CACICOブログ HOME > アーカイブ > 2018年8月のアーカイブ

2018年8月のアーカイブ

ガス器機の基本ルール

ガス衣類乾燥機の話を長々と書いて気づいたのですが、

ガス器機を分類分けすれば良いのではと思いあたりました。

 

室内のガス器機には、給排気に関して3種類あります。

① 開放式       屋内の空気を燃焼させ、屋内に排気する。

② 半密閉式 (FE式)  屋内の空気を燃焼させ、屋外に排気する。

③ 密閉式  (FF式)  屋外の空気を燃焼させ、屋外に排気する。

現状の戸建てで、ガス給湯器をワザワザ室内に付ける事は、ほぼ無いでしょうが、

昭和の時代は、そうではありませんでした。

①の代表例は、瞬間湯沸かし器と呼ばれるもの。

今でも現役で販売されており、写真の機種は右側面から給気して、上部に排気します。

 

rus-v51yt

 

②と③は、写真的にはあまり変わりませんが、まず②の半密閉式から。

前面に室内空気の取り入れ口が付いていて、排気は上部のダクトから屋外に出します。

 

RUX-V1015SWFA

 

最後が③の密閉式です。

写真の通り、上部にダクトが2本有りますので、給気も排気も屋外です。

 

thumb_rux-e2400ffu

 

①の開放式は、瞬間湯沸かし器以外でも、暖房器具として活躍していました。

灯油やガスのファンヒーターを実家で使ってた! という人も多いのでは?

1時間に1~2回は換気するよう注意書きシールが貼ってましたね。

賃貸マンションは、火災対策として灯油やガスを嫌う傾向にありますから、最近は少なくなっています。

室内に排気するのですから、空気は確実に汚れますが、開放型のガスファンヒーターは健在です。

ですが、新築で最も多い開放式のガス器機は、キッチンのガスコンロです。

これ、単体だけなら開放式なんです。

そのままでは良くない、と言うことで、レンジフードをセットにしています。

組み合わせ① 排気のみのレンジフード  → 半密閉式

組み合わせ② 同時給排式レンジフード  → 密閉式

 

②の半密閉式、ここにガス衣類乾燥機が該当します。

屋内の空気を燃焼させて、屋外に排気を排出する器機ですからね。

リンナイのHPを探しましたが、家庭用の半密閉式給湯器はありませんでした。

業務用と風呂釜用が残っているだけです。(写真は業務用です)

暖房器具も、開放式と密閉式のみで、半密閉式はありません。

なのでガス衣類乾燥機は、非常に珍しい半密閉式ガス器具でもあります。

 

③の密閉式は、FF式と言った方が通りが良いかもしれません。

屋外の空気を燃焼させて、屋外に排気します。

だったら器機本体も屋外に取り付けたら良いのでは、と考えるのが普通。

なので、給湯器は屋外タイプが主流となっていますが、

暖房器具は熱源が室内に有った方が有利なので、密閉式は残っていますし、

条件次第では、選択肢に入ると思います。(寒い地域ならですが)

 

さてまとめです。

ガスを室内で燃焼させる器機は、

開放式 → 半密閉式 → 密閉式 

の順で、室内環境に優しいと覚えて下さい。

自分が導入しようとするガス器機が、どの方式なのか? を考えて、

それを導入した時に、密閉式的扱いに出来るかどうかを検討しましょう。

例1

ガスコンロを導入したい。  (IHコンロは、CO2は出ませんが排気は必要なので同様)

 → (排気のみの)レンジフードを選ぶ → 半密閉式  → 使用時に窓を開ける必要あり

 → 同時給排式レンジフードを選ぶ    → 密閉式   → 普通に使える 

または

 → (排気のみの)レンジフードと電動給気シャッターを付ける → 密閉式  → 普通に使える

例2

ガス衣類乾燥機を導入したい

 →排湿筒を付ける           → 半密閉式 → 使用時に窓を開ける必要あり

 →排湿筒と電動給気シャッターを付ける → 密閉式 → 普通に使える。

結論

ガス器機は、密閉式(同時給排)にして使う。

同時給排に出来ない、開放式の器機は極力避ける。

 注) 半密閉式は、必ず同時給排に出来ます。

室内の空気環境を守る鉄則だと考えます。

ガス衣類乾燥機には専用の給気が必要 その4(最後)

