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デシカ日記のアーカイブ
本当の快適とは
- 2015年3月10日 9:18 AM
- デシカ日記
前回予告したタイトルです。
なかなか大上段な感じですね。
さて、快適って何ですか?
と言う場合、レベルがあると思うのです。
「住宅の快適」は、寒い地域から始まりました。
暑すぎて死亡することより、寒すぎて死ぬことが多いから。
命に直結なので真剣度は半端ないです。
なので、まず行う事は「冬寒くない」です。
CACICOとしても初期の目標は、住宅は「冬」を旨とすべしだと思っているのです。
ええっ、「夏を旨とする」んじゃないの。と思われた方もいると思います。
吉田兼好さんの文章を真似したのですからね。
ですが当時の事を考えると、「建物を断熱する」なんて発想が無かったと思うのです。
風雨をしのぐと、断熱は違う概念です。
なので寒さ対策とは、
局所暖房(火鉢や囲炉裏)と、服を着込んで、布団に入るしかない為、
家造りでできることは、特に無いのです。
一方、夏はあります。
庇を出して、日差しを遮る。
通風を考えた窓の配置と間取り。
どちらも家造りに直結ですよね。
兼行さんの時代に「断熱という概念」があったら、台詞も変わった気がします。
さて寒さ対策がある程度進むと、次は暑さ対策とのバランスを考える必要が出てきます。
なぜなら、暑さ対策と寒さ対策は、相反する事があるからです。
一番は日射取得ですね。
今までも度々取り上げていますが、
高断熱住宅に対して、南面の窓に庇が無かったり、東や西に窓を多く配置したりすると
普通の家より、夏の期間が長くなります。
なので、
一般住宅は、「冬を旨とすべし」
で、かつ
高性能住宅は、「夏を旨とすべし」
だと考えています。
さて、ここまでの話は温度のコントロールの話。
次に出てくるのは、湿度ですね。
温度と湿度、
この二つをコントールできたその先に「本当の快適」があると思うのです。
因みにCACICOが到達している訳ではありません。
そこを目指している最中なのです。
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快適と省エネ
- 2015年3月8日 2:44 PM
- デシカ日記
質問その① デシカは快適ですか?
いろんな条件を加味した上ですが、YESだと思います。
(言い切らないのは、夏が未体験のため)
質問その② デシカは省エネですか?
現在の基準では、NOですね。
なぜか?
日本で温熱環境の検討をする時、「湿度」が対象外だから。
勿論、夏場の除湿負荷を数値化する真面目なソフトもありますが、
1年間、室内湿度は50%前後などと
美術館じゃあるまいし、そんなことを省エネの前提条件にできるか!!
注 美術保管庫の湿度管理は、ずっとシビアなので、デシカでは対応不可。
と言うのが、現実です。
例えば省エネ関係の補助金申請には、断熱性能(Q値)の計算が必要ですが、
その時デシカは非熱交換の三種換気相当で計算するため、
熱交換タイプより、だいぶQ値が低くなります。
当然ながら冷暖房負荷は増えます。
具体的な話として、実際の電気料金を出してみます。
今年に入ってからのデシカ電気代ですが、月平均2000円でした。
これが一般的な熱交換換気扇であれば、500円以下だと思います。
なぜなら
熱交換素子に動力は不要、給排のモーターだけだから。
一方デシカは、
給排のモーター+システム切り替えダンパー+ヒートポンプがあります。
湿度を移動させる時にヒートポンプが動くのですが、
これは簡単に言うと、小さなエアコンが動いているようなモノ。
どう考えても電気を消費します。
デシカのカタログで消費電力を確認したところ、加湿時より除湿時の方が大きいため、
夏場はもっとかかりそうです。(春と秋は下がると思いますが)
DAIKINさんのHPから引っ張ってきたグラフですが
因みにこちらのグラフは、普通換気とデシカの比較です。
熱交換タイプと比較できないところが、DAIKINさんの苦しいところですね。
デシカには、熱交換タイプと比べて、「熱」のロスもあります。
カタログには「熱回収」という文言がありますが、おまけのようなもの。
調湿運転の仕組みは、
デシカント素子を暖める→湿気を放出
デシカント素子を冷やす→湿気を吸着
という原理。
つまりその過程で
加湿運転→素子を加熱→空気が暖まる
除湿運転→素子を冷却→空気が冷やされる
という現象がおこります。
「熱回収」とは、それを意味しているのだと思うのですが、
あくまで調湿運転時だけの現象であり、湿度が満たされると動きません。
実際の運転は、
調湿換気と普通換気を室内の湿度量に応じて切り替えます。
CACICOのデシカで、時間帯別の電気使用量を確認すると
単位が取り込めませんでしたが、縦軸は0.02kWピッチ 横軸は0時からの1時間ピッチ。
太線と破線は日が違います。(2月後半の連続した2日間)
時間帯によって電気使用量が、0.08~0.20kWの範囲でばらついていることが解るでしょうか?
