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2016年9月のアーカイブ

衣類乾燥機を考える ガス熱源の場合2

前回、衣類ガス乾燥機の類似器機として、ガスレンジを上げましたが、

実はもっと似た器機があります。

それは、薪ストーブです。(ペレットストーブでも一緒)

①建物内で、燃焼させる。

②排気は標準装備。 

③給気は建物側の担当

と、構成が同じなのですね。

②に関してもう少し

衣類ガス乾燥機は排湿筒、薪ストーブは煙突と呼んでいますが、まぁ同じモノです。

なので、衣類ガス乾燥機は、薪ストーブの導入手法が使えます。

排気は排熱を利用した自然排気。ここがレンジフードの機械排気とは違うところ。

機械排気だと1時間辺りの風量もハッキリしますが、

自然排気だとすれば、メーカーも数値化できないかも知れません。

実際に尋ねたところ、消防庁からの指針はあるものの、メーカーとして公表できる数値は無いとの事。

ですが、現実問題としては正確な数値は必要ありません。

それは、薪ストーブの排熱温度と衣類乾燥機の排熱温度を比べれば一目瞭然。

衣類乾燥機の排熱は、薪ストーブよりずっと低温なので、

熱に頼る排気方式の場合、風量もずっと少ない。

ですから

一種換気の家 → 連動給気シャッターを一つ

三種換気の家 → 衣類乾燥機用に、集中換気の排気口を一つ追加

で良いと考えます。

一種換気と三種換気を分けたのは、室内の空気状況が違うからです。

一種換気は、給気量と排気量をファンで同等にしている状態。

その空間に新たな排気を持ち込むと、当然ながらバランスが崩れるので、それに対応できる給気口が必須。

一方、三種換気は、機械排気と自然給気の組み合わせなので、室内は少し負圧状態。

そこに新たな排気を持ち込んでも、一種換気ほどにバランスが崩れることはありません。

ですから、そのままでも問題は少ないかも知れませんが、

衣類乾燥機の近くに自然給気口を1個設けるのがベターだと思うのです。

注) 一種換気の場合は、衣類乾燥機と連動した専用の給気シャッター。

   三種換気の場合は、住宅本体の自然給気口を一個増やすだけで良い。

すいません、もの凄く業界の内輪話ですね。

結論的に言うと、

衣類ガス乾燥機は、排気だけをする機械なのです。

つまり、単独の局所換気扇を一つ付けるようなモノなんですね。

で、この機械、うまく排気させてあげないと、空気環境が悪くなる可能性があります。

その責任は衣類乾燥機のメーカーではなく、取り付ける側&使用者にある。

と言うお話でした。

衣類乾燥機を考える ガス熱源の場合

さて、今回はガス衣類乾燥機に絞った話をします。

これは想像なのですが、

花粉症等が理由で、洗濯物の外干しをしたくない人が、

ガス衣類乾燥機の潜在ユーザーだと思うのですね。

特に子供が小さかったりすると、洗濯物は次から次へと湧いてきますので、

1時間もかからず、カラッと乾燥してしまうガス乾燥機は魅力的です。

天候に左右されないのも◎ですね。

CACICOも、年代物の中古住宅を自分リフォームで生活した時代に、ガス乾燥機のユーザーでした。

もっともスペースが無かったので、室内ではなく、室外設置でした。

その時の記憶を辿れば、

襟周りが伸びきったTシャツが、しゃきっとする (縮むとも言う)勢いで乾燥したので、

衣類は選ぶけど、乾燥スピードにはお世話になりました。

さて、ガスの衣類乾燥機は、道具としてとても優れたモノですが、

導入に関しては注意点があります。

それは「給排気」の問題です。

ガス器具を室内で使用するときは、

排気の確保と給気の確保。この2つが欠かせません。

例えば、灯油やガスが熱源のファンヒーターやストーブ。

これらは、室内環境で使う、開放型暖房器です。

開放型とは、

燃焼に使った排気を室内に放出するタイプを指します。

ですから、1時間に1~2回は、窓を開ける等の換気が必要。

って箱やカタログに大書きしています。

つまり器機では対応しないから、使用者がやってね。

という意味、

キッチンのガスレンジも、それ単体では同じ。

ですが、キッチンにレンジフードを付けない人はいませんから、

ガスレンジとレンジフード(同時給排)の組み合わせにする事によって、

初めて使用者が、「給気と排気」を気にせず使える器機となるのですね。

さて、ガス衣類乾燥機の設置と使用方法についてまとめてみます。

ガス衣類乾燥機の設置には、排湿筒(はいしつとう)の設置が義務づけられています。

(聞き慣れない単語なので、ふりがなふってみました)

