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2015年2月13日のアーカイブ
除湿と加湿はどちらが難しい?
- 2015年2月13日 11:13 AM
- デシカ日記
住宅内部の湿度をコントロール。
と言った場合、除湿と加湿どちらが難しいでしょうか?
CACICOは、除湿だと思っています。
湿度も温度も、プラスは比較的簡単ですが、マイナスが大変なのです。
分かりやすいので温度から。
暖房と冷房の機器を見てみましょう。
暖房器具は、いろんな種類と熱源がありますが、冷房はエアコンぐらいです。
扇風機は人体から気化熱を奪いますが、室温自体は下げないので除外してます。
暖房にはいろんな方法がありますが、冷房は限られている。つまり難しいのです。
何故かと考えると、「生活する」と言うことは熱を発生することと同義語だからです。
料理を作っても、掃除をしても、テレビや電気を点けても、そして人はそこにいるだけで熱をだします。
「全ての可動物」は、生き物、機械を問わず、動いた時に、発熱を目的としなくても発熱してしまうのです。
例えば、我が家のプラズマディスプレイTVは、「暖房器具ですか」と突っ込みたくなるほど発熱します。
消費電力の少ない機器というのは、熱の発生が少ない機器でもあるのです。(暖房器具を除く)
なので、部屋の中に多くの家電製品&多くの家族がいる場合は、
暖房にかかるエネルギーは少なくなります。
一方同じ条件で夏を考えると、冷房には逆に多くのエネルギーが必要です。
ですから、温度はプラスよりマイナスが難しいのです。
さて、同じ理屈で湿度を考えてみます。
加湿をしようと思ったら、
洗濯物を内干ししても、浴室の扉を開け放しにしても、キッチンでお湯を沸騰させても可能です。
(ホテルに泊まった時に、バスタブにお湯を張って加湿器代わりにしませんか?)
一方除湿はエアコンもしくは除湿専用機を使うしかありません。
さて、加湿を行う行為は、ほとんどの場合において温度の上昇を伴います。
これは「冬」という状況では良いことです。
除湿を行う行為は、ちょっと複雑な話になります。
除湿能力が一番高いエアコンの話をしますと、除湿をする=温度が低下します。
夏ですから良いような気がしますが、実はそうでもありません。
なぜなら、温度が下がりすぎるからです。
これは、除湿方法から来る宿命です。
温度を下げる過程で、結露が発生する。という自然現象を流用しているのですから。
エアコン内部には、金属製のフィンを大量に備えた熱交換器があります。
熱交換器は、コンプレッサーで冷やされて、そこに室内の空気を送り込みます。
すると空気は冷やされるのですが、代わりに熱交換器の表面で結露現象が起きます。
エアコンは、その結露水をドレインパンで受けて室外に排出します。
夏場、エアコン室外機の周囲に水が流れているのを見ると思いますが、
それが室内の空気から除湿された水分なのです。
(車も停車中にエアコンを動かすと、結露水を排出してますよね)
この原理で動いている以上、湿度を下げるためには、温度を下げざるを得ない。
「冷房しなくても良いから、除湿だけして」という要望は、エアコンにとっては無理な話なのです。
冷房と除湿の加減がイコールであれば良いのでしょうが・・・
ここで一つの疑問がでてきます。
高性能住宅があるとします。
その断熱性能ゆえ、少しエアコンを動かせば、すぐに涼しくなる「家」です。
ですが、「エアコンの稼働時間が短い」という事は、「エアコンによる除湿量も少ない」訳です。
そのままでは、快適温度帯ですが、高湿度の空間になってしまう気がします。
これを解消しようと思えば、
再熱除湿機能があるエアコンを使うか、除湿専用機を使うかの2択です。
除湿は、ホント難しいですね。
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