これは、ヒートポンプ稼働時間の違いによるものです。
(1時間の中でもON,OFFがあります)
ヒートポンプがOFFの時は、単なる一種換気なので、
メーカー言うところの「熱回収」は行われません。
ですので熱交換タイプと比べて、暖房コストはかかります。
先ほどの1500円+追加暖房費になるため、
ランニングコストの差はさらに広がります。
実はここまでが前振り。・・・今までで最長かも
何故CACICOは、省エネではないデシカを導入したのか?
それは湿度を調節しないと、本当の快適が手に入らないから。
先述した「年間通して湿度50%前後」ルールでの省エネ争いだったら、デシカは負けません。
競争相手がいないから、不戦勝なんですけどね。
さて次回は、「本当の快適」を考えてみます。
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デシカのメンテナンス
- 2015年3月6日 10:36 AM
- デシカ日記
デシカは換気装置なので、外気流入側にフィルターがあります。
フィルターは二種類あり、
メーカーは、「プレフィルター」、「エアフィルター」と呼んでいます。
昨今のことなので、メインであるエアフィルターには、花粉対応品やPM2.5対応品も。
さて、CACICOのデシカも稼働から半年近く経ちました。
フィルターの状態を見てみます。
まずは、大きなゴミや虫を除去するプレフィルターから。
虫がいっぱい、という訳でなくて良かったです。
煤煙ですかね。結構油っぽい感じの汚れです。
さてメインのエアフィルターは、
比較のために裏側を
基本が真っ白。という訳ではないので写真では差が解りづらいかも知れません。
ですが感覚的には、「結構な汚れ」です。
どちらも水洗いが可能ですが、次はPM2.5対応品を試してみたいので、
プレフィルターのみ掃除して元に戻しました。
まだ、交換用フィルターが来ていないので・・・
デシカホームエアは、「冷蔵庫」サイズの床置きタイプです。
思いっきりスペースを取りますが、フィルターのメンテナンスはとても簡単。
この辺り、天井裏に設置しているモノとは、だいぶ違います。
定期的メンテナンスが楽。
というのは、とても大切なことです。
特に、動き続ける(希望は間欠運転ですが)機械には欠かせません。
ついでと言っては何ですが、ユーザーがデシカに対して行うメンテナンスをまとめます。
室内側に点在する、排気口。
こちらにもフィルターがあります。
ちょっと外してみます。
この黒い部分がフィルター。
外して、台所洗剤で洗えばOKです。
排気口は、グレーゾーンと呼ばれる、空気の汚れる箇所に設置するのが基本。
一番汚れやすいのは、キッチン周りでしょう。
これが三種換気であれば、「後は捨てるだけ」なのであまり気にしなくても良いのかも。
ですが一種換気の場合は、熱交換器やデシカント素子などを通りますので、
その「仕掛け」を保護するため、フィルターの清掃は必要です。
さて、デシカのメンテは以上で終了。
メンテナンスに関しては、熱交換タイプと同等以上の簡便さです。
なぜ、そんなことを書くかというと、
一般的に湿度をコントロールする機器は、「水」にまつわる清掃が欠かせないから。
加湿器、除湿器の事を考えれば解りますよね。
エアコンも、「エアコンクリーニング」という仕事が存在するように、
最新機種といえども、結露水に起因する汚れやカビから逃れることはできません。
ですがデシカには、そんな心配が全くない。
湿度をコントロールするのに、水にまつわる心配事が無い。
これはポイント高いです。
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熱交換の文系的説明
- 2015年3月4日 7:22 AM
- デシカ日記
・・・前回の続きです。
住宅の換気扇は、熱交換タイプが増えてきました。
熱交換の方式は大きく、顕熱方式と全熱方式の二つに分類されます。
で、全熱とは、全部の熱、つまり顕熱と潜熱の両方という意味です。
何言ってるか解らないですよね。
ですが、顕熱と潜熱の意味が分かれば、この宇宙語も理解できるはず。
初めに断っておきますが、頭の中が文系なので、文系的な説明しかできません。
理系的解釈とは違う可能性がありますので、ご容赦ください。
さて、顕熱の「顕(ケン)」は、どんな時に使う漢字でしょうか?
