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除湿と加湿はどちらが難しい?

住宅内部の湿度をコントロール。

と言った場合、除湿と加湿どちらが難しいでしょうか?

CACICOは、除湿だと思っています。

湿度も温度も、プラスは比較的簡単ですが、マイナスが大変なのです。

分かりやすいので温度から。

暖房と冷房の機器を見てみましょう。

暖房器具は、いろんな種類と熱源がありますが、冷房はエアコンぐらいです。

扇風機は人体から気化熱を奪いますが、室温自体は下げないので除外してます。

暖房にはいろんな方法がありますが、冷房は限られている。つまり難しいのです。

何故かと考えると、「生活する」と言うことは熱を発生することと同義語だからです。

料理を作っても、掃除をしても、テレビや電気を点けても、そして人はそこにいるだけで熱をだします。

「全ての可動物」は、生き物、機械を問わず、動いた時に、発熱を目的としなくても発熱してしまうのです。

例えば、我が家のプラズマディスプレイTVは、「暖房器具ですか」と突っ込みたくなるほど発熱します。

消費電力の少ない機器というのは、熱の発生が少ない機器でもあるのです。(暖房器具を除く)

なので、部屋の中に多くの家電製品&多くの家族がいる場合は、

暖房にかかるエネルギーは少なくなります。

一方同じ条件で夏を考えると、冷房には逆に多くのエネルギーが必要です。

ですから、温度はプラスよりマイナスが難しいのです。

 

さて、同じ理屈で湿度を考えてみます。

加湿をしようと思ったら、

洗濯物を内干ししても、浴室の扉を開け放しにしても、キッチンでお湯を沸騰させても可能です。

(ホテルに泊まった時に、バスタブにお湯を張って加湿器代わりにしませんか?)

一方除湿はエアコンもしくは除湿専用機を使うしかありません。

 

さて、加湿を行う行為は、ほとんどの場合において温度の上昇を伴います。

これは「冬」という状況では良いことです。

除湿を行う行為は、ちょっと複雑な話になります。

除湿能力が一番高いエアコンの話をしますと、除湿をする=温度が低下します。

夏ですから良いような気がしますが、実はそうでもありません。

なぜなら、温度が下がりすぎるからです。

これは、除湿方法から来る宿命です。

温度を下げる過程で、結露が発生する。という自然現象を流用しているのですから。

エアコン内部には、金属製のフィンを大量に備えた熱交換器があります。

熱交換器は、コンプレッサーで冷やされて、そこに室内の空気を送り込みます。

すると空気は冷やされるのですが、代わりに熱交換器の表面で結露現象が起きます。

エアコンは、その結露水をドレインパンで受けて室外に排出します。

夏場、エアコン室外機の周囲に水が流れているのを見ると思いますが、

それが室内の空気から除湿された水分なのです。

(車も停車中にエアコンを動かすと、結露水を排出してますよね)

この原理で動いている以上、湿度を下げるためには、温度を下げざるを得ない。

「冷房しなくても良いから、除湿だけして」という要望は、エアコンにとっては無理な話なのです。

冷房と除湿の加減がイコールであれば良いのでしょうが・・・

ここで一つの疑問がでてきます。

高性能住宅があるとします。

その断熱性能ゆえ、少しエアコンを動かせば、すぐに涼しくなる「家」です。

ですが、「エアコンの稼働時間が短い」という事は、「エアコンによる除湿量も少ない」訳です。

そのままでは、快適温度帯ですが、高湿度の空間になってしまう気がします。

これを解消しようと思えば、

再熱除湿機能があるエアコンを使うか、除湿専用機を使うかの2択です。

除湿は、ホント難しいですね。

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