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外断熱と火災の関係

前回は高層ビルの話でした。

なので今回は身近な話をしてみます。

木造住宅も外断熱があります。(正式には外張り断熱)

CACICOも断熱外壁ですから、人ごとではありません。

外張り断熱で火災対策を考えた場合、最も有利なのは不燃の断熱材を使う事。

不燃断熱材と言えば、グラスウールとかロックウールぐらいしかありませんけどね。

で、その2つは基本柔らかいので、充填断熱がメイン。

知っている範囲だと、ドイツのアルセコが、ロックウールをブロック状にして外断熱外壁を作っています。

日本でも発売されていますし、低燃費住宅さんは基本仕様として導入してます。

さて、そうでなければ、ロンドンの火災のようになるのか?

まずは結論から。

少なくともCACICOの外断熱システムでは、そのような事態にはなりません。

火災は、大きく分けて2種類あります。

① 室内からの出火

② 外部からのもらい火(類焼)

ロンドンのビル火災は①ですね。

BBCのイラストが大変分かりやすいです。

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このような火災を表層火災と呼びます。

なかなか恐いですよね。

でもまぁ木造住宅の場合は、一階室内の火災が、表層を走って二階に行く・・・

のではなく、素直に室内側で二階に行くと思います。

なので表層火災が危険なのは、中層や高層の建物です。

もちろん木造の表層火災に問題が無いわけでは有りません。

火が外を走る為、隣家への類焼リスクが上がると思われます。

で、構造の話に戻ります。

木造住宅で、BBCの断面構造に類似しているのは、乾式施工の外張り断熱です。

構造用合板の外側に断熱材を貼って、その上に通気層、で最後は外壁。

因みにCACICOの場合は、

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構造用合板の外側に断熱材までは同じですが、そこに直接モルタル被覆。

なので、BBCのイラストにあるCavity(空間)がありません。

またSWP火災のような、小口(断面)からの延焼にも対応しています。

s-IMG_7654_DxO

サッシとぶつかっている所や水切りの上など、

火と接触する可能性の有る小口は、全てモルタルで被覆します。

(写真はサンプルなので着色していますが、現場では未着色)

 

続いて②の類焼の話を。

これ、原則的には防火認定があれば問題ない。と思っていたのですが、

仕上げが金属サイディングである場合は、不安が残ります。

それは、火に炙られて金属表面が高温になり、断熱材が着火する可能性が有るからです。

詳しくは日経アーキテクチュアの、戸建てでも表層火災の延焼は起こるを読んで欲しいです。

取り上げているのは典型的なサンドイッチパネルですが、

外張り断熱+ガルバ仕上げも似たような状態に陥る危険性がありますね。

 

最後に、戸建て住宅における火災への対応、

特に類焼を防ぐ、最も効果的な手法をご紹介します。

それは、電動防火シャッターの設置です。

外壁の防火性能が高いに越した事はありませんが、火は一番弱い所から侵入します。

(この辺り、断熱も同じですね)

なので、類焼対策としては、

① 電動防火シャッターに煙・熱感知器を取り付けて連動させる。

(外出中・就寝中の火災がありますからね)

② 外壁の防火性能を上げる。

の順番で導入して欲しいです。

蛇足

CACICOは、延焼(えんしょう)と類焼(るいしょう)を分けて使っています。

延焼 同一の建物で、火事が広がる事

類焼 別の建物に、火事が広がる事(もらい火)

ロンドン高層住宅火災を類推する

6月14日、なのでホンの数日前ですが、ロンドンで高層住宅の火災事故がありました。

ネット情報だけでまとめると

外断熱改修した事が、火災の大規模化に繋がったようです。

外断熱建築物の火災ですが、乾式の場合、大きく2つに分類できます。

①サンドイッチパネル(SWP)火災

②外張り+通気工法による火災

まずは①ですが、SWPとは、金属板で断熱材をサンドイッチ加工した部材です。

写真を掲載すると、いろいろ問題がありそうなので、ご興味のある方は、検索してください。

中国や韓国には、この手の外断熱建築物が多いらしいです。

SWPは、表面が金属、つまり不燃なのですが、

小口(断面)側から火が入ったり、鉄板が高温度で熱せられる事で、内部の断熱材が着火してしまう。

でもって、一度着火すると、鉄板が邪魔をして、消火が出来ずに延焼が拡大するそうです。

このタイプ、実は外断熱だけではなく、色んな用途で使われています。

例えば、こんな感じ。

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SWPを釣り天井に使った例です。

外壁だけではなく、天井、間仕切り壁等、いろんな所で使われているため、

外断熱専用品と言う訳ではありません。

で、この手の構造は、中に火が回ると、とてもやっかい。

 

