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2013年10月のアーカイブ

除湿と加湿に水を使わない

前回、加湿は加湿器、除湿は除湿器かエアコン

と言う話をしましたが、この機器達とデシカの違いをまとめます。

以前書いたのは、

①複数台数になってしまう。

②局所でしか対応できない

でしたが、実は本質的な「違い」が存在します。

それは、

従来型のやり方は、湿気のやりとりに水を使うが、デシカは水を使わない。という点です。

湿気を扱うのに、水を使わない。

というのは不思議な感じがすると思いますが、

正確には「液体として」の水を使わないという点です。

従来型の機器は

加湿は、液体としての水を(なんらかの方法で)気化して、室内中に拡散します。

除湿は、気体としての水を(何らかの方法で)液体化して、その水を除去します。

つまり、必ずどこかの過程で「液体として」の水を取り扱います。

その結果として、水を加えたり(加湿)、水を捨てたり(除湿)という手間が発生しますし、

水に起因する、カビや汚れ等を防ぐためのメンテナンスが必要となるのです。

ですが、デシカは「液体としての水」を使いません。

加湿は、気体としての水(湿気)を、室内と室外から集めて、室内中に拡散させるだけ、

除湿は、気体としての水(湿気)を室内から集めて、そのまま室外に捨てる。

その集めるという作業は、「デシカント素子」と呼ばれる素材を媒介に行います。

デシカント素子は、言ってみれば、熱に反応する乾燥剤です。

「冷やすと湿気を吸着し、暖めると湿気を放出する」という性質を、

ダイキンの技術者さんが、何とかしてしまったのがデシカという機械なのです。

調湿を、液体としての水を媒介にせず行う機械。

世界初だと思うのです。

不利な戦い

ジャパンホームショーに行って参りました。

年に1回、いろんな建材を集めた大イベントで、東京ビックサイトで開催されます。

全体の流れを押さえるのに役立つため、出来るだけ行くようにしているのですが、

今回は、ダイキンさんのご招待での参加です。

ダイキンさん、ありがとうございます。

さて以前ご紹介したことがあるのですが、私が注目している機器があります。

それがダイキンのデシカホームエアです。

何をする機械かというと、24時間換気に調湿機能を付けた機器です。

一般的に、快適をコントロールする。というのは、温度をコントロールするのと同義語でした。

ですが、「気温が少し高くても、乾燥していたら快適」という風に、湿度も人間の快適に大きく関係しているのです。

では湿度のコントロールを行う機械はどんなのがあるかというと、

加湿は加湿器、除湿は除湿器かエアコンの除湿機能というのが現状です。

つまり、一台の機械で完結できない上に、局所(家中全部ではない)でしか対応できません。

そこに出てきたのが、ダイキンのデシカ・ホームエアでした。

パンフレットの書き出しがすごいです。

1年を通じて、

家中どこでも心地いい。

体験したことがないほど

爽快な毎日が

はじまります。

ダイキンほどの大メーカーが、ここまで言い切るのですから、

これは期待大です。

ですが、現実には「どんどん売れている」と言う訳ではありません。

機器のサイズや導入コストという問題もありますが、一番大きな障害は、

住む人や建築家の間で、「湿度コントロール」の大切さが理解されていないことです。

ほとんどの住宅が、「室温のコントロール」すら、(建物側で)する気がないのが現実。

なのに、温度以上に解りづらい「湿度」のコントロール。

と言われても、意識が向かないのも当然です。

特に、省エネという観点からダダメ出しをされるという、情けない現実があったりします。

なぜか?

例えば「ゼロエネルギー住宅」という規格があります。

この建物に、デシカを入れると、ゼロエネの規格から外れてしまうことがあるそうなのです。

(全ての建物ではないです)

