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2012年10月のアーカイブ

コテパターンをつける

西建さんの現場からです。

昨日は北、今日は西側の壁の施工を施工しました。

その一カ所を連続写真でお届けします。

まず、仕上げ材料を満遍なく塗りつけます。

追っかけて、コテパターンを付けます。

アップしますね。

 こんな感じで、時間を置かずに仕事を続けます。

付けているコテパターンはこんな感じ。

不規則なパターンというのは、思った以上に難しいです。

仕事は、すぐ目の前(手の届く距離)で行うのですが、

実際は、広い範囲のバランスが必要です。

離れて、全体を俯瞰してから

「こうすれば良かった」

と言うのは通用しません。

広い範囲を想像しながらの仕事が続きます。

新しい施工方法発明

西建住宅さんの現場からです。

今日から外壁の仕上げ工事が始まりました。

前回は自然なコテムラというお題でしたが、

今回はラフな仕上げです。

ラフという言葉もいろいろ解釈がありますが、

今回は「不規則」に徹しました。

「自然なコテムラ」の回でも話しましたが、人間が作業する以上

効率的に仕事を進めようとすると規則正しくなってしまいます。

ですので、「規則」を「正しくなく」します。

なんのことか分からないですよね。

塗り継ぎのラインを直線ではなく、斜めにしたのです。

以前壁のサンプルを作った時と同じ要領です。

一般的に、仕上げ工事は足場の高さで横移動をします。

つまり塗り継ぎは、横に規則正しく入る事が普通。

注) 塗り継ぎが見えるかどうかは、材料や仕上げのパターン、天気によって変わります。

今回はそれを無視して、ランダムな斜めラインを想定し、塗り継ぎとしました。

当然ながら作業性は落ちます。

何せ、足場を上下に移動しながらの作業となる訳ですから・・・

でも、「ランダムな斜め」塗り継ぎを設定した事で、例え塗り継ぎが分かったとしても、

それが気にならないというメリットが生まれるのです。

しかも、その塗り継ぎラインをわざと重ね塗りして、ラフさ加減を強調する計画。

果たして、その結末は・・・

夏を旨とすべし?

「家のつくりやうは、夏を旨とすべし」

吉田兼好のこの言葉をご存じの方は多いと思います。

現在の日本では、この言葉をもって「断熱しなくて良い」と意訳する人が多いです。

暑い地域だから、オープン(風通し)な間取りがあれば良くて、

断熱というのは、寒い地域の人が考える事だ。

こんな感じです。

でも、ちょっと待ってください。

夏暑いのも、冬寒いのも、どちらも熱の問題。

風通しが良ければOKというのは、私に言わせれば、それほどの暑さに直面していないからです。

なぜか

一例として、基礎断熱の話をします。

CACICOでは「床ではなく、基礎で断熱した方が良いですよ。」

とお薦めしています。

でも、「床下は自然換気で十分」と言う方が多いのが現実。

さて、ここで質問です。

四国の4県で、(割合として)基礎断熱が多い県はどこか知っていますか?

基礎断熱とは足下の断熱が大切と考えているという事。

実は、高知県なのです。

ここで言い分けをひとつしておきます。

公の統計がある訳ではありません。

あるのは「基礎断熱の部材を販売しているメーカー」の内部資料です。

四国では、もっとも温暖な地域である高知のはずなのに、

なぜ基礎の自然換気が少ないのか?

