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2013年11月のアーカイブ

湿気による害のない家造り

京都での研修、その1は、上記のタイトルでした。

湿気による害、で思い浮かべるのは結露ですが、その根本の話。

ドイツは断熱先進国です。

で、他国より先に行う。ということは、実は失敗も数多く経験していると言うことです。

日本と較べて、地震や台風等の自然災害が圧倒的に少ないドイツでも「建物の損傷」は起こります。

統計的には、年間40億ユーロ(約5千億円)に及び、その多くが「湿気による害」に起因しているそうです。

快適な建物を作ろうとして、家の寿命を縮めてしまった。という訳。

ものすごく大雑把には、

住宅の省エネ性を求めた

→断熱材が厚くなり、気密が良くなった。

そのため、室内の湿気が室外に出づらくなり、構造体に湿気が滞留する。

という流れですが、面白いのは、そこに「熱」が関係してくることです。

高断熱の家は、構造の外側(外壁)の温度が上がらないため、室内の湿気がより一層出づらくなる。

というのは、初めて知りました。

熱と湿気には相互作用があるため、一緒に考えないといけない訳です。

でも、考えれば考える程、建物と人間はよく似ています。

例えば、冬の防寒着に何を求めるか?

寒いから、暖かくしたいですよね。(断熱)

なので、「綿入れ」の服がうれしい。

暖かくするには、防風性も大切ですし、雨のことを考えれば防水も必要。(気密)

だったら、ビニール的な仕上げが一番です。

例えば、「綿入れのウインドゥブレーカー」です。

でも、どんな寒い時でも、動いたら汗をかきます。

ビニール生地だと、その汗が蒸散できなくて、服の下で汗が結露をおこします。

雨の日に活動すると、雨では濡れなくても汗で濡れてしまう。という経験が皆さんあると思いますが、どうですか?

特に「登山家」は生死に直結する危険すらあります。
 
なので、「雨は弾くけど、湿気は逃がす」生地が必要となります。(透湿)
 
メジャーな所では、GORE-TEXですね。
 
これは、そのまま建物にも当てはまります。
 
人はGORE-TEXで、建物は「透湿防水シート」という違いがあるだけで、目的は同じです。
 
人も建物も、「暖かくして、雨を防いで、湿気を逃がす」必要があるのです。

秋の京都

東福寺に向かおうとしてJR奈良線の東福寺駅に降りたのですが、月曜日だと言うのに、駅のホームにガードマン。

もう混雑の度合いが分かろうというもの。

実際、紅葉は見頃だったので、紅葉のある所は人だかり。でも、それ以外の所は、比較的余裕がありました。

で、一番見たかったのが、東福寺の庭を作った、重森三玲の作品。

三玲の庭はホント好みですが、それ以外も、至る所に神社仏閣があって、そこには庭が・・・

京都はすごいです。

建物湿気性能の予測と計画

上記タイトルの講義が、京都で行われます。

CACICOとしても、室内の快適は「湿度コントロール」にあると思っていますので、この講義は聞くしかないです。

と、いうことで京都に出張。

講義は19日なのですが、18日に「外断熱・建築物理の京の夕べ」というプレイベントがあります。

19日に講義をされる、独フラウンホーファー建築物理研究所・研究員の田中絵梨さんを囲んでお食事。

なかなかに素敵な企画!!

で、せっかく京都に行くのだから、いろんな所を見て回りたい。

京都で観光。って言ったら、実は修学旅行以来です。

間違いました、観光ではありません視察です(笑)