なぜ、そんな珍現象が発生するかというと、「快適」の基準に「湿度調節」がないからです。

デシカの電力的負荷は、小型のエアコンのようなもの。

正確には、除湿時は520W、加湿時は280Wの電気を消費します。

一方同じダイキンの全熱換気であれば、90Wしか消費しません。

つまり、夏場は6倍、冬場は3倍の電気を消費するのですが、

それで手に入る湿度的な快適さを、日本の「省エネ住宅」は考慮せず、

「効率の悪い全熱換気」として扱うのです。

快適を少ないエネルギーで、と言うのが「エコ住宅」のはずなのに、

快適の大きな目安である、湿度を考慮しないために

デシカはダメな子の烙印を押されているようです。

そんな、「ものすごく不利な戦い」を続けているのが、デシカホームエアなのです。

いゃあ、贔屓したくなりますねぇ。

シームレスな屋根材

ちょっと間が開いてしまいましたが、屋根の防水リフォームの現状です。

雨の日が多かったため、思うように進んでいませんが、大屋根は終了しています。

こんな感じ。

今回の建物は、屋根にアールがついていました。

一般的なリフォームであれば、板金屋根でアールに加工する所です。

ですが、ここに大きな(?)問題があります。

屋根は(当然ですが)防水に対して、一番シビアな箇所です。

ですので、屋根材によって「勾配」の制限があります。

防水能力の低い屋根材は、勾配、つまり傾きをなだらかにすることができないのです。

一般的な「瓦」だと4寸以上。

もっともなだらかにできるのは瓦棒や折半(せっぱん)と呼ばれる形状の金属屋根。

であるならば0.5~0.3寸まで可能。

さて、問題は現場のようなアールの屋根です。

個人的には、「頂点」部分は、ほぼフラット。つまり勾配0です。

なので、防水対策には非常に気を使います。

そこでCACICOの提案は、シームレスな屋根です。

「継ぎ目がなければ、雨が漏らない」

という、非常に分かりやすい理屈。

屋根の施工は、防水層であるルーフィングと屋根材の組み合わせです。

で、そのルーフィング(防水)自体の固定や屋根材の固定には、

壁と同じくタッカー(ホッチキスの大きなやつ)やビスを使います。

極論を言えば、雨水の浸入がない屋根材はありません。

その量が、多いか少ないかだけの差なのです。

本当に雨水の浸入が無ければ、フラットでも大丈夫なはずですから。

その理屈通り、CACICOの提案するサーナルーフは、施工不良以外では水漏れはありません。

なぜなら、従前の方法では、多かれ少なかれ存在していた「隙間」が一切無いからです。

当然ながら、勾配0。つまりフラットでも施工可能です。

シート防水の開始

屋根リフォームの続きです。

塩ビシートでの防水屋根。

との括りでは同じなのですが、CACICOの塩ビシート防水は、

日本のメーカーさんとは施工方法が細かく違います。

なので今回の施工に合わせて、現場での施行指導を企画しました。

技術研修は受講していますが、やはり実際の現場で直接指導してもらうことは大切です。

CACICOの外壁で、それは体感済み。

と言うことで今回は、大阪から1泊2日の予定で来てもらいました。

ものすごくざっくりまとめると、シートを「熱で溶かして」一体化させてしまう工法です。

熱溶着と言うのですが、接着剤を使わないところがポイントです。

塩ビ防水の寿命を計る目安は二つです。

①材料自体の耐久性

②継ぎ目の耐久性

シートとシートを貼り合わせるのに接着剤を使う工法もありますが、

その場合はシートの耐久性より、接着剤の耐久性が問題となります。

ですがCACICOの場合は、熱溶着ですから、言葉通り「一体化」します。

きっちりと施工されていれば、材料と継ぎ目の耐久性が同じになるのです。

では、その溶着の写真を・・・

温風機(高温の出るヘアドライヤーですね)と、ころころローラーでくっつけていきます。

手元をアップするとこんな感じ。

ものすごく地味な作業ですね。この作業を確実にこなすことで、長寿命な屋根が出来るのです。

リフォームで屋根の強化

建物にとって、メンテナンスは大切です。

で、今回は築歴20年未満ですが、屋根のリフォームの物件です。

一般的に「シングル」と呼ばれるもの。

アスファルトルーフィングの上に仕上げ材を接着している、リーズナブルな仕様です。

飯野山がきれいに見えますね。

色むら、つまり白いところはゴミが付着しているのではありません。

仕上げ材が剝げて欠落しているのです。

これでは将来的どころか、直近の防水も不安です。

なので、今回はCACICOの提案するサーナルーフでリフォームする運びとなりました。

こちらの商品、簡単に言うと塩ビのシートですが、ただの「塩ビ」ではありません。

日本の一般材料が10年程度の耐久性しかないのに対して、その3倍以上の耐久性があるという優れものです。

詳しくは以前ブログに上げていますので、是非ご覧下さい。

この写真を撮影したのは、ほぼ1週間程度前です。

10日は大阪から技術指導員が来ているとのことなので、朝から行って参ります。

鹿児島にて

最近、ブログ更新ができていませんでしたm(_ _)m

呼ばれたら、どこでも行こう。

と決めているので今回は鹿児島に行ってきました。

以前「汚れない漆喰」の話をしたと思いますが、

その下地としてCACICOの防水材が使えないか?

という問い合わせでした。

以前も書きましたが、無塗装のサイディングは塗装の下地だけの状態です。

そこに「サイディングの継ぎ目が嫌」と言うことで、

目地のパテ処理をして塗り壁をすると・・・

パテ処理をした所としていない所で、水分の吸い込み量が変わってしまい、色むらが出たそうです。

その対策&防水性能の向上で、CACICOの防水材が選ばれたのです。

外壁メーカーの方が、カットサンプルまで製作していました。

偉いです。

無塗装のサイディングの目地をつぶして、塗り壁仕上げ。

これは一般的に「サイディングを使った大壁工法」と言います。

大メーカーを始め、いろんな挑戦が行われているジャンルです。

本当に目地が隠れるのか(長期的に)というのがポイントですね。

サイディングというのは(当然ながら)固いです。

左官塗りにおける、固い下地の欠点は、

構造体のねじれや揺れによる「応力」が、継ぎ目に集中する。

これをいかにして解消するかが課題なのです。

今回、「目地を消す」という役割は、CACICOには関係ありませんので、一安心です。

 

さてさて最後になりましたが、CACICOの外壁は「応力の集中」をどのように解消しているかをご説明します。

ポイントは、「仕上げ材より下地材が柔らかい」事です。

「メッシュで固まったモルタル」と「断熱材」であれば、どう考えても断熱材が柔らかい。

つまり、下地材が緩衝材となってくれるのです。

なかなか理にかなっているシステムだと思います。

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