それは「夏のムチャ暑い空気が、足下に入ってきて欲しくない」からだそうです。

つまり気候が厳しいと「断熱」せざるを得ない。

という訳なのです。

暑いも寒いも、同じく「熱」に関する事なのですから、基本の対応策は「断熱」。

その事を高知の事例が教えてくれています。

気候が温暖であれば「我慢」はできます。

だからと言って、「通風」を理由に「断熱」を否定するロジックは「?」です。

「断熱」をしっかりした上で「通風」も忘れない。

そんな事は普通にできるのですから。

外壁の仕上げ材に求める性質

CACICOが使用している仕上げ材。

この必要性能の話をします。

大きくは下記の3つ。

透湿性

撥水性

無機質

透湿とは、水蒸気を透過させる性能です。

外断熱の場合、この性能は不可欠。

ですが、外断熱が少数派の日本では、透湿性のある仕上げ材がほぼ皆無です。

逆に「漆喰」等の、日本古来の材料なら大丈夫だったりします。

撥水性は不可欠とは言いませんが、汚れ防止には欠かせない性能です。

汚れは「水」に乗ってやって来ます。

窓の両端から流れ落ちる汚れ等は、その良い例だと思います。

で、無機質

無機と有機の違いは、理系的にはいろいろとあるのでしょうが、

文化系としては、

有機=分解できる。

無機=分解できない。

という風に考えています。理系の人、適当な解釈で、ごめんなさい。

無機質の代表は、石や砂ですかね。

砕く事によってサイズは変わっても、

腐ったり、変質したり、する事はありません。

で、外壁材が無機質である事のメリットも同じ事です。

有機系であれば、変質・変色をしやすいのですが、無機系は、それを抑える事ができます。

ついでに言うと静電気の発生も抑えられますので、静電気による汚れ付着が軽減されます。

以上が外壁仕上げ材に求める、CACICOの要求項目です。

で、ここからは+αの話。

以前、断熱と遮熱で話をした、遮熱(高反射)を取り入れた商品が発表されたのです。

しかも、上記の3つの性能を一切犠牲にせずに・・・

材料の世界も日進月歩だなぁと思う今日このごろです。

近々、詳しい性能を説明したいと思います。

未だにメカニズムをよく理解できていないのです。

こうご期待ください。

室内のクラック対策

西建住宅さんの現場からお送りします。

今日は朝から天気が悪かったので、室内の仕事です。

こちらの住宅、1階の壁は塗り壁なのです。

さて、腕と材料はバランスが取れてナンボ。

今回のポイントは下地材です。

外壁のクラック(ひび)と同じように、内壁のクラック(ひび)も気になります。

外壁は断熱材という下地材を選択する。

という卑怯(笑)な方法を使ってクラックを回避しているのですが、

詳しくは「ひび割れについて考える」を参照して下さい。

室内はそういう訳にはいきません。下地は石膏ボードと決まっているからです。

では、何がポイントか。

それはどんなパテを使うかです。

このピンクっぽい材料ですね。

これをこんな感じで施工します。

出隅にはコーナーテープ(角の補強とラインを通すため)、

継ぎ目はファイバーメッシュ(継ぎ目の強度アップ)

