な換気」を家がしてくれるのなら・・・
「お気楽」と言うよりは、「ずぼら」に近いのかも知れませんね。
12/14.15に見学会が開催されます
- 2013年12月7日 11:31 PM
- 「かしこい家」の性能
年末にかけてCACICOでは、3件外壁のお仕事を頂きました。
その、もっとも早く完成した「お家」の見学会情報をお伝えします。
日程は、12/14.15です。
主催は、エヌケー建設さん。
エヌケー建設と言えば、街中で看板を見かける方も多いと思います。
会社が出来たのが昭和45年なので、設立してから45年という歴史があります。
ホームページはこちら
なかなか重厚なホームページですね。
学校や消防署などの公共事業に代表される大型物件のイメージが強いかも知れませんが、住宅も数多く建設しています。
さて今回のお家は、エヌケー建設さんとしてはCACICO外壁の第一棟目です。
お付き合いのある設計士さんのご紹介で、お仕事を頂くこととなりました。
今回の建物は、CACICO外壁以外でも
基礎の外断熱
ダクト式全熱換気システム
高性能樹脂サッシ
気密検査
等の、快適に欠かせない項目を網羅した快適仕様です。
内覧会の場所も、「高松市伏石町」とアクセスしやすい場所ですから、是非見学に来て下さい。
地図などの詳しい情報は、下記PDFでご確認下さい。
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