もう一つの②ですが、こちらは断熱材と空気層がセットされている場合なので、

より一層危険だと思います。

中国の有名な外断熱火災であるTVCCビル火災が、この該当例。

金属の波板に断熱材が貼り付けられていて、かつ内側が中空だったそうです。

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日経アーキテクチュアから転載

図面は断面の構造です。軽量化しながら剛性を高めるため、スペースフレームで中空にしています。

75mm RIGID THERMAL INSULATION と書かれているのが断熱材ですね。

日本語に訳すと、7.5㎝厚の硬質断熱材かな?

春節を祝う花火が引火して火災になったそうなのですが、この図を見て分かるとおり、

「ZINIC CLADDING SYSTEM」 ・・・中も外も亜鉛合金の鉄板に覆われていて、

壁内部の火災を消火する事は不可能です。

ロンドン高層住宅火災はどうかと言えば、下記の写真をネットで見つけました。

 

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この図面が「正」だとすれば、

既存の躯体+断熱材+通気(排水)層+金属パネル

という構造になっています。

金属パネルと躯体の間に、断熱材(可燃物)と空気(酸素)が挟み込まれている

火災に弱い構造に思えますね。

基礎を長持ちさせるには

前2回に渡って、鉄筋コンクリートと言う構造物の、性質の話をしました。

実例を追加します

「荒廃するアメリカ」と言う言葉を知っているでしょうか?

犯罪多発が・・・ではなく、1980年代、アメリカのインフラが老朽化し、

実生活に多大な影響を与えた。という話です。

荒廃するアメリカ」と、その後の取り組み」 (国土交通省)  に詳しく書かれています。

(同タイトルの翻訳書籍もあるのですが、現在廃版)

ざっくり要約

アメリカは世界恐慌に対処するため、大規模なインフラ投資、つまり道路・橋梁などを一気に整備した。それが1930年代で、ニューディール政策と呼ばれている。

インフラの構造は、言わずと知れた「鉄筋コンクリート」。

投資が一巡した後は、お決まりの公共投資の圧縮が始まり、維持管理予算が大きく削減される事となった。

その見返りが、穴ぼこだらけの高速道路と、渡ることが出来ない橋の大量出現で、「荒廃するアメリカ」と呼ばれた。

メンテナンスを怠ると、たかが5、60年で使い物にならなくなる(可能性がある)

それが鉄筋コンクリートなんですね。

で、日本のインフラ整備はアメリカの30年遅れなので、現在の日本は、「荒廃する日本」に面している。

と言う話。

もちろん、その理屈が住宅の基礎にそのまま適応される・・・かどうかは知りません。

ですが、条件によっては「木材より鉄筋コンクリートが長持ち」

ではない事すらあるのですね。

なので、鉄筋コンクリートを長持ちさせる努力は必要です。

話が少し脱線しますが、

鉄筋の構造って、なぜか人間の【歯】に似ていると思うのです。

375px-Tooth_section_internationalWikipediaから拝借してきました。

1 エナメル質 

  → 歯の一番強固な部分。  C0 C1

2 象牙質 

  → 歯の主体です。ここまで虫歯が進むと、冷たいものがしみる。 C2

3 歯髄  

  → 一般的に言う歯の神経。ここに達すると、何もしなくても痛い。 C3以降

 

