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2015年9月9日のアーカイブ

熱交換は成り行き制御

24時間換気は、熱交換タイプが主流です。

この「熱交換」という言葉。

結構一人歩きしている気がします。

熱交換しているから快適。

と言う感じて使われているのです。

 

換気システムの目的は

屋内と屋外の空気を入れ換える事。

つまり

暑い時は熱い空気が、寒い時は冷たい空気が入って来るために

室内の温熱環境にとっては思いっきりマイナスです。

だけど化学物質の放散とか、二酸化炭素を除去するためには換気は欠かせない。

そのマイナスをなんとかしたい。

という事で考え出されたのが熱交換という手法。

基本はマイナスをどうにかするという目的なんですね。

 

さて換気において熱交換はパッシブ制御です。

一般的に制御には、アクティブ制御とパッシブ制御があります。

アクティブの例としては、エアコンの温度設定がそう。

26℃と設定したら、それに近づく努力をするのです。

ですが熱交換換気には、

積極的に温度を制御する仕掛けがありません。

装備されているのは、熱交換素子と給排気のモーターだけ。

なので熱交換はパッシブ制御。

制御ロジックは

「室温を守る」

この一言なんですね。

パッシブ制御と言えば、なんかかっこいい感じがするので、

意訳します。

成り行き制御

これが現在の熱交換換気扇の制御方法です。

この方法、システムもシンプルで良いのですが、

快適空間を目指すためには、絶対的な条件が必要とされます。

それは、

「室内の温度は、室外よりも快適」

である事なんです。

高断熱仕様で外部の熱を遮断しようが、冷暖房機器を稼働させようが、

どんな手段でも可。

室温は換気以外の手段で適切に制御されている。

その条件下であれば

室内換気による熱ロスを減らして、快適をキープします。

というのが熱交換の仕事。

不快を快適にする機器ではなく、快適をキープするのが

成り行き制御の役割と言って良いかも知れません。

室外より室内が不快

という状況は、想定外なのです。

人が居ても居なくても、快適な温熱環境の家

これが、熱交換換気導入の前提条件なのです。

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