で、京都の地図を眺めると、ホント、神社仏閣だらけです。

以前から、東福寺の庭には行ってみたかったので、ここを中心に「庭」巡りを計画。

タイトルとは、何の関係もないですね。

ちょっとだけ建築に絡めてみます。

建築の仕事に携わってきたので、建物の知識は、ある程度持っていますが、

庭は、はっきり言って良く分かりません。

だけど、人の「快適」には、視覚的要素も含まれるのは事実です。

庭、つまり窓からの景色は精神衛生上、てとも必要だと思っています。

「ピクチャーウインドゥ」からの日射取得をコントロールできれば。という条件付きですが。

  ピクチャーウィンドゥは景色を見る窓の事。

  FIXの別名称だったりしますが、この文章では、庭に面している窓という意味で使っています。

これは、夏が暑い地域で快適な家を作ろうとする場合に、避けて通れません。

具体的には、夏期における、建物内の「オーバーヒート」が課題となります。

ピクチャーウィンドゥが、北や南であれば、比較的問題がありません。

北の窓は、直射日光が入ることが無いので、ピクチャーウィンドゥに最適とも言えます。

ただし窓の性能が低いと冬場に寒いので、大きく取りたい場合は高性能化が欠かせません。

南の窓は、窓の性能より庇の有無が問われます。

高性能な窓、つまり「アルゴンガス入りのLow-Eガラスが・・・」等という呪文をいくら唱えても、直射日光には適いません。

ですので、冬は日が差して夏は遮る、サイズの庇が欠かせません。

問題なのは、東と西です。

低い角度から、日差しが差し込んで来るので、庇での遮光がほぼ不可能です。

ですので、原則論としては、窓は必要最低限。が正解なのですが、

西はともかく、東は大丈夫。という思い込みがまだまだ健在です。

このあたりはプランの問題ですので、建築の側ではなく、設計士さんの範疇です。

温熱環境を考慮したプランの提案できる可能設計士さんが増えて欲しいものです。

今、新神戸を過ぎましたが、なかなか閑散としていました。駅のホームだけなら、岡山の方が都会です。

やはり、列車は街中に乗り付けないとダメですね。

さて、今からは観光、いえいえ視察モードで進みたいと思います。

やはり、タイトルとは関係ない文章でしたねm(_ _)m

愛媛に出張中

ただいま、愛媛に出張中です。

と言っても、私ではありません。

熱線カッターです。

買ってから、現場には何度か行ったのですが、出番がなく・・・

理由は、使いたい時に、一回一回電源を入れて、暖まるのを待つ必要があるからです。

「そんな時間があったら、丸ノコ使う」

と言って、誰も使ってくれないのです。

でも、ようやっと出番が来ました。

それは、「分厚い断熱材」を使う時です。

大きいサイズもあるようですが、丸ノコは、だいたい7センチ程度までの材料をカットするための道具。

それ以上厚みがある場合は、両面から切るしかありませんが、これが面倒。

で、ようやく熱線カッターの出番となりました。

現在、松山で進行中の住宅は、外壁に10センチの断熱材を貼ります。

もちろん、壁の中にしっかりと断熱材を充填した上での話です。

柱間にセルロースファイバーを10.5センチ吹き込んだ上で、

外部には10センチの断熱材を貼る。

合計20センチの断熱材に囲まれた「家」と言う訳です。

来年には、CACICOでも外断熱に10センチの案件があるのですが、「準備が早すぎた」みたい。

なので、愛媛で経験を積んでいる最中と言う訳。

「まるた」と「まもの」

何の事?

と思われるでしょう。

これは、施工の現場で飛び交った言葉です。

旧聞に属しますが、高松で外断熱の現場研修の最中です。

「まるた取って。」

「はぁ?」

「まものちょうだい」

「なんですか?」

という会話が続出。

「まるた」は、漢字で書くと「丸太」(多分)

「まもの」は、漢字で書くと「真物」(しんものとも言います)

どちらも、「材料をカットしないで」そのまま!!という意味で使っていますが、これが通じない。

「まるた」は、香川県の方言で、

「まもの」は、多分全国区の表現。

なので、「真物」が標準語。

と言いたい所ですが、

「真物」の本来的な意味は、貼り合わせでは無く、単一素材でできている。

と言う意味なので、これ自体も始まりは、誤用。

まぁ、「丸太」も切り出す前の材料を指す訳で、「カットせずにね」という意味ですよ。

と説明したものの、お互いの違和感は解消しないまま、研修は終了しました。

「まもの」と聞くと、「真物」ではなく「魔物」と脳内変換してしまう私は、

やはりうどん県の住人ですね。

コンクリートは仕上げ材か?

住宅において、基礎は結構特殊な位置付けです。

なぜなら、「構造材かつ仕上げ材」の両方を担っているからです。

「基礎=構造材」

これは、誰がどう考えてもその通りです。

鉄骨造でも、木造でも、基礎だけは鉄筋コンクリートなのですから・・・

では、仕上げ材としては優秀でしょうか?

そんなことを言うと、「直島」辺りから、思いっきり批難されそうですが、

実は、あまり良いものだとは考えていません。

もちろん独自の素材感はあるので、個性的ではありますが

外部仕上げにするのは無駄。

というのが素直な意見です。

ダムだとか、瀬戸大橋の基礎部分だとか、置き換えが効かないものであればともかく、

デザインとして外装材に使うのは、お勧めできません。

それは、建物の寿命を縮めてしまうからなのです。

外断熱工法ハンドブック2003年からの転載ですが、

コンクリート構造物の寿命を外断熱の有る無し、つまりコンクリートを仕上げにするかどうかで較べています。

この図によると、

外気に直接さらされた場合の劣化開始は65年後。

外気から守られた場合の劣化開始は180年後。

と推察されています。

何と、3倍近くの差が・・・

ここまで寿命が変わるって事は、外部仕上げに向いてない。

って事ですよね。

構造材を外部環境で苛めて、何がうれしいんだか。

などと、へそ曲がりな感想を持ってしまうのでした。

あっ、もちろん内部仕上げ材であれば別ですよ。

CACISU中央公園では、室内をコンクリート剥き出しにしていますが、

それはそれで、廃墟っぽい味わいがあって良いものです。

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