で、ここからはCACICOの(かってな)理論を展開します。

鉄筋コンクリートと歯の関係は、

1 エナメル質 → 仕上げ材

2 象牙質   → コンクリート

3 歯髄    → 鉄筋

と思えるのですね。

で、現在の鉄筋コンクリート造の建物は、

エナメル質(仕上げ材)にほとんどコストをかけません。

・・・言葉が正確じゃないですね。

「鉄筋コンクリート自体に耐久性がある」という思い込みで、

エナメル質を、装飾としか捉えていない。

なので20年に一度、虫歯の治療、つまり大規模修繕をするハメに陥っているのです。

CACICOとしてはもっと良い方法があると考えます。

考え方は、歯の対処と同じ。

虫歯に罹ってから治療するのではなく、虫歯に罹らないよう予防するのです。

またまた脱線しますが、

医療の世界において、歯科だけに「予防」目的の治療が保険適用できます。

(紆余曲折があったようですが)

歯科以外では、保険治療を受ける時は「病名」が必要。

例) 風邪に罹りそうだから栄養剤を投与する。と言う事は保険診療では出来ません。

「病名」つまり、病気に罹っていないと保険治療は受けられないのが原則。

ですが歯科においては、歯の病気に罹りづらくする予防治療というジャンルがあります。

歯の疾患は一般の病気と違って、元に戻る(完全治癒)事がありません。

例)虫歯の治療は、患部を削って詰めるだけ。健全な歯には戻りません。

なので、治療ではなく、予防が大切なんですね。

鉄筋コンクリートも同様。

コンクリートを自然環境に曝すのではなく、エナメル質で守ってあげる。

それが基礎の外断熱化なんですね。

前回、鉄筋コンクリートに大切なのは「かぶり厚」と説明しました。

かぶり厚は、厚ければ厚いほど良いのですが、

コンクリートを厚くするより、コンクリートを保護する層をプラスする方が効果的。

と考えるのです。

(鉄筋)コンクリートの寿命とは

鉄筋コンクリートのおさらい。

構造としては、

圧縮に強く、引張に弱いコンクリートと、

引張に強く、圧縮に弱い鉄筋を

掛け合わせたものです。

つまり

圧縮に強いが、引張に弱いコンクリートを、引張に強い鉄筋で補強して、

構造体としての自由度を大きくした。

といった所でしょうか。

確かに自重を軽量化し、複雑な形状を可能にしたのは、鉄筋のお陰ですが、

その見返りとして、

鉄筋の寿命=鉄筋コンクリートの寿命

という十字架を背負うことになった。と言うのが今回の骨子。

 

鉄筋コンクリートの世界でコンクリートは鉄筋を保護するものです。

なので専門用語で「かぶり厚」と言うのですが、

鉄筋を覆っているコンクリートの厚さが、建築基準法で規定されています。

因みに、「鉄の寿命」と言うのも解りづらいですよね。

簡単に言うと、鉄は錆びると終わりです。

錆びた鉄は、鉄本来の性能、つまり引張力が担保されなくなりますが、

もう一つ恐いのは、鉄は錆びることにより、その体積が2倍以上に膨れ上がる事です。

コンクリートの内部で、鉄筋の体積が2倍になる。

と言う事は、コンクリートが内側から強い圧力を受ける。

外部からの力は圧縮方向ですが、内部からの力は引張方向となります。

つまり、錆びた鉄筋は、コンクリートの苦手な引張の原因となるのです。

結果、鉄筋表面のコンクリートが圧力に耐えきれなくなって破壊されます。

これを、業界用語で「爆裂」と言います。

爆裂って単語、普通は爆裂弾(爆薬の古い言い方)のような戦争や武器で使う言い回しですが、

それが該当してしまうほど、酷い外見になってしまうのですね。

鉄筋が錆びる原因は、大きく2つ。

①塩害

②中性化

です。知識がないため詳しい説明は出来ませんが、

①塩害

塩は金属にとって大敵です。海に近いと金属は錆びやすいですよね。

②中性化

はもう少し理系的な説明に挑戦。

コンクリートの初期は強アルカリ状態で、この中にいると金属は保護されていて錆びません。

(理由は聞かないでください)