硬い表現ですが、「顕在化」という言い方があります。
例文 問題点が顕在化した。
つまり、「現れた」ってとこです。
顕微鏡も、小さなものを大きく「現す」って事なんです。
一方、潜熱の「潜」です。
潜水艦とか、潜るとかですかね。
つまり「隠れてる」って感じでしょうか。
ちょっと分野を変えれば、聞き慣れた言葉があります。
その言葉は「潜在意識」
潜在意識に刷り込まれた、とか映画ネタに出てきますね。
で、「潜在意識」に相対する言葉があります。
それを「顕在意識」と言います。
こんな説明聞いたことないですか?
意識は「海に浮かんだ氷山」にたとえられます。
海面から突き出している部分が「顕在意識」、海面下に隠れている部分が「潜在意識」です。
その理屈でいくと、
顕熱とは、現れている熱
潜熱とは、隠れている熱
と言うことです。
現れている熱って何かというと、空気の持つ熱です。 無茶解りやすいですね。
では、隠れている熱ってなんや!! と言うことなんですが、
これは空気中の、気体となった水(水蒸気)自体の事なんです。
もっと踏み込まないと理系的にはダメでしょうが、文系脳ではこれが限界。
つまり
顕熱→空気の持つ熱
潜熱→水蒸気
と思ってください。
なので一番上の文章に戻りますね。
顕熱換気は、空気の熱部分だけを回収する方式。
全熱換気は、上記の顕熱にプラスして潜熱、つまり水蒸気をそのまま回収する方式。
という意味です。
結果として、
顕熱換気は、外気の湿度状況と近しくなり、
全熱換気は、室内の湿度状況と近しくなる訳なのです。
ご理解頂けたでしょうか?
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一種換気と三種換気が同じ空間にあると?
- 2015年3月3日 7:19 AM
- デシカ日記
先日、「ダクト+局所」併用換気という不思議をアップした後、
ちょっと不安だったので連れ合いに、
「これ読んで意味が分かる?」
と問いかけたところ、
「解らん」
と太文字で即答されました。
ですので誠に申し訳ないですが、もう一度、かつ中身をばらして書いてみます。
結論から
方式の違う換気装置が、同じ空間にあると問題が起こる。
まず、換気の種類分けから。
一種換気 給気も排気も機械 室内は圧力差無し
二種換気 給気が機械 排気は自然 室内は正圧
三種換気 排気が機械 給気は自然 室内は負圧
二種換気は特殊なので(採用メーカーはほんの一部)、ここでは触れません。
換気装置の歴史ですが、
以前は三種換気が主だったのですが、一種換気に変わりつつあります。
理由は室内の快適性。
三種換気は、室内空気を捨てて、外気を直接入れます。
なので冬なら寒いし、夏なら暑い。
それではダメでしょう。と出てきたのが一種換気です。
もちろん機械を使うだけでは、ファンが一つ増えるだけ。
そこで「熱交換」という仕掛けを作りました。
家の中の熱を、外気に移す仕掛けです。
(方式にも種類があるのですが、今回は割愛)
なので換気機器の現状は
三種換気から熱交換型の一種換気に切り替わりつつある。
それだけなら、熱交換してくれる換気システムに変わって良かったね。
で済むのですが、
現実に多いのはタイトルの通り
一種換気と三種換気を併設するパターンです。
もう少し正確に言うと、
基本は一種換気だが、トイレと浴室だけ三種換気。
特に、高性能をうたう建物に多いかも。
何故、こんな不思議なことをするかと言うと
熱交換のリスクとして
①湿気と一緒に、臭いが残ってしまう
②大量の湿気で、熱交換素子が劣化する
という事があったのです。(全ての機種が該当する訳ではありません)
なので、トラブルが発生しやすい場所を切り離す手法がでてきました。
理屈で言うと、
熱交換する一種換気と、熱交換しない一種換気の併用
であれば問題無かったのですが、
コストもあったのでしょうか、現実は違いました。
