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2013年9月のアーカイブ
東京の住宅
- 2013年9月11日 3:40 PM
- 「かしこい家」の性能
CACICOの湿式外断熱に興味を持って頂ければ、基本どこでも伺います。
と言う事で、今回は東京に来ています。
住宅は、実は地域によって、特色があります。
東京(と言っても無茶苦茶広いですが)の住宅の特徴は?
パッと見て分かるのは屋根の形状が特殊な事でしょう。
建築基準法には、ご近所への日当たりを配慮するルールがあります。
「背の高い建物を建てると、隣に日が当たらないでしょ」
と言う事で、北側斜線、道路斜線というもの。
敷地の北側からある角度で線を引きます。
建物は、それに抵触するとダメですよと。
つまり、南側に大きな建物があると北側の人が困る。
と言う意味合いなのです。
道路斜線も同じです。道路に日が当たらないと雰囲気悪くなる、という訳。
もちろん敷地が広ければ問題ないのですが、
総建築費8000万円で、土地代が6000万円を越える。
という土地柄では、香川県では想像できない程コンパクトな敷地がたくさんあります。
つまり、背の高い建物は建てづらいけど、室内空間はあまり犠牲に出来ない。
となると屋根の形状、つまり折れ曲がった屋根にする事で、斜線制限を回避する事になります。
こんな感じです。
これはまだシンプルなものです。
北側斜線と道路斜線が入り交じって、複雑な屋根形状になってしまった。
という建物が、ホントたくさんあります。
もう一つは、こちらの金物。
これは、雪止めです。屋根に積もった雪が滑り落ちて、お隣に迷惑をかけないための仕掛けです。
どちらも、あまり香川県ではお目にかからないですね。
前振りが長くなりすぎたので、施工指導の話しは次回行います。
お客さんがいらっしゃるから
- 2013年9月8日 12:07 PM
- CACICOの毎日
2020年の東京オリンピックが決定しましたね。
前回の東京オリンピックが1964年なので、56年ぶりの開催です。
と言うか、複数回の開催都市は数える程度。
1896年から数え出す「近代オリンピック」は2012年で通算30回。
アテネ、パリ、ロサンゼルスが2回で、ロンドンが3回です。
さて、今回はオリンピック自体の事ではなく、公共投資の話です。
1964年の東京オリンピックに向けて、日本が何を作ったか知っていますか?
国立競技場、日本武道館等の競技施設は当然ながら、
ホテルニューオータニや東京プリンスホテルの宿泊施設を。
そして、すごいのは。
羽田空港のターミナルビル増築と滑走路拡張
東海道新幹線の開業
東京モノレールの開業
首都高速道路の開業
名神高速道路の開業
等もオリンピック開催に合わせて行われています。
特に新幹線は、世界的な「鉄道斜陽」(自動車勃興期)という潮流を押し切っての建設でした。
その当時は「無駄遣いの塊」のように言われたそうです。
それから50年。
建築物は、道路でもトンネルでも線路でも耐用年数があります。
当然ながら維持管理によって寿命を延ばす事は可能ですが、限界はあります。
で、このタイミングで再びオリンピック。
「世界中からお客さんがいらっしゃる」
という理由(言い分け)は、デフレ期の日本人にとって、すごくピッタリです。
「まぁ、ちょっと小綺麗にしようかね」
という感じで、インフラの再整備をしたら良いと思います。
築50年。と言うのはホント節目です。
お金を使うのが苦手な日本人に、「ちゃんと使う」機会を与えてくれたのが、2020年の東京オリンピックのような気がします。
前回のインフラ投資が無駄にならなかったように、今回も無駄にならないですよ。
2020年にリニア新幹線走っていても驚かないです。
あっ、もう民営化したから無理ですかね。
②気密の確保 一番大切な事
- 2013年9月3日 7:00 AM
- 「かしこい家」の性能
気密の確保が大切な話しを続けています。
今回は、先日保留していた項目について。
説明が、絶対的に長くなるからです、敢えて回を分けました。
さて、お待ちかね(?)の
気密の確保が、湿度コントロールに不可欠である理由をまとめます。
度々話してきましたが、快適な空気環境を造る場合に必要なのは、温度と湿度のコントロールです。
温度は比較的、力業でコントロールできますが、湿度はそれが難しい。
何故ならば湿度の拡散能力が高すぎて、「力業」が通じないのです。
まず、湿度コントロールに不可欠な項目を挙げてみます。
気密の確保
結露しないサッシ
全熱交換仕様の換気システム
この3つは欲しいですね。
さて、気密の確保に戻ります。
夏の湿度コントロールと言えば除湿です。
エアコンは、除湿をする事によって空気温度を下げる機器。
室外機にはドレイン管が設置されており、そこから水が流れているのを見た事がありますよね。
あれは室内の湿気なのです。
ですので、エアコンがあれば除湿できそうですが、実はそうではありません。
なぜなら、実の所エアコンは「除湿」が苦手です。
正確に言うと「除湿」だけ行う事ができません。。
こんな経験ありませんか?