ですが、時間と共に空気中の二酸化炭素等の影響で、コンクリートはアルカリから酸性に変化していきます。

これをコンクリートの中性化と言い、

酸性化したコンクリートは、鉄を保護しなくなり、結果錆が発生するのです。

面白いのは、塩害にしろ、中性化にしろ、

コンクリート自体の性能には何の影響も及ぼさない事。

ローマン・コンクリートで作られたパンテオンの長寿命が、これで分かります。

構造体に金属を使っていないからなんです。

さて、鉄筋コンクリートはそういう訳にはいきませんから、

塩害や中性化と対峙するしかありません。

コンクリート自体は長寿命だけど、鉄筋コンクリートはその限りではないのです。

基礎は(鉄筋)コンクリート

以前「床下も居室にしよう」で書いたのですが、基礎断熱にもリスクはあります。

と言うか、無断熱だと家が寒いので、断熱しなきゃ。と人が気づいてから、

断熱した事によるトラブルは、星の数ほど発生しています。

基礎断熱もご多分に漏れません。

特に、床下という外部空間を室内環境にするのですから試行錯誤は当然。

で、基礎断熱の一番多い(想像です)トラブルは、腐朽菌やカビの発生だと思います。

床下がかび臭い、という奴ですね。

だから、「床断熱の方が良い」と言うのは早計。

人間、カビや腐朽菌、コンクリートの「快適」なポイントは重なる部分があるため、

これを避けていると、人間の快適も遠ざけてしまうからです。

 

ようやくタイトルに絡んでいきます。

木造でも、鉄骨でも、建築には基礎という構造物があり、

基礎は必ず鉄筋コンクリートで出来ています。

で、今回はあまり知らない鉄筋コンクリートの話を文系乗りで。

コンクリート的な材料は、それこそローマの時代以前からあります。

写真は、Wikipediaから拝借したローマに現存する「パンテオン」の内部.

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一度火事で消失したようですが、西暦128年に完成しているので、年齢は2000年に近いのですね。

材料はローマンコンクリートと呼び、組成は現代の主材料であるセメントとは違います。

現代の(ポルトランド)セメントの登場は、18世紀。

さてそのコンクリートに、鉄筋を入れてみたらと頑丈になるのでは、と考えたのは、

何とフランスの植木職人

「モルタル+鉄筋」の植木鉢を作ったのが最初、と言う嘘のような本当の話。

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で、1900年には、現状とほぼ同等の鉄筋コンクリートになって、

構造計算という概念ができ、

これまで出来なかった形状や大規模構造物が建設できるようになった。

めでたし、めでたし。

・・・何ですが、実は「コンクリート」が鉄筋を組み入れて失ったものもあります。

その一番大きいものが「寿命」。

先述のパンテオンなどは、千年単位の寿命があるのですが、

現代のセメントによる鉄筋コンクリートは、

数十年~百年単位がせいぜいになってしまったのです。

その証左を一つだけ。

マンションに住む人は、毎月結構な額の修繕積立金を徴収されますが、

このお金を原資に何をするかというと、約20年毎に行われる大規模改修工事です。

ざっくり言えばコンクリートの劣化を食い止める工事なんですね。

次回、何でコンクリートの寿命が「圧倒的」なレベルで短くなったか?

に続きます。

床断熱の代案は?

前回、床断熱には欠点があるよ。

と言う話をしました。

では、代案が必要ですよね。

それが基礎の断熱です。

基礎の断熱方法には、基礎内断熱と基礎外断熱の二つがあります。

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この二つ、どちらが理にかなっているか。と言えば、圧倒的に基礎外断熱です。

ですが、現実にどちらがたくさん導入されているかと言えば、基礎内断熱なんですね。

理由は何と言っても「シロアリ」対策です。

いくら、防蟻断熱材を使おうが、保証を付けようが、

「でも、100%大丈夫とは言えないですよね」

と言う意見が必ず出てくるのです。

CACICOは、基礎内断熱でも床断熱でも、程度の差は有っても、シロアリ被害の対象だと思うのですが、

なぜか、基礎外断熱だけがやり玉に挙げられているのが現状です。

もちろん、防蟻対応を一切していない基礎外断熱は論外ですが、一度貼られたレッテルはなかなかに強固。

そんな風潮に一石を投じた(と勝手に考えている)のが、

今年の4月1日に開始したJOTOさんのしろあり保証1000です。

JOTOさん(城東テクノ)は、床断熱時に使う「基礎パッキン」という部材のトップメーカーなのですが、

実は基礎断熱用の部材も、多く手がけています。

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しろあり保証1000は、シロアリの食害を受けたら、1000万円まで保証しますよ。