同一空間に、一種換気と三種換気を取り付けたのです。
つまり
室内に圧力差を起こさない方式と、
室内を負圧にしないと作動しない方式が
同居しているのです。
主が一種換気なので、
三種換気には必要な「自然給気口」はありません。
以前、レンジフードには、排気扇と換気扇がある。で話した「排気扇」だけをつけているので、
局所換気がまともに動かないのです。
特に快適な家を目指した高気密住宅では
室内が極端な負圧になり、下記の現象が起きます。
①気密の悪い箇所(扉や窓)から逆流する風切り音が発生する。
②玄関扉や勝手口扉が開けづらくなる。
③エアコンのドレイン管から外気が逆流する。(エアコン内部の臭いが室内に)
④排水管から下水の臭いが逆流する危険性がある。
えっ、そんな現象起きないよ。という方もいるかも知れません。
その場合は、
⑤局所換気のファンは動いているが、排気できていない。
もしくは
⑥気密があまり取れてなく、建物の漏気が充分給気になっている
だと推定します。
大切なことなので、繰り返します。
一種換気と三種換気は併用できません。
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「ダクト+局所」併用換気という不思議
- 2015年2月28日 11:55 PM
- デシカ日記
熱交換型換気装置には、全熱と顕熱があります。
ですが日本の多くは、「夏が高湿で、冬が低湿」なため、全熱換気が適しています。
理由をざっくりと。
全熱 家の中の湿度を保とうとする
顕熱 家の中の湿度を外の湿度と交換
という違いです。
実は、全熱換気に何の問題も無ければ、全ての地域で全熱で良かったのです。
ですが、「湿気を保つ」努力をすると「臭い」も残ってしまう欠点が。
ヨーロッパは外部湿度が(比較的)快適なため、リスクの高い全熱を捨て、顕熱が主流となりました。
ですが、日本では湿度に対する欲求が高く、全熱方式が・・・
という流れです。
さて、日本では全熱方式が主流なのですが、当然ながら「臭い」から逃れることはできません。
(現在、技術的には解決しているようですが)
なので、臭い問題を回避するために、特殊な方式を作り上げたのです。
それがタイトルに書いた、「ダクト+局所」併用換気。
ダクト式というのは、家中の空気をダクトで集めて一括処理する方式。(一種)
注 三種のダクト式も存在しますが、局所換気との併用には問題ありません。
それは、三種同士だからです。
なのに何故、局所(三種)と併用するのか?
その理由が臭い対策です。
臭いの発生しやすい場所を、ダクト式の換気経路から外してしまおう。
という、安直な考え。
これを国が否定しなかったおかげで、現在
ダクト式全熱一種換気+局所三種換気
という不思議仕様が、当たり前のように存在します。
何故、不思議仕様と決めつけるのかご説明します。
少し書き方が良くないところがありましたね。
ダクトと局所の併用が悪いのではありません。
先ほども書きましたが、両者とも三種換気なら良いのです。
問題は、一種換気と三種換気の併用が不思議なのです。
「ダクト式一種換気」は、家の中で圧力差が発生しません。
排気と給気をファンで行うのです。移動する空気量はイコールとなります。
一方局所の三種換気は、排気だけなので、家の中を負圧にします。
つまり、どこかから自然給気があるのが前提です。
(以前主流であった、ダクト式三種換気の場合は、自然給気口が別にありました)
ですが、建前が一種換気。
なので局所の三種換気を付けても、三種用の自然給気口を作りません。
たまにしか使わないからOK。という感じなのでしょう。
では、局所換気を動かした時の給気はどこで行われるかというと、
住む人が窓を開けない限り、建物の隙間からの漏気です。
気密検査の義務化どころか、
気密確保自体を国の指針から外した理由がこれでは?