前回のまとめから。

ガス衣類乾燥機は、レンジフードの弱運転と、同等の排気を行う機械です。

1時間に174㎥もの排気を行っているのですから、

30坪の家(240㎥)であれば、90分もあれば家の中の空気がなくなる量です。

ではどのような現象が起きるでしょうか。

ファンの能力が高い場合

 → 室内が負圧になって、気密欠損部から漏気が始まる。

  玄関扉等、外部に面した扉が開けづらくなる。

ファンの能力が低い場合

 → ファンは回るだけで、負圧になるほど排気できない。

どちらにしても、メーカーが想定している量の排気が行われないことは確実。

結果、排ガスが室内に逆流したり、条件が悪ければ不完全燃焼を起こすのでしょうね。

 

住宅に義務づけられている24時間換気は、

30坪の家(240㎥)の空気を2時間毎に取り替えています。

つまり㎥/hに換算すると、120㎥/hの能力。

ですが、給気・排気ともに5~6箇所に分岐していますから、
 
一箇所の能力は、20㎥/h程度。
 
家の中をゆっくりと空気が動いているイメージですね。
 
そんな空間でガス衣類乾燥機を稼働させると、
 
突然174㎥/hの排気が発生する。
 
そよ風が吹いているところに、台風が襲来したイメージです。
 
室内環境、ガス衣類乾燥機のどちらにとっても、悪影響しか及ぼしません。
 
大切な事なので、繰り返します。
 
ガス衣類乾燥機は、専用の給気と組み合わせて使いましょう。
 
室内で衣類乾燥機の排ガスを吸わされるのは、割に合いませんからね。

ガス衣類乾燥機には専用の給気が必要 その3

前回は、ガス衣類乾燥機とガスレンジの類似点をまとめてみました。

① ガス衣類乾燥はの熱量は、ガスコンロ2つ分程度。

② ガスコンロ2台を稼働した場合の必要換気量は、レンジフードであれば、178㎥/h。

 

さて件のガス衣類乾燥機はこんな姿ですね。(再掲)

2980000043390M

これにダクトを取り付けて、外部に排気をするのですが、形状はこんな感じ。

df-100

DF-100という名称で、口径100の専用排気フードです。

リンナイでは乾太くんの排気を、排気と言わず排湿と呼んでいます。

なので、オプションを見ても、排湿ホースとか排湿管セット等という名称。

たかが名称ですが、何故「排気」としなかったのかは疑問です。

排湿では、何か空気ではなく、湿気だけ逃がしてくれそうな気がしませんか?

ですが、現実は水蒸気を含んだ空気を排気します。

もう少し正確に言えば、

酸素燃焼後の二酸化炭素と水蒸気と熱を含んだガスを排気するのです。

その為に、「乾太くん」の内部には、1分間に2.9㎥の排気が出来るファンが搭載されています。

(リンナイの方に教えてもらいました)

これは時間換算だと、174㎥/hの能力。

つまりガス衣類乾燥機は、レンジフードの弱運転同等の排気を行う必要がある機械なのです。

次回でまとめます。

ガス衣類乾燥機には専用の給気が必要 その2

前回の続きです。

衣類ガス乾燥機を最大パワーで稼働する場合

1時間につき、755㎥の新鮮空気が必要な数値。

30坪の住宅の気積が240㎥なので、その3倍もの空気が必要・・・

ホントに? って思いますよね。

 

この数値の是非の前に、同じガス器具であるガスコンロを考えてみます。

リンナイのデリシアというシリーズを例にとると、

2つあるメインバーナーは、各3.610kcal/h。 全部点火すると9.630kcal/hだそうです。

RHS72W22E4VC-STW_S

ガスコンロの排気はレンジフードで行います。

弊宅設置レンジフードの取説によると風量は、弱 230 中 300 強 420 (㎥/h)。

衣類ガス乾燥機の4.470kcalは、コンロ2つ分ぐらいの熱量ですから、

先程の755㎥/hと比較すると、強運転でも全く足りません。

 

ガスコンロに必要な換気量を探してみると、建築基準法にありました。

1口コンロ 81㎥/h  2口コンロ 178㎥/h 3口コンロ 259㎥/h

とされています。

やはり755㎥/hとは大分違う数値ですよね。

ですがこの2つは条件が違うだけなのです。

建築基準法の言う風量は

レンジフードという専用換気装置と組み合わせた場合の風量だからです。

レンジフードには条件があります。

① 高さ(レンジからフード下端まで)は1m以下

② フードの大きさは、レンジを覆う

この条件、つまり排出ガスが拡散しないうちに処理できる形状と取付位置なんですね。

一方、755㎥/hは、

30坪(240㎥)の空間内で、器機独自による外部排気を考えない場合とでも考えたら良いのだと思います。

(想像です)

