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デシカ日記のアーカイブ
秋の日差しは気持ちいい?
ここ数日、外が快適です。
敬老の日は栗林公園を散策していたのですが、ものすごく良い気分。
「年に何日あるの」と言いたくなるような朝でした。
こんな環境なら、窓を開け放すでしょうね。
本題ではないですが、栗林公園では
秋の高校生 大茶会
というイベントをやっていました。
今年で4回目だそうで、
県下6校の茶道部が、お茶会をする企画。
1日2校ずつで、たまたま21日は最終日でした。
お茶を頂いたのは
高松第一高等学校(通称一高)の学生さん担当の日暮邸。
日暮邸はこんな所です。
うどん県旅ネットからダウンロードした写真ですが、
ここでお点前出来るのは良い経験ですよね。
お茶の事は全く知らないのですが、
緊張の固まりの学生さんが、説明&亭主を披露する立ち振る舞いには、
普段やらない30分の正座を、全く気づかせない力がありました。
裏方に徹していた(多分)裏千家の方もご苦労様でした。
さて話はがらっと変わって日差しの話を。
最近は大分日が短くなってきたのですが、それとともに日中高度も下がっています。
ここで質問です。
今現在、日中の日射取得は必要でしょうか?
確かに外気は快適温度ですが、
正確には 「日陰は」 という前提条件を付けるべき。
一方高断熱の住宅内部はどうでしょうか?
断熱を高めている家は、よほど特殊な事がない限り、
短時間で大きな温度変化はありません。
よほど特殊な事・・・それが窓からの日差しなんですね。
真夏の日射に関しては、ほぼ遮っているCACICOの家でも、
この時期には日射が入ります。
具体的には12時~16時はこんな感じ。(東からの日差しはカット出来ている)
たいした熱量に感じないかも知れませんが、横にいると結構輻射熱を感じます。
問題だなぁと思うのは、
これが
南向き 庇の出巾1m 窓の高さ1.5m
という条件で起きている事。
一般的な住宅だと、良くても
庇の出巾50㎝ 窓の高さ2m
なので
上記写真の何倍もの熱が室内に入る事になります。
9月は素敵な季節ですが、日差しはまだまだ危険なのです。
調湿の力
- 2015年9月21日 4:00 AM
- デシカ日記
調湿をうたう住宅建材は大量にあります。
ですが、その多くは効果を体感する事ができません。
何故なら、
その材料が調湿する事と
その空間を調湿する事は
全く別の話だから。
例えば、ホームセンターで押し入れ用の乾燥剤を買ってきます。
この効果を体感したければ、
密閉容器に入れるしかありません。
限られた容積であれば、乾燥剤としての役割を果たすのです。
一方住宅は大容積。
かつ24時間の換気を義務づけられていますので、外気の大きな影響も受けます。
その湿度を、人が体感できるほどに調節するのは
並大抵では出来ません。
さて、この写真。
何だと思いますか?
無香空間(小林製薬)という、消臭剤です。
右は普通の状態で、左は夏場の靴箱内部。
設置が勿体ない?と思うぐらいに素早く小さな粒になってしまいました。
これが、空間を調湿しているって事なんですね。
因みに、これ水をかけると元に戻るのですが、
消臭成分は無くなっていますので、再利用はできません。
もっとも保冷剤の中身と同じなので、
エッセンシャルオイル等を使えば「有香空間」は作れます。
・・・主婦の知恵ネタですね。
通風が役に立つ住まい
- 2015年9月18日 4:00 AM
- 「かしこい家」の性能 | デシカ日記
以前、高性能住宅においては通風の必要性は低い。
と言う話をしましたが、
今回は通風の有効性が高い「家」の話。
それはマンションです。
温熱環境上のお薦めは、
中間層の中部屋
南北を除く、全方位(上下も含む)に人が住んでいるため、外気温の影響が少ないのです。
角部屋や最上階、1階等は、外気(地面も同じ)に接している面積が増えるため、
その分条件が悪くなります。
あっ、外断熱マンションはその限りではないですが、うどん県には見当たりません。
通風の話に戻します。
マンションの「中間層+中部屋」は、通風に非常に向いた「家」と言えるでしょう。
有利な点を箇条書きにします。
①開口部が南と北にしか無い
②開けっ放しのリスクが少ない
③風の通りが良い
①マンションの基本は、北が玄関で、南が大開口+ベランダ。
北は直射日光が当たりませんし、南はベランダの屋根があるため、日射遮蔽は万全。
→うどん県は昼夜で風向きが変わるが、どちらから吹いても問題無しです。
②最近のマンションは、住民以外が入れないようセキュリティが。
なので玄関を網戸にしても、防犯リスクが戸建てより少ない。
③高層階になるほど近隣条件を選ばなくなります。
風通しが良いですし、プライバシー上の問題も激減。
つまりマンションには、通風利用の条件が揃っているのです。
風通しの必要性
- 2015年9月17日 3:00 AM
- デシカ日記
住宅と外気の関係で出てくるのが、換気と通風(風通し)です。
さて、この2つは何が違うのか?