温度を下げすぎないように29℃に設定すると、途中からモアッとした感じになる。
これは、下記のような流れで起こります。
①稼働直後
設定温度まで室温を下げる必要があるので、除湿も同時に行われている。
②室温が目標値になる
室温を下げる必要がなくなるので、除湿もしなくなる。
③室温が上昇しない
室温が外気温の影響を受けて上昇するより先に、湿度の方が外部湿度の影響を受けます。
つまり、29℃のまま高湿度になってしまい、モアッとした感じになる。
この状況を定温・高湿度と勝手に呼ぶことにします。(©CACICO)
解決するには、設定温度を下げて「除湿」させるしかありません。
でも冷えすぎるので、「リモコンの取り合い」が発生します。
と、まぁこんな所。
この現象、実は「高断熱で低気密」な建物でもっとも顕著に表れます。
なぜなら外気温からの影響を抑制しているのに、外部湿度の影響がそのままだから。
低断熱・低気密であれば、エアコンは動き続けて、結果として高湿度にならないのです。
ちょっと脱線しますね。
日本の電化製品はすごいです。
最近は、「再熱除湿」という特殊機能を持つエアコンが増えてきました。
これは言葉通り、除湿して冷えた空気を「加熱」して設定温度に戻す方法。
温度と湿度をどちらもコントロールしてやろうという試み。
体感した事がないので何とも言えませんが、理にはかなっています。
当然ながら、電気代は結構かかるらしい。
さてまとめです。
夏場の暑さを、精神で我慢しない場合の選択肢です。
A.低断熱・低気密
エアコンの稼働時間は長いが、定温・高湿度にはなりづらい。
B.高断熱・低気密
エアコンの稼働時間が短く、定温・高湿度状態が多くなる。
再熱除湿エアコンを入れる事により理論的には防げるが、
エアコンの稼働時間は長くなり、Aより電気代がかかるかも?
C.高断熱・高気密
エアコンが止まっても、外部からの湿度移動が少ないため、
定温・高湿度になりづらく、一番エアコンの稼働時間が短い。
D.低断熱・高気密
エアコンの稼働時間が長く、かつ湿度補給がないため
低湿度状態に置かれる。(高湿度状態よりは快適)
という訳で、夏場エアコンの稼働時間を短くし、かつ低湿度を保つためには、「気密の確保」が必須なのです。
読売新聞の抜け駆け
- 2013年9月2日 7:00 AM
- CACICOの毎日
読売新聞が8月31日付けで、「来春の8%増税は見送るべきだ」という社説を掲載しました。
日本経済の最重要課題は、デフレからの脱却である。消費税率引き上げで、ようやく上向いてきた景気を腰折れさせてしまえば元も子もない。
政府は、2014年4月に予定される消費税率の8%への引き上げは見送るべきだ。
景気の本格回復を実現したうえで、15年10月に5%から10%へ引き上げることが現実的な選択と言えよう。
これが初めの三行。細かいですが、初めの二行は仰るとおりです。
そんな事、ちょっと考えたら解るでしょ。と言うのが素直な感想。
読売新聞を含めて、マスコミ(真面目にチェックしていません)全体が、消費税の増税に賛成でした。
今回の読売新聞の趣旨は
「経費が良くなってない(デフレのまま)」→「消費税増税」→「景気が腰折れ」
という、ごくごく当たり前の理屈です。
話をまとめます。
消費税増税・否定派
「景気が良くなっていない」→「増税」→「景気が悪くなる」 だから今回の増税は見送り
消費税据置・肯定派
「景気が良くなっていない」→「でも増税しなければならない」→「何か対策をして、景気は何とかしろ」
否定派も肯定派も
消費税率を上げると、景気が悪くなる(腰折れする)
という点に関しては、実は(みんな)認識が同じなのです。
細かい事は無視しますが、
「増税」して「何かの対策」をするぐらいなら、単に「増税」しない方が良いのでは。
と思う訳です。
そんな当たり前の事が「読売新聞さん」、こんなタイミングでないと言えないのです。
「こんなタイミング」とは何か?