という太っ腹な保証なのですが、ポイントは、

床断熱でも、基礎内断熱でも、そして基礎外断熱でも対応する。

と言う所なのです。

それまで、

「基礎外断熱は、ちょっと危険な感じがする」

と思っていた人への説得力は、なかなかに大きい気がしているのです。

詳細は割愛しますが、JOTOさんの防蟻手法、それほどすごいものでは有りません。

でも、

「あのJOTOさんがOK出したのだから」

という側面がとっても大きい。

CACICOとしては、JOTOさんが基礎外断熱に貼られたレッテルを剥いでくれたと思っています。

・・・気が早いですかね。

足元の断熱を考える

住宅の断熱は、大きく3つに分かれます。

壁・床・天井です。

その中で、今回取り上げるのは「床」の断熱。

ダウ加工のホームページに分かりやすいイラストがありました。

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写真で見るとこんな感じです。

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この上に、床下地材と床材を貼っていくのですね。

見えているのは根太という材料で、この隙間を断熱材で埋める。

これは、壁の充填断熱とよく似ています。

壁は柱・間柱間に充填するのですから。

 

ですが、壁と床は、とても大きな違いがあります。

それは、壁を触ることはほとんど無いが、床は直接触るのが基本であるという事。

写真に見えている根太の下は、イラストで分かるように床下。

温熱環境的には外部です。

根太は一般的に303mmピッチなので、

普通に歩くと、必ず断熱材が無い所を踏むことになります。

話変わりますが、断熱の計算と言うのは、平均値なんですね。

壁で言えば、

「窓の面積×性能」と「断熱材の面積×性能」と「構造材の面積×性能」

を合計して、全体の面積で割る。

この考えだけで断熱を考えると、大きな落とし穴があります。

よくやるのはコストダウン目的で、小窓の性能を下げる事。

建物全体としては、ほとんど性能ダウンせず、コストはカットできる。

という理屈ですね。

で、その現実は、冬になると必ず結露を起こす窓が出来てしまうのです。

結露する窓がある一番の問題点は、建物内の湿度コントロールが非常に難しくなる事。

加湿しても、片っ端から窓で結露、つまり除湿してしまうからです。

温度と違って湿度の移動はとても早いので、その部屋だけでなく建物全体の湿度に影響を与えてしまうのです。

床断熱の話に戻ります。

計算上、断熱性能は担保されたとしても、足の一部は断熱材の無い所に接する・・・

もし室温が保たれていたとしても、床面に温度ムラがあったら、快適とは言えないでしょうね。

足が冷たいのが一番不快ですから。

その解決策として出てきたのが、基礎断熱と言う手法です。

次回に続きます。

太陽が眩しい季節

タイトル。一般的には夏を指しますが、住宅内においては、

今からがシーズンです。

何故か?

夏の間は庇があるため、室内に日光が入らない。

ですが、11月ともなれば、太陽高度も下がってきて、庇での日射遮蔽が出来なくなり、

結果として、室内が光で満たされます。

・・・と言うのは、言い過ぎですね。

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でも、太陽の動きには敏感になります。

日を追う毎に、太陽の差し込む場所が、変わっていくのが分かります。

CACICOの観葉植物にとって、直射日光を浴びることの出来る、短い季節の始まりです。

快適すぎる環境とは? その2

前回の続きなので、3回に分かれてしまいました。

改めて、快・不快を勝手な解釈で分類してみます。

①不快である環境  温度、湿度共にダメ →夏は高温多湿、冬は低温低湿

②快適である環境  温度のみ適正    

③快適すぎる環境  温度・湿度共に適正

ちょっと男らしすぎる分け方ですかね。

さて、この場合、

夏期の温度は高い回順に

①>③>②

冬期の温度は低い順に

①<③<②

となります。

実は②と③が逆転するのが肝。

ちょっとわ分かりづらいので、

夏期に仮の数値を入れてみます。

①34℃ > ③28℃ >②27℃

①は外気、つまり自然の状態です。

さてポイントは、快適である環境②より、快適すぎる環境③の方が、温度が高い事。

何故か?