と疑ってしまいたくなります。
なぜならば真面目に気密を確保したら、局所換気は役に立たないどころか、トラブルにもなるのです。
トラブルとは大げさな表現?
いえいえ、そんなことはありません。起きうるトラブルを上げてみます。
正しい高気密住宅で負圧が発生すると
気密の悪い箇所(扉や窓)から逆流する風切り音が発生する。
玄関扉や勝手口扉が開けづらくなる。
エアコンのドレイン管から外気が逆流する。(エアコン内部の臭いが室内に)
配水管から下水の臭いが逆流する危険性がある。
そんなリスクを背負ってまで全熱方式にこだわるメリットはあるでしょうか?
局所換気が付く場所は、トイレや浴室です。
臭気や湿気が発生しやすいので、こまめに換気されます。
と言うことは、それだけ外気がどこからか入ってくることになるのです。
つまり温度と湿度は、局所換気を使用する分だけ失われるのです。
顕熱を全熱に切り替えたプラスがどれだけのものか解りませんが、
「全熱+局所」よりは、顕熱一本の方が理にかなっていると思います。
順位を付けると
①全熱 > ②顕熱 >>> ③全熱+局所
だと思います。
これは方式としての優劣を検討したものです。
特に①と②の差は機器の出来で、簡単に逆転されます。
CACICOとしては③だけはお薦めできませんので、「>」を3つ付けておきました。
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24時間換気への提案があります
- 2015年2月27日 1:08 PM
- デシカ日記
「レンジフードには排気扇と換気扇がある」で触れた
24時間換気の風量ですが、30坪に4人家族という仮条件から算出されます。
すごいのは、そこからの展開です。
「2時間に1回」と決めたら、それが「正」。
後は家の広さ(体積)に合わせて、換気量を決めるという荒技。
なので
30坪の家に住む場合は、
1人暮らしでも、多人数でも同じ換気量。
逆に坪数が増えたら、換気量は比例して増やします。
家族数は完全に無視です。
しかも、家に人が居ても、居なくても回します。
換気する事による「マイナス」が無ければ良いのでしょうが、
現実としては、「室内の温度を損なう」という、とても大きなマイナスがあります。
どんなに熱交換率が高くても、ロスは無くなりません。
もちろん電気料金も、それだけかかりますしね。
普通に考えたら、
CO2センサーや、ホルムアルデヒドセンサー等を付けて、間欠運転させるべきです。
写真の通り、普通に市販されていますので技術的な問題は無いはず。
ですが国の指導なのか、メーカーが考えていないのかは知りませんが、
そのような仕掛け(間欠運転)を持った機械は見たことがありません。
熱交換率の高さを競うのも大切ですが、
間欠運転と組み合わせると、もっと快適な空間ができます。
換気メーカーさん、いかがですか。
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日射取得目的の窓とは?
- 2015年2月25日 7:46 AM
- デシカ日記
ここ最近、日中は暖かいですね。
昨日の玄関先温度計は、18度まで上がりました。
(西向きなので、夕日が当たります)
2月24日15時データー
室内45%は、数値的に低めに見えますが、
22℃なら50%相当なので、適切な湿度条件です。
一方、屋外はものすごく低湿です。
絶対湿度は4.67g/kg (室内の半分程度)
これを22℃まで上昇させたら、相対湿度は28.55%です。
温度はともかく、湿度的には窓を開けて換気をしたくないですね。
さて、日射取得目的の窓は必要でしょうか?
経験上天気が良い日は、日射の熱で、室温が2~3℃は上がっていましたので、
窓からの採熱は非常に有用でした。
なので日射取得用の窓を確保する事は、省エネ的にも必要です。
今回は、「日射取得用の窓」の条件を考えてみます。
箇条書きにしてみますね。
①夏に遮光できる
②カーテンやブラインドを使わずに生活できる
・・・この2つだけでした。
①は庇で遮光できることを前提で考えます。
西日が好きな人はいないので外すとして、
朝日には寛容な人がいます。(ねつ造新聞社を除く)
ですが東の日も、西日同様、庇では遮れないため、窓は「南向き」一択となります。
②ですが、こちらはプライバシーと景観の問題です。
通行人やお隣から覗かれる窓は、カーテンを閉めがち。
また、見たくないもの(エアコン室外機の裏とか、明日だすゴミとか)が見えるのも困りものです。
で想像なんですが、掃き出し窓の多くは、この条件に引っかかります。
たいていの家は、レースのカーテンを閉じていませんか?