「自立循環型住宅への設計ガイドライン」というお堅い本によると、
目的は
換気 → 空気環境の改善
通風 → 室温上昇の抑制や冷房消費エネルギーの改善
でした。必要な時期は
換気 → 通年
通風 → 必要な時
最後に、どれくらいの風量が要るかというと
換気 → 0.5回/1時間 目安
通風 → 2回/1時間 以上
換気は部屋の空気が2時間に1回ほど入れ替える風量。
通風は、その4倍以上ないと目的は達さない。
室温に影響を与えようと思ったら、それなりの風量が要る訳です。
換気は機械式なので関係ないですが、通風は自然環境に大きく影響されます。
何せ、自然を取り込もうという話ですから。
うどん県ですが、瀬戸内海に面しているため風向きはコロコロ変わります。
1日のうちでも、昼間と夜間が逆で、間に「凪ぎ」と言って風が吹かない時もあります。
地域にもよりますが、
昼間は、山→海、つまり南→北
夜間は、海→山、つまり北→南
の方向の風が吹きやすい(卓越風と言うらしい)としたら
窓はどのように配置するのが正解か?
風向きが変わりすぎて、私では良い窓の配置が思いつきません。
それ以前に、通風ってそんなに大切なの?という疑問があります。
もちろん「自然の風が一番」とか、「窓は開けるモノ」
と考えている人は好みの問題なので止めません。
なのです。
何故こんな話をするかというと、通風に配慮した結果、
却って環境が悪くなる事例があるから。
事件は設計段階から。
通風を考えると、不必要な日射取得が増えるのです。
例えば個室の通風を検討します。
採光上1カ所で済む窓でも、通風となれば違う面にもう一つ必要となります。
その時、北と南に配置できれば良いですが、
部屋によっては西や東にしか設置できない事が・・・
この「西や東」の窓は遮光が非常に難しく、日射取得が確実に増えます。
西や東の窓を勧めない理由はこちらをどうぞ。
通風目的の窓が、逆に室内の温度を押し上げるのです。
特に高断熱仕様を選択した家において、
不適切な窓配置が原因で、オーバーヒート現象が
東京以西で増えているのです。
引き続き使用上の問題点を。
セキュリティや強風、雨への対策は、手段があるので対応可能ですが、
外部の騒音、埃や塵の侵入、高湿度の流入は、通風とトレードオフの関係。
つまり避けようがありません。
その上熱帯夜かも知れないし、風が吹かないかも知れない・・・
という自然ならではの不確実性もついて回ります。
ですので結論を優しめに・・・
高性能住宅は、通風より日射遮蔽を優先すべき。
もちろん通風で快適な瞬間を得られる事もあるでしょう。
CACICO的には、博打にしか思えませんけどね。
調温スイッチが無い理由
- 2015年9月15日 3:15 PM
- デシカ日記
温度を調節するスイッチを、仮に「調温」スイッチと呼びます。
さて湿度を制御するデシカのスイッチは一つ。
つまり「調湿」モードを選ぶだけ。
そのまま(標準)でも良いのですが、お好みで湿度の強弱も選択できます。
夏の強は、除湿気味
冬の強は、加湿気味
以上終了です。
一方温度制御だとどうでしょうか?