消費税増税を応援する代わりに、「新聞だけは増税対象から外して欲しい」というのが新聞各社の要求でした。
この「新聞を対象から外す」というのが、どうもダメになったみたい。
社説から引っ張りますね
15年10月に消費税率を10%に引き上げる際は、国民負担の軽減が不可欠だ。税率を低く抑える軽減税率を導入し、コメ、みそなどの食料品や、民主主義を支える公共財である新聞を対象とし、5%の税率を維持すべきだ。
自分から「民主主義を支える公共財」と言い切る、面の皮の厚さは失笑ものですが、
自分が優遇されなかったから、「消費税増税自体も反対」
こんな情けない理由なのではないのかなぁ、と思う訳です。
もし、そんな子供じみた理由ではなく「もっとまともな理由で意見が変わった」のであれば、是非教えて欲しいです。
どちらにしても「読売新聞」さんは意見を変えました。
ですが他の新聞社は、まだ「来年度の増税賛成派」です。
「読売」に抜け駆けされた今、他の「民主主義を支える公共財」さん達が、どう出るのか?興味津々です。
②気密の確保 だから大切
- 2013年9月1日 4:04 PM
- 「かしこい家」の性能
さて、前回で比較が終了しました。
結論は
気密を確保するデメリットが見つかりません。
というもの。
冗談抜きで、「気密」に悪いイメージを植え付けられているだけな気がします。
イメージの問題である、と言うのは試してみたらすぐ分かります。
「気密」という言葉を「すきま風」に変えてみますね。
気密を確保するデメリットが見つかりません→すきま風を少なくするデメリットが見つかりません
となります。
自宅のすきま風が多い方が良いですか、少ない方が良いですか?
との質問です。あなたは何と答えますか?
CACICOにおいて「気密」の優先順位は非常に高いのですが、
その理由を改めてまとめます。
①高断熱の副作用を防止する唯一の手段だから。
②湿度コントロールするには不可欠な要因。
③新築後の後施工がほとんど不可能。
④新築時のコストアップが少ない。
という所です。各説明を。
前提条件として、断熱は不要、もしくは冷暖房もしない。と言うのであれば気密も不要です。
CACICOでは、快適な生活の為には冷暖房は(できるだけ減らしたいが)不可欠が前提。
少しぐらい(?)の暑い寒いは我慢する。という方には、ごめんなさいです。
①
気密を確保すれば、冷暖房時(室内と室外の温度差が大きい)における、躯体内部の結露を防止できます。
湿度の移動は、温度の移動と違って障害物をあまり気にしません。
その問題発生箇所を、36センチ角→8センチ角という風に、少しでも減らすのが気密施工です。
②
この項目は、①と理由かぶります。大切なので次回にまとめまて話をします。
③
内壁工事をした後では、隙間の場所特定が不可能となります。
なのでリフォーム段階で気密を取るには、かなり大がかりな工事が必要です。
④
気密の取り方は様々なので、一例をあげます。
「現場発泡ウレタン」で気密と断熱を一度に済ます方法は、その簡便さから増えています。
言える事は、どんな手法でも、気密は「資材」ではなく、「意識」の問題です。
気密を理解さえすれば、それほどコストをかけずに出来る工事です。
さて、そんなに気密が大切ならば、何故CACICOの順位で二番目なんでしょうか。
「住宅を快適にするコストのかけ方」を再掲します。
①足下の断熱強化
②気密の確保
・・・
と書いています。
これにもちゃんと理由があります。
大きくは下記の二つ。
A. 基礎単体では気密が確保されているので、断熱工事による副作用がない。
B. 床断熱では家全体の気密確保が難しい。
つまり足下の断熱方法を変えないと、気密確保自体が難しい。
なので足下の断熱変更と強化を先にしようという訳。
では、個々を説明します。
A
当たり前ですが基礎自体には隙間がありません。(気密的にはC値=0)
断熱工事に付きものの、先ほど①で出てきたような、副作用がありません。
B
床断熱で気密を取るのは非常に困難です。
なので気密を取りやすい、基礎断熱に切り替える事が優先します。
何故、床断熱が気密を取りづらいのか?
私は床断熱で気密を取った事がないので、想定できる問題点を下記にまとめました。
①床には、多くの貫通部がある。
キッチンやトイレ、手洗い機器には、床下からの設備配管が貫通している。
②床下点検口の気密は?
特に点検口+収納という商品は、断熱すら出来ません。
③室内間仕切り壁の内部の気密確保
室内の間仕切り壁は、内部で下地材の継ぎ目でもあります。そこの気密確保は・・・
④ユニットバスは気密が取れない。
ユニットバスは床を開口して設置します。ですから断熱工事自体すらも出来ません。
という事で、
足下の断熱強化→気密確保
という順番ができたのです。
次回、「湿度コントロール」をご説明して、次のステップに進みたいと思います。
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