では、具体的にどんな窓が良いかというと、
吹き抜けやハイサイドなど、高い位置にある窓が向いています。
自分の目線より高い位置の窓は、外から覗かれる可能性が、ほぼありません。
(お向かいの2階から等は別ですけど)
逆にどこまで低い窓までOKかと言うと、
例えば、床から120センチから始まる窓(腰窓ですかね)
この窓は外から見ると、170センチオーバーの高さになります。
(一階の床は、地面や道路から見ると50センチ以上高いため)
なので、庭や前面道路の配置次第ですが、候補に挙がるでしょう。
少なくても、庭にある雑多なものは見なくてすみます。
さて、折角の南向きの窓。
できることであれば、全て日射取得用の窓にしたいです。
言い換えると、できるだけカーテンなどを使わずに済む位置に、庇を付けて窓を配す。
これが南窓設計(=日射取得窓)の基本です。
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レンジフードの仕事ぶり
- 2015年2月22日 3:00 AM
- デシカ日記
ビフォーアフターの写真をご覧ください。
レンジフード稼働前
レンジフード稼働後
写真の角度が変わっていて、ごめんなさい。
湿度が大きく変わっているのがお分かり頂けるでしょうか。
50%ぐらいあったのが、38%に落ちています。
この湿度計は、キッチンのバックセット上に設置されています。
対面にあるのは、同時給排型レンジフード。
排気に伴って、外気が流入した結果です。
この2枚の写真から分かることは、レンジフード使用時における、外気流入の凄さですね。
体感的には冷気も入っていましたが、温度計には反映されていません。
北海道等の極寒地では、室内循環型レンジフードも選択肢らしいです。
CACICOで把握しているのでは、富士工業製があります。
富士工業は一般的な知名度はありませんが、キッチンメーカーのレンジフードは、ほぼこちらのOEMなので、
レンジフードのトップメーカーと言って良いかと思います。
寒い地域では、室内に寒気が入ってくる問題もさることながら、排気経路側も外部ガラリでの凍結等の問題があり、
循環型は需要があるそうです。
ですが、Ⅳ地域であるうどん県では、フィルタのメンテナンスを考えるだけで嫌になります。
さて今回の実験(?)で感じたことがもう一つあります。
最後の写真は、レンジフードを停止した30分後です。
温度と湿度の拡散の違いが分かって面白いです。
外気が流入したので、湿度はリアルタイムに変わっていますが、
温度は(たぶん)温湿度度計のケースに遮られて、ほぼ変化していません。
湿度の移動スピードは早くて、障害物を苦にしないが、瞬間的に均一になる訳でも無い。
一方温度はその逆で、障害物に影響されて、ムラが大きく発生します。
いろいろと考えさせられました。
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花の咲く家
- 2015年2月21日 9:52 AM
- デシカ日記
以前、「観葉植物が元気な家は人にも優しい」というブログを書いたことがあります。
ざっくりまとめたら、
寒さに弱い観葉植物が元気な家とは、冬場に冷え込まない暖かな家である。
という内容。
で、考えてみたらもっとシビアなものがあります。それは「切り花」。
何せ土も根も無い訳ですから、観葉植物(鉢植え)以上に環境の影響をうけます。
昨年末から、何回か百合を生けましたが、つぼみからの開花率は100%です。
以前マンションの中部屋に暮らしていた時は50%ぐらいだったので、環境の違いが分かります。
切り花全体の持ちも、だいぶ変わった気がします。
ただし、切り花にとって大変な時期は、
観葉植物とは逆の「夏」でしょう。
先日、「湿度も温度もプラスするよりマイナスする方が難しい」というエントリー通り、
夏の室内を低湿に保つのは大変です。
が、デシカに期待しているポイントでもあります。
温度を下げずに、除湿をする。
しかも換気の風量(ほとんど風を感じない)で。
もちろん室温を下げるのはエアコンですが、この稼働時間が短ければ短いほど
中にいる生き物は快適なはず。
気温は高めだけど、からっとした室内。
そこで、どれだけ切り花が長持ちするか?
結構期待しています。
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