ルームエアコンでも全館空調でも同じですが、まず冷房か暖房かを選択します。
で、その後温度を設定します。
つまり、冷房の24℃と暖房の24℃は意味が違う訳です。
当然ながら
デシカの「調湿」に該当する「調温」なんてスイッチは有りません。
今回は、何故「調温」スイッチが無いのかを考えてみます。
まず、湿度的な快適と温度的な快適の意味が違うからだと思います。
湿度的な快適は、
実は絶対湿度で考えると決まった数値です。
絶対湿度8.5gの辺り。
一方温度的な快適は季節によって変わります。
夏は27 ℃前後で、冬は21℃前後、
で春と秋は、21~27の間をゆっくり移動する。
先ほどの絶対湿度を各季節の相対湿度に直してみます。
夏 27℃ 8.5g → 相対湿度38.3%
冬 21℃ 8.5g → 相対湿度54.9%
中間期を代表して
春・秋 24℃ 8.5g → 相対湿度45.7%
となって、快適な相対湿度に落ち着くのです。
つまり湿度は絶対数値目指して調整すれば良いが、
温度は絶対数値が季節によって変わってしまう。
この辺りが、調湿スイッチはあっても、
調温スイッチが無い原因かも知れません。
人間の温度感覚は、季節に左右されるのですね。
デシカの制御は?
- 2015年9月11日 6:00 AM
- デシカ日記
24時間換気というジャンルであるため
熱交換タイプと比較されやすいデシカです。
と言うか、
「えっ、熱交換もできないの?」
扱いかもしれません。
先日、熱交換換気の制御はパッシブ制御と言いました。
意訳すると「成り行き制御」。
その理屈で評価すると、デシカはアクティブ制御。
意訳すると「目標値制御」。
・・・かっこいい言い回しができませんでした。
絶対湿度の目標値があって、
室内湿度が低ければ加湿するし、
室内湿度が高ければ除湿する。
これがデシカの制御なのですが、これって結構すごいです。
湿度ではなく、温度に当てはめると良く分かります。
冬は22℃目標で、夏は26℃目標で、温度制御をしている感じでしょうか。
はてさて現行の熱交換換気は、そんな事が可能か?
デシカと熱交換タイプを比べるのならば、
条件を合わせる必要があります。
つまり
目標値で制御できるのが大前提。
そこで初めて、
湿度制御と温度制御のどちらが良いか?
という比較ができるのです。
と言っても現実は、
目標値制御ができる熱交換型換気は存在しない上に、
湿度制御分野でもデシカのみ。
結局、
同等レベルの機器が無いため、不当な比較をされる。
というのが、デシカの現状です。
結構不憫な奴なのです。
玄関を開けっ放しに
- 2015年9月5日 4:00 AM
- デシカ日記
この写真からスタート。
室内が27,2℃の44%。 絶対湿度は9.9g。
相対湿度が44%と言うのは、別にたいした数字ではないと見えますよね。
ですが、体感的には結構「ムシッ」としました。
この数値は何かというと、お昼の13時に、玄関扉を開けっ放して出かけてしまった結果です。
CACICOの家は外構の大きな門があるため、玄関扉に無頓着になりがち。
ドアクローザーで戻るから・・・と思って、開けっ放しで出かけてしまいました。(人としてどうよ)
で、再度戻ったのが16時なので、約3時間ほど、2m×1mの玄関扉がオープン状態でした。
開口部が1カ所なので風が抜けないため、温度変化は少なかった(温度差も無いですし)のですが、
湿度はしっかり変化していました。
相対湿度が40%から44%にアップ。
この4%の増加で、「蒸し暑さ」を感じてしまったのです。
さて、その後玄関扉を閉めて1時間経ったのが、こちら。
室内は27℃の40%。 絶対湿度は8.9g。
先ほどのデーターから見ると、1g除湿されています。
CACICOの家を体積から計算すると空気量306Kgだったので、
1Kg辺り1g除湿した。
・・・と言うことは、除湿した水分は306ml。
これを1時間で(当然ながら温度の低下なしで)行ったことになります。
こんな芸当ができるのもデシカだけですね。
気温の低下とともに
- 2015年9月3日 12:40 PM
- デシカ日記
うどん県も結構涼しくなってきました。
と言うか雨が降り続き、梅雨のような天気が続いています。
