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2013年9月のアーカイブ

東京の住宅

CACICOの湿式外断熱に興味を持って頂ければ、基本どこでも伺います。

と言う事で、今回は東京に来ています。

住宅は、実は地域によって、特色があります。

東京(と言っても無茶苦茶広いですが)の住宅の特徴は?

パッと見て分かるのは屋根の形状が特殊な事でしょう。

建築基準法には、ご近所への日当たりを配慮するルールがあります。

「背の高い建物を建てると、隣に日が当たらないでしょ」

と言う事で、北側斜線、道路斜線というもの。

敷地の北側からある角度で線を引きます。

建物は、それに抵触するとダメですよと。

つまり、南側に大きな建物があると北側の人が困る。

と言う意味合いなのです。

道路斜線も同じです。道路に日が当たらないと雰囲気悪くなる、という訳。

もちろん敷地が広ければ問題ないのですが、

総建築費8000万円で、土地代が6000万円を越える。

という土地柄では、香川県では想像できない程コンパクトな敷地がたくさんあります。

つまり、背の高い建物は建てづらいけど、室内空間はあまり犠牲に出来ない。

となると屋根の形状、つまり折れ曲がった屋根にする事で、斜線制限を回避する事になります。

こんな感じです。

これはまだシンプルなものです。

北側斜線と道路斜線が入り交じって、複雑な屋根形状になってしまった。

という建物が、ホントたくさんあります。

もう一つは、こちらの金物。

これは、雪止めです。屋根に積もった雪が滑り落ちて、お隣に迷惑をかけないための仕掛けです。

どちらも、あまり香川県ではお目にかからないですね。

前振りが長くなりすぎたので、施工指導の話しは次回行います。

お客さんがいらっしゃるから

2020年の東京オリンピックが決定しましたね。

前回の東京オリンピックが1964年なので、56年ぶりの開催です。

と言うか、複数回の開催都市は数える程度。

1896年から数え出す「近代オリンピック」は2012年で通算30回。

アテネ、パリ、ロサンゼルスが2回で、ロンドンが3回です。

さて、今回はオリンピック自体の事ではなく、公共投資の話です。

1964年の東京オリンピックに向けて、日本が何を作ったか知っていますか?

国立競技場、日本武道館等の競技施設は当然ながら、

ホテルニューオータニや東京プリンスホテルの宿泊施設を。

そして、すごいのは。

羽田空港のターミナルビル増築と滑走路拡張

東海道新幹線の開業

東京モノレールの開業

首都高速道路の開業

名神高速道路の開業

等もオリンピック開催に合わせて行われています。

特に新幹線は、世界的な「鉄道斜陽」(自動車勃興期)という潮流を押し切っての建設でした。

その当時は「無駄遣いの塊」のように言われたそうです。

それから50年。

建築物は、道路でもトンネルでも線路でも耐用年数があります。

当然ながら維持管理によって寿命を延ばす事は可能ですが、限界はあります。

で、このタイミングで再びオリンピック。

「世界中からお客さんがいらっしゃる」

という理由(言い分け)は、デフレ期の日本人にとって、すごくピッタリです。

「まぁ、ちょっと小綺麗にしようかね」

という感じで、インフラの再整備をしたら良いと思います。

築50年。と言うのはホント節目です。

お金を使うのが苦手な日本人に、「ちゃんと使う」機会を与えてくれたのが、2020年の東京オリンピックのような気がします。

前回のインフラ投資が無駄にならなかったように、今回も無駄にならないですよ。

2020年にリニア新幹線走っていても驚かないです。

あっ、もう民営化したから無理ですかね。

②気密の確保 一番大切な事

気密の確保が大切な話しを続けています。

今回は、先日保留していた項目について。

説明が、絶対的に長くなるからです、敢えて回を分けました。

さて、お待ちかね(?)の

気密の確保が、湿度コントロールに不可欠である理由をまとめます。

 

度々話してきましたが、快適な空気環境を造る場合に必要なのは、温度と湿度のコントロールです。

温度は比較的、力業でコントロールできますが、湿度はそれが難しい。

何故ならば湿度の拡散能力が高すぎて、「力業」が通じないのです。

 

まず、湿度コントロールに不可欠な項目を挙げてみます。

気密の確保

結露しないサッシ

全熱交換仕様の換気システム

この3つは欲しいですね。

 

さて、気密の確保に戻ります。

夏の湿度コントロールと言えば除湿です。

エアコンは、除湿をする事によって空気温度を下げる機器。

室外機にはドレイン管が設置されており、そこから水が流れているのを見た事がありますよね。

あれは室内の湿気なのです。

ですので、エアコンがあれば除湿できそうですが、実はそうではありません。

なぜなら、実の所エアコンは「除湿」が苦手です。

正確に言うと「除湿」だけ行う事ができません。。

こんな経験ありませんか?