前回説明したとおり、低湿度だと、温度が高くても汗をかかない

なので、

快適すぎる環境の方が、温度が高くできるのです。

そうなってくると、

あまりに自然環境から離れると、外に出られなくなる。

を真実だとした場合

室内を、温度だけでコントロールした場合が、自然からもっとも温度差が出来る

事になってしまいます。

快適に関しては、

過ぎたるは及ばざるがごとし

ではなく、とことんやった方が、自然との差が少ないのが現実。

 

初めの問いかけに戻ります。

あまりに自然環境と離れると、外に出られなくなる

この真偽ですが、全くの間違い。と言う訳ではありません。

「よく冷えた室内→暑い外気」を繰り返すと、疲れますよね。

「外に出られなくなる」は言い過ぎでも、

温度差が少ないに越したことはないのです。

家から一歩も出ない、という生活は出来ないので、

外気温に出来るだけ近い室温の方が「楽」というのは間違いのないところ。

結論

快適な環境よりも、快適「すぎる」環境の方が自然に近いのです。

快適すぎる環境とは? その1

前回の続きです。

快適が悪いのではない、快適すぎるのが良くない。

何か禅問答みたいですけど、これを反証してみます。

具体的には、

あるレベル以上の快適は贅沢 

とか

あまりに自然環境と離れると、外に出られなくなる。

ぐらいの意味でしょうか?

始めに、あるレベル以上の快適は贅沢という場合ですが、

これはお金の問題ですね。

なので

「快適すぎる」のが悪いのではなく、「快適すぎる」にかけるコストが悪い。

だと考えます。

これは、「ひ弱な子供になってしまう」という初めの趣旨からずれるので違います。

もう一つの方。

あまりに自然環境と離れすぎると、外に出られなくなる。

こちらの方を、検証してみます。

自然環境と離れるとは、具体的に何を指すでしょうか?

これは素直に考えると温度です。

 

ちょっと、話が逸れますがお付き合い下さい。

環境省の考えるエアコンの推奨設定温度というものがあります。

オフィスの温度設定なんですが、夏28℃、冬20℃が推奨。

これ、なかなか厳しいです。

室温が正しくこの状態ならばともかく、

これがエアコンの温度設定であって、室温では無い事が大問題。

この点を百歩譲ったとしても、上記温度で快適でいるためには

室内の温度ムラが少ない。

湿度が適性にコントロールされている。

という条件が必須なんですね。

どちらも高断熱な建物でないと実現できないのですが、

今回は湿度について考えます。

同じ28℃と言っても

28℃で、60% →絶対湿度 14.2g

28℃で、50% →絶対湿度 1.1.8g

28℃で、40% →絶対湿度  9.4g

湿度によって快適は変わります。

CACICOとしては、絶対湿度が10gを割らないようだと不快、

と言うか、単に汗をかいてしまいます。

つまり

湿度がコントロールされて、初めて28℃でも快適なんですね。

冬は逆が言えます。

空気が乾燥しすぎていると、身体から水分が奪われやすい。

汗をかく、と言う行為は、身体から気化熱という熱を奪うのですから、

寒く感じるのです。

夏は、上手く汗がかけないから、暑い

 →体内の熱を放出できない。

冬は、汗をかきすぎるから、寒い

 →体内の熱を放出しすぎる

と言う理屈

ただし、冬の汗は、汗をかくことを自覚できません。

なので、「汗をかく」と言う表現よりは、

乾燥によって「身体の水分を奪われる」の方が分かりやすいかも。

ここで言いたかったことは、

湿度がコントロールされていれば、

夏場は少し高い温度でも、冬場は少し低い温度でも快適

と言うことです。

環境省は、間違ったことは言ってませんが、

とても高度な要求である事を自覚して欲しいですね。

長くなったので、次回に続きます。

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