写真は昨日、9月2日(水)の朝です。
室内 26.7℃ 40% 絶対湿度8.73g
室外 26.2℃ 90% 絶対湿度19.39g
と言うことで、正に梅雨です。
6月24日(水)のブログをリンクしましたが、ほぼ一緒。
デシカで特徴的なのは、外気温の低下がダイレクトに影響することです。
流石、熱交換しない換気装置です。
ここ最近夜間の気温が低下しているからでしょう。
CACICOのエアコン運用は、階段を上がりきった所に1台
かつ、27℃設定で付け放し(暑い時期は26.5℃)。
その状況で室温が下がる理由は、外気温の低下だけですね。
このまま冬に向けて、ジワジワと下がっていくのだと思われ、
そういう意味では、デシカは季節を「温度」で感じさせる機械です。
コーヒーガラとデシカ
- 2015年8月27日 12:32 PM
- デシカ日記
いきなりコーヒーガラって、タイトルが「すて奥」的ですね。
ですがデシカでエントリーしました。
さて、コーヒーの抽出かすには脱臭効果があるそうです。
UCCのホームページをリンクしておきます。
特にアンモニアの脱臭効果が高いそうなのですが、皆さん挫折しています。
なぜか?と言うと、湿気でカビてしまうから。
初期段階で(天日干しなんかで)水分を抜いたとしても、室内においておくと吸湿してしまい、そのままカビに・・・
という感じみたいです。
リンク先にも、「室内が高湿になる場合は、カビが生える可能性が・・・」と書かれています。
まぁ夏場は不可でしょう。
さてデシカ生活の良いところは、室内の湿度が絶対湿度でコントロールされているところ。
夏場においては27℃台の40%前後で、以前ブログに書いたとおり室内が乾燥庫状態です。
つまり普通においていたら、コーヒーガラも簡単に乾燥してしまいます。
朝淹れたコーヒーも夕方にはパラパラです。
もっとも脱臭のために何かをしよう。
と考えた訳では無く、片付けずに放りだしていたら乾燥しただけなんですけどね。
でまもぁ密封して生ゴミ処理するより、乾燥させて紙ゴミ用のちり箱に入れれば一石二鳥かも知れません。
やっぱり生活の知恵みたいな話になってしまいましたね。
浴室のカビを考える
住宅の中で、もっともカビやすいのは浴室だと思います。
(建物の熱的設計が悪ければ、その限りではないです)
もちろん原因は、大量の水と水蒸気。
なので、浴室をカビから守るためには、とにかく乾燥です。
もっともシンプルな方法は拭き取る事。
理想を言えば、
浴室を使った後は、体を拭いたバスタオルで浴室の水分も拭き取る。
だと思います。
体を拭くタオルで掃除なんかしないわ。と言う人ごめんなさい。
掃除用タオルを使ってください。
浴室の水分と言っても(水蒸気は換気に任すとして)拭き取るのは溜まった水。
あっ、バスタブ(浴槽)にはお湯がしっかり溜まっていますが、継ぎ目が無いのでここはOKです。
拭き取る必要のある場所とは、
縦と横がぶつかっている「隅」や、素材が変わる「継ぎ目」です。
建築的には取り合いと言います。
大きくは、壁と床、床と扉枠、壁と浴槽の縁がぶつかる所。
小さくは、壁に取り付けたリモコン、シャワーフック、タオル掛けの取り付け部。
そこにはクッション材として、コーキングに代表される柔らかい素材が用いられます。
ですが柔らかいという必須性能は、汚れの温床でもあるのです。
堅い物質であれば、物質内部にカビがに入る事は少ないですし、
擦っても傷つきづらいため掃除も容易。
ですが柔らかい素材は、それとは正反対です。
特にカビに弱いのはコーキング。(一番柔らかいとも言う)
防かびタイプと書かれていますが、性能は気休め程度。
カビの生えたコーキングの断面を見た事がありますが、
カビの根が入り込んでいるため取り除けません。
カビの生えたコーキングは、打ち替えるしかないのです。
まとめると
浴室内で水が溜まりやすいのは取り合い部。
取り合い部には柔らかい素材が多く、カビや汚れに弱い。
これを防ぐには、できるだけ早く水分を拭き取る。
なんですね。
きれい好きな人は可能かも知れませんが、
一般的には、漂白剤に頼る事になるのでしょうね。
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