そして使用時には、近くに給排気できる設備、もしくは窓を開けておく必要があるのです。

ガスレンジとの違いをまとめます。

ガスレンジに同時給排レンジフードがついている場合は、何も考えずに料理が出来ます。

ですが、ガス衣類乾燥機は、

使用者が給排気設備を動かす、または窓を開ける。

という行為が必要なんですね。

窓を開けるだけなので、簡単と言えば簡単です。

ですが、忘れることもあるでしよう。

その時には、何が起こるのでしょうか?

想像ですが、室内の一酸化炭素濃度が上昇するのでしょう。

 

先ほどガス衣類乾燥機には、排湿筒が義務づけられると書きました。

このネーミングが、なかなか意味深。

なんで、排気筒ではないのでしょうかね。

正確を期すためにリンクを張っておきますが、メーカーのQ&Aから排湿筒の説明を抜粋します。

家庭用ガス衣類乾燥機の設置には、排湿のためのダクト工事が必要です。

と書いた上で、説明が続きます。

換気(給気、排気)が十分出来る設備(換気扇、排気口など)があるところに設置して下さい。

ガスの完全燃焼には多量の空気を必要とします。運転時には窓を開けるか、換気扇を回すなどをして下さい。

この説明を、そのまま解釈すると

衣類乾燥機が出す「湿気」に関しては、排湿筒で処理するが、ガス完全燃焼に必要な給気と排気は、

器機側の問題ではなく、建物側、つまり使用者側の責任である。

と書いてあるように思えるのです。

衣類乾燥機を考える その1

デシカを導入している場合、ほぼ不要な設備として、衣類乾燥機があります。

(もちろん、短時間で乾かしたい場合は別ですけどね)

衣類乾燥機は、大きく分けて電気式とガス式。

電気式は時間がかかるので、ガスの衣類乾燥機が高評価のようです。

価格.comを見てみると、売れ筋ランキングで10位以内に2機種入っていますし、(順位は4位)

そして満足度ランキングでは、1位、2位のワンツーフィニッシュ。

もっとも、ワザワザ「衣類乾燥機」を単体で、購入する人は少数派。

価格.comによると、洗濯機は247種類もありますが、衣類乾燥機は16種類しかありません。

(洗濯機の内訳→乾燥機付きは122種類、簡易乾燥機付きは90種類)

なので普通に洗濯機を買う人は、ほぼ乾燥機能が付いているのですね。

話が少し逸れますが、

洗濯機には縦型(145種類)とドラム型(76種類)があります。

ドラム型の方が高価なこともあり、全てにおいて性能が上。と考えている向きもありますが、

実際の所、汚れを落とすには縦型。節水と乾燥能力はドラム型が有利なのです。

(大きな方向性の話です)

なので、「乾燥機は、あまり使わない」と考える人は、

価格とスペース効率で有利な有利な縦型を選ぶ選ぶようです。

ドラム型は、ドラムが斜めor横になっているため、出巾が広くなりますし、

何より、扉を開けっ放しにすると「単に邪魔」だったりします。

でも、洗濯機の蓋は解放しておきたいのが人情ですよね。

話を戻します。

衣類乾燥機を買う人は、一体型の乾燥機では物足りない人なんですね。

ですが、ガスの衣類乾燥機、「設置したいけど、諦めてる」という人が実は多いのです。

その原因は一重に「排気」の問題。

ガス乾燥機は、室内でガスを燃焼させるので、その排気を室外に出してあげないといけません。

ですが既築住宅においては、その排気通路を確保する事が大変なのです。

マンションにおいては、ほぼ不可能です。

何故なら、

居住者には、勝手に外壁を貫通させることが、許されていないから。

借家だからという意味ではありません。

自己所有のマンションだとしても、外壁は共有部扱いとなるので、

個人の判断で外壁面の工事が許されないのです。

する場合は、マンション自治会の承諾が要りますし、要件はとても厳しいのでほぼ無理。

それ以前に、該当マンションがオール電化では無く、ガス給湯だったとしても

ベランダや脱衣室にガスのコックがあるマンションはほとんどないでしょうしね。

ガスの衣類乾燥機を使うには、

電気コンセント、ガスコンセント、排気用の開口の3つが無いと成立しないのです。

長くなったので、次回に続きます。

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