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レンジフードには、排気扇と換気扇がある

以前勤め人の時は、キッチン・ショールームの方と話す機会がよくありました。

その時私が言う台詞の一番は、

「レンジフードは、同時給排タイプにしてね」

でした。

キッチンの換気扇のことをレンジフードと呼びます。

炒め物や煮炊きをする時は、湯気や油煙が大量に発生します。

これらを効率よく排出するのが、レンジフードの役割。

ですが、キッチンで「換気扇」と呼ばれている機械を、

能力に基づいて正確に表記すると「排気扇」でしかありません。

出すだけなのです。

 

さて、ちょっと脱線しますが、現在の住宅には計画換気が義務づけられています。

1時間に0.5回(2時間に1回)の換気が必要。と言われるやつ。

その根拠を知っていますか?

換気のルールでは、人は1時間あたり、30立米の新鮮空気が必要とされています。

30 m3/h (立米/時間)と表記しますね。

4人家族が30坪程度の家に住むとします。

30坪の建物の空気量は、240 m3/h

人間が4人なので、120 m3/hの新鮮空気が必要。

240 m3/hの室内空気の内、120 m3/h,つまり半分を入れ替える必要があるという事になります。

計画換気における必要風量の計算でした。

なかなかに大雑把ですよね。

その可否は別の機会に書くとして、

ここでは、家一棟を換気するには120 m3/hぐらいの能力がいる。

という事だけ覚えておいてください。

 

さてレンジフードの話に戻ります。

メーカーによりますが、弱で300 m3/h  中で500 m3/h 強で700 m3/h ぐらいの設定です。

つまり弱運転でも、

1時間あれば、家の中の空気を全て入れ換えて、まだおつりがくる。

そんな勢いで排気運転するのです。

今、わざと排気運転と書いたのですが、

その能力をいかんなく発揮するためには、本来なら、同量の給気が必要となります。

最近の立て付けの良い住宅だと、大量の隙間風が入ってくる隙間がないので、どこかの窓を少し開ける事になります。

そうしないと、モーター音はしても排気はしない。という羽目に陥ります。

以前はマンション等、気密性能が高い空間でのみ見られた現象ですが、、最近では個人住宅でも増えています。

建築精度は改善されても、設備が追いついていない訳ですね。

 

私が始めに述べた同時給排タイプとは、

排気運転している時に、外気の給気ができる仕掛けを持ったレンジフードを指します。

文字通り、給気と排気を同時に行います。

排気をするためには、同量の給気が必要。

ただそれだけなのですが、それができるレンジフードは、まだまだ少数派です。

CACICOとしては、同時給排の能力があって、初めて換気扇と呼んで良いと思うのです。

それ以外は、紛らわしいので排気扇という名前に変えて欲しいです。

だって、排気しかしないんですよ。

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