温度を下げすぎないように29℃に設定すると、途中からモアッとした感じになる。

これは、下記のような流れで起こります。

①稼働直後

設定温度まで室温を下げる必要があるので、除湿も同時に行われている。

②室温が目標値になる

室温を下げる必要がなくなるので、除湿もしなくなる。

③室温が上昇しない

室温が外気温の影響を受けて上昇するより先に、湿度の方が外部湿度の影響を受けます。

つまり、29℃のまま高湿度になってしまい、モアッとした感じになる。

この状況を定温・高湿度と勝手に呼ぶことにします。(©CACICO)

解決するには、設定温度を下げて「除湿」させるしかありません。

でも冷えすぎるので、「リモコンの取り合い」が発生します。

と、まぁこんな所。

 

この現象、実は「高断熱で低気密」な建物でもっとも顕著に表れます。

なぜなら外気温からの影響を抑制しているのに、外部湿度の影響がそのままだから。

低断熱・低気密であれば、エアコンは動き続けて、結果として高湿度にならないのです。

 

ちょっと脱線しますね。

日本の電化製品はすごいです。

最近は、「再熱除湿」という特殊機能を持つエアコンが増えてきました。

これは言葉通り、除湿して冷えた空気を「加熱」して設定温度に戻す方法。

温度と湿度をどちらもコントロールしてやろうという試み。

体感した事がないので何とも言えませんが、理にはかなっています。

当然ながら、電気代は結構かかるらしい。

 

さてまとめです。

夏場の暑さを、精神で我慢しない場合の選択肢です。

A.低断熱・低気密

   エアコンの稼働時間は長いが、定温・高湿度にはなりづらい。

B.高断熱・低気密

  エアコンの稼働時間が短く、定温・高湿度状態が多くなる。

  再熱除湿エアコンを入れる事により理論的には防げるが、

  エアコンの稼働時間は長くなり、Aより電気代がかかるかも?

C.高断熱・高気密

  エアコンが止まっても、外部からの湿度移動が少ないため、

  定温・高湿度になりづらく、一番エアコンの稼働時間が短い。

D.低断熱・高気密

  エアコンの稼働時間が長く、かつ湿度補給がないため

  低湿度状態に置かれる。(高湿度状態よりは快適)

 

という訳で、夏場エアコンの稼働時間を短くし、かつ低湿度を保つためには、「気密の確保」が必須なのです。

読売新聞の抜け駆け

読売新聞が8月31日付けで、「来春の8%増税は見送るべきだ」という社説を掲載しました。

 日本経済の最重要課題は、デフレからの脱却である。消費税率引き上げで、ようやく上向いてきた景気を腰折れさせてしまえば元も子もない。

 政府は、2014年4月に予定される消費税率の8%への引き上げは見送るべきだ。

景気の本格回復を実現したうえで、15年10月に5%から10%へ引き上げることが現実的な選択と言えよう。

 

これが初めの三行。細かいですが、初めの二行は仰るとおりです。

そんな事、ちょっと考えたら解るでしょ。と言うのが素直な感想。

 読売新聞を含めて、マスコミ(真面目にチェックしていません)全体が、消費税の増税に賛成でした。

今回の読売新聞の趣旨は

「経費が良くなってない(デフレのまま)」→「消費税増税」→「景気が腰折れ」

という、ごくごく当たり前の理屈です。

 

話をまとめます。

消費税増税・否定派

「景気が良くなっていない」→「増税」→「景気が悪くなる」  だから今回の増税は見送り

消費税据置・肯定派

「景気が良くなっていない」→「でも増税しなければならない」→「何か対策をして、景気は何とかしろ」

否定派も肯定派も

消費税率を上げると、景気が悪くなる(腰折れする)

という点に関しては、実は(みんな)認識が同じなのです。

細かい事は無視しますが、

「増税」して「何かの対策」をするぐらいなら、単に「増税」しない方が良いのでは。

と思う訳です。

そんな当たり前の事が「読売新聞さん」、こんなタイミングでないと言えないのです。

「こんなタイミング」とは何か?