を貼り、その上からパテで固めます。

このパテがキモです。

左官屋さん曰く「ものすごく使いづらいけど、一番割れづらい」パテだそうです。

良い職人は、道具も材料も選ぶという話でした。

余談ですが、この材料、乾くとピンクから白色に変わります。

色の違いが分かるでしょうか。

断熱と遮熱

断熱と遮熱

この二つは、全く違います。

断熱とは、熱の伝わりを遅らす手法。

これ結構勘違いされるのですが、熱を断つ訳ではありません。

ですから、厚みに意味がある訳です。

どんなに暑い夏でも、一日中、最高気温ではありません。

夜間には気温も下がるので、「ある一線」を越えないだけの厚みがあれば良い訳です。

でも、もっと勘違いされやすいのは遮熱。

熱を「遮る」と書きますが、断熱も熱を「断つ」なので、日本語として何が違うのでしょう・・・

遮熱塗料という言葉があります。

ですが、公共建築では「遮熱塗料」という単語を使わず

「高反射塗料」と表現するのです。

つまり、公共の世界では、遮熱と言わず、熱の反射と言うのです。

これなら、体感的にも同意できます。

遮熱といえば熱を「遮る」ので、「断つ」と差が分かりづらい。

ですが、反射なら違いが分かります。

建築現場的な感覚で言うと、夏場=遮熱、冬場=断熱です。

もう少し部位まで含めると

夏場=遮熱=屋根

冬場=断熱=足下

という感じ。

これ、

暑さは上から、寒さは下から。

というごくごく当たり前の事を話しているだけなのですが・・・

遮熱を反射に置き換えれば、話はもっとシンプルになります。

遮熱(反射)が活きるのは太陽光が直接当たり続ける場所。

つまり、「壁」よりも「屋根」の方が効果が大きいです。

太陽光パネルを壁に付けないのと同じ理屈。

ここまで一般論の話をしたのですが、

最近、面白い材料を知りました。

それは遮熱・断熱効果のある左官仕上げ材です。

自分の中でも結論は出ていないのですが

感覚として「面白そう」な商品なので、

ちょっと自分なりに検討してみたいと思っています。

こうご期待ください。

ネタ振りだけですいません。

こんな実験装置も準備していますので、感覚だけで結論はだしません。

こうご期待ください。

アールな感じ

西建住宅さんの現場からお送りします。

こ~んな感じどうですか。

見て欲しいところは、ここです。

このアールの感じ。

断熱材の下地は加工が簡単(他と比べて)なので、構造体に無理なく施工ができます。

普通に作ろうと思ったら、「木地+曲げベニヤ」になるのでしょうが、防水は・・・

本件では、構造体で塗り防水&断熱材をR加工して貼付していますので、防水の心配はいりません。

もう少しアップしてみます。

ファイバーメッシュが浮き出ているのが見えるでしょうか。

材料が少ない!!

ではなく、これぐらいの薄さでないと、逆にひび割れの原因になるのです。

この感じが、職人さんの経験でしょうか。

接合箇所

西建さんの現場からお送りしています。

昨日、頭飾りを取り付けていましたが、この商品は定尺です。

定尺とは、サイズが一定という意味。

今回は2メートルの部材を使用して作業しています。

では、材料と材料の継ぎ目はどうするかというと、

少し隙間を空けて、コーキングという緩衝材を入れます。

そうしない場合は、材料同士を突きつけるしかないのですが、

そこで必ず隙間が空いてしまいます。

本来であれば、どこで接続したか分からないように施工したいのですが、

そのような技術は、多分どこにもありません。

これが昔の建築物で、石造りであれば材料同士を突きつけるのでしょうが、

現在においては隙間を空けて、柔らかい緩衝材(コーキング)を入れます。

一回り小さい部材がくっついているのが分かるでしょうか。

これがコーキングを入れる仕掛けです。

取り付けるとこんな感じになります。

この隙間にコーキングを入れて処理する訳です。

コーキングは樹脂製なので、どうしても接合が分かってしまいます。

ですが現段階では他の選択肢はないのが現状です。

デザインは大切

現在施工しているのは、西建住宅さんの現場です。

社長さんが書いているりっきーのブログは面白いので、要必見。

特に釣り師には見逃せないネタが満載です。

CACICOは西建さんの現場に、左官工事として入っています。

外壁および室内の塗り壁が担当です。

さてさて、今日は外壁のモールディングを取り付けました。

現場では頭飾りと呼んでいますが・・・

このモールディング。材料は外壁の下地と同じ断熱材です。

加工性の高さと、自重(軽さ)を考えると、これ以上に適したものは寡聞にして知りません。

外壁の下地が終わった段階で、無塗装のモールディングを取り付けていくのですが、

今回は工期の関係も有り、平行して進めています。

固定方法は、外壁と同じく樹脂モルタルです。

まず、モールディングに樹脂モルタルを塗りつけます。

でもって、取り付ける壁の方にも同じように

このてんこ盛りには理由があります。

材料の方は工場加工なので精度が高いですが、

外壁は左官塗りなのでどうしても不陸があります。

その隙間を埋めるという目的で、多くの樹脂モルタルを使います。

でもって

取り付けていきます。

今日は久しぶりの晴天。

屋根の上の作業は、景色も良く快適でした。

私がしている訳ではないですけどね。

天井の仕事

昨日は、ベランダの天井部分を工事しました。

一般的に外部の天井(玄関庇の下とか)は

ケイカル(珪酸カルシウムの略)板という防火材料を貼って

ペンキ塗装が普通です。

ですが、前回の工事で気になる事が・・・

壁と天井の質感の差がすごいのです。

これは厳しい。

という事で、今回は天井も塗りにしてもらいました。

では、少しアップにしてみますね。

フラッシュを使うのが好きではないため、動きのある箇所がぶれているのはご容赦ください。

何をしているかというと、壁と天井の継ぎ目にメッシュシートを貼り込んでいるのです。

どうしてもコーナー部分にひび割れが起こりやすいので、その対策です。

でも、天井塗り壁は大変です。

何せ、反り返って仕事をするしかありません。

左官屋さんも、「外部の天井は久しぶりだなぁ」と言われてました。

ご苦労かけます。

追記

前回の現場での「すごい質感の差」はそのままかい!

と思われた方もいると思います。

継ぎ目の処理ができないため、塗りではなく、板張りに変更。

塗り壁と木であれば、質感のバランスはばっちりでした。

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