とても分かりづらい話になってしまいました。ごめんなさい。

今回の結論は、

ガス衣類乾燥機の熱量は、ガスコンロ2つ分程度。

ガスコンロ2台を稼働した場合の必要換気量は、レンジフードであれば、178㎥/h。

という事でした。

・・・全体の半分ぐらい進みました。後2回お付き合い下さい。

ガス衣類乾燥機には専用の給気が必要 その1

まず、結論から。

キッチンに同時給排式レンジフードが必要な住宅において

(いわゆる高気密住宅ですね)

ガス衣類乾燥機を導入するなら、専用給気が必須です。

何故ならば

ガス衣類乾燥機とガスコンロに必要な排気性能は、ほぼ同等だから。

 

湿度をコントロールする事が出来ない。つまりデシカを使わない場合、

「室内干し」に大きな期待をする事は危険です。

そこで出てくるのが、ガス衣類乾燥機。

電気式に比べて、早いと言うのが圧倒的な利点ですが、良い事ばかりではありません。

室内でガスを燃焼させるのですから、給排気の設備が必要です。

 

東京ガスのHPには、ガス種13A(大部分の都市ガスはこれ)の発熱量として

45MJ/m3(10,750kcal/m3)

という表記がありました。

一方、代表的なガス乾燥機・リンナイの乾太くん(RDT-52S)のカタログには、

2980000043390M

ガス消費量として(13Aの場合)、最大で5.20kW(4,470kcal/h)という表記があります。

1時間で4.470kcalの熱量を発生するガスの体積を計算すると

4,470÷10,750=0.41  1時間で0.41㎥のガスを消費します。

0.41㎥とは、1辺が約74㎝のサイコロサイズ。(0.74×0.74×0.74=0.4)

一方、そのガスを完全燃焼させるためには、どれだけの空気が要るでしょう。

これも東京ガスのHPから。

都市ガスが完全に燃焼するためには、都市ガス1に対しておよそ14倍の空気が必要です。

都市ガスを使う時には充分換気をお願いいたします。

つまり、ガス衣類乾燥機を1時間稼働させるためには、

0.41㎥×14=5.74㎥の空気が必要。

5.74㎥と言ってもピンときませんよね。

この5.74㎥が、多いか少ないか?

建築基準法で考えてみましょう。

24時間換気の基準として、換気回数0.5回/時をご存じの方は多いと思います。

これは、2時間に1回、家の中の空気を取り替える必要がある。

と言う事で、この数値は、

一人当りの必要新鮮空気量を30㎥/時と仮定して、4人家族が30坪(240㎥)の住宅に住んでいる。

と言う標準家庭を元に算定されています。

人間一人で30㎥ならば、5.74㎥は誤差の範囲のように見えますね。

ですが人間の必要新鮮空気と、都市ガスの必要空気は意味が違います。

人間の必要新鮮空気は、

室内の二酸化炭素濃度を、ある一定以下に抑える。

という縛りがあるのです。

一方、ガスの燃焼における空気が14倍必要というのは、

あくまで、ガスが完全燃焼するのに必要な。という意味。

住宅内部においてガスを燃焼しているわけですから、

健康を考えれば、室内の二酸化炭素濃度を保つための必要換気量として捉える必要があります。

空気調和・衛生工学会規格という小難しい名称の部会であるのですが、

その数値を見ると、都市ガス1.000kcal当り、169㎥/hと決められています。

先程、ガス衣類乾燥機は、1時間で最大4.470kcal発生するとの事なので、

1時間につき、755㎥の新鮮空気が必要となります。

続きます。

景色にご注目

名古屋では、昨日(8/3)の14時に40.1℃を記録したみたいです。

さて、住宅の断熱に興味がある方は、日射遮蔽に理解がある方が多いです。

ですが、意外な盲点が、窓からの景色に隠れています。

窓から外を眺めると、いろんな物が見えます。

その中で多くを占めるのは、地面。

その地面からの熱放射、つまり照り返しが、結構なくせ者。

日中の道路を出すまでもなく、日が当たる地面は、外気温より大分高温になります。

アスファルトは犬の天敵

上記LINKはペット向けのページですが、人間より犬の方が、地面の熱さに敏感という話。

何故ならば、地面に近いから。

同じ理屈を住宅に当てはめると、夏場の熱の侵入は、掃き出し窓の足元が大きいのだと思います。

個人的な意見として、住宅に掃き出し窓は不要だと思っているのですが、その考えが補強された気がします。

ホーム > アーカイブ > 2018年8月のアーカイブ

検索
Feeds
Meta

ページの上部に戻る