消費税増税を応援する代わりに、「新聞だけは増税対象から外して欲しい」というのが新聞各社の要求でした。

この「新聞を対象から外す」というのが、どうもダメになったみたい。

社説から引っ張りますね

15年10月に消費税率を10%に引き上げる際は、国民負担の軽減が不可欠だ。税率を低く抑える軽減税率を導入し、コメ、みそなどの食料品や、民主主義を支える公共財である新聞を対象とし、5%の税率を維持すべきだ。

自分から「民主主義を支える公共財」と言い切る、面の皮の厚さは失笑ものですが、

自分が優遇されなかったから、「消費税増税自体も反対」

こんな情けない理由なのではないのかなぁ、と思う訳です。

もし、そんな子供じみた理由ではなく「もっとまともな理由で意見が変わった」のであれば、是非教えて欲しいです。

どちらにしても「読売新聞」さんは意見を変えました。

ですが他の新聞社は、まだ「来年度の増税賛成派」です。

「読売」に抜け駆けされた今、他の「民主主義を支える公共財」さん達が、どう出るのか?興味津々です。

②気密の確保  だから大切

さて、前回で比較が終了しました。

結論は

気密を確保するデメリットが見つかりません。

というもの。

冗談抜きで、「気密」に悪いイメージを植え付けられているだけな気がします。

イメージの問題である、と言うのは試してみたらすぐ分かります。

「気密」という言葉を「すきま風」に変えてみますね。

気密を確保するデメリットが見つかりません→すきま風を少なくするデメリットが見つかりません

となります。

自宅のすきま風が多い方が良いですか、少ない方が良いですか?

との質問です。あなたは何と答えますか?

 

CACICOにおいて「気密」の優先順位は非常に高いのですが、

その理由を改めてまとめます。

①高断熱の副作用を防止する唯一の手段だから。

②湿度コントロールするには不可欠な要因。

③新築後の後施工がほとんど不可能。

④新築時のコストアップが少ない。

という所です。各説明を。

前提条件として、断熱は不要、もしくは冷暖房もしない。と言うのであれば気密も不要です。

CACICOでは、快適な生活の為には冷暖房は(できるだけ減らしたいが)不可欠が前提。

少しぐらい(?)の暑い寒いは我慢する。という方には、ごめんなさいです。

①

気密を確保すれば、冷暖房時(室内と室外の温度差が大きい)における、躯体内部の結露を防止できます。

湿度の移動は、温度の移動と違って障害物をあまり気にしません。

その問題発生箇所を、36センチ角→8センチ角という風に、少しでも減らすのが気密施工です。

②

この項目は、①と理由かぶります。大切なので次回にまとめまて話をします。

③

内壁工事をした後では、隙間の場所特定が不可能となります。

なのでリフォーム段階で気密を取るには、かなり大がかりな工事が必要です。

④

気密の取り方は様々なので、一例をあげます。

「現場発泡ウレタン」で気密と断熱を一度に済ます方法は、その簡便さから増えています。

言える事は、どんな手法でも、気密は「資材」ではなく、「意識」の問題です。

気密を理解さえすれば、それほどコストをかけずに出来る工事です。

 

さて、そんなに気密が大切ならば、何故CACICOの順位で二番目なんでしょうか。

「住宅を快適にするコストのかけ方」を再掲します。

①足下の断熱強化

②気密の確保

・・・

と書いています。

これにもちゃんと理由があります。

大きくは下記の二つ。

A. 基礎単体では気密が確保されているので、断熱工事による副作用がない。

B. 床断熱では家全体の気密確保が難しい。

 

つまり足下の断熱方法を変えないと、気密確保自体が難しい。

なので足下の断熱変更と強化を先にしようという訳。

では、個々を説明します。

A

当たり前ですが基礎自体には隙間がありません。(気密的にはC値=0)

断熱工事に付きものの、先ほど①で出てきたような、副作用がありません。

B

床断熱で気密を取るのは非常に困難です。

なので気密を取りやすい、基礎断熱に切り替える事が優先します。

 

何故、床断熱が気密を取りづらいのか?

私は床断熱で気密を取った事がないので、想定できる問題点を下記にまとめました。

①床には、多くの貫通部がある。

キッチンやトイレ、手洗い機器には、床下からの設備配管が貫通している。

②床下点検口の気密は?

特に点検口+収納という商品は、断熱すら出来ません。

③室内間仕切り壁の内部の気密確保

室内の間仕切り壁は、内部で下地材の継ぎ目でもあります。そこの気密確保は・・・

④ユニットバスは気密が取れない。

  ユニットバスは床を開口して設置します。ですから断熱工事自体すらも出来ません。

という事で、

足下の断熱強化→気密確保

という順番ができたのです。

次回、「湿度コントロール」をご説明して、次のステップに進みたいと思います。

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