- 2012年8月3日 3:54 PM
- CACICOの毎日
建物の断熱性能は、「健康」のためにある。
というタイトルの講演があった。
講師は、近畿大学の岩前教授
1900年初等、亡くなる人は真夏と真冬に多かったらしい。
それが時代と共に、夏の死亡は減少していくのだが、
冬の死亡数のみが高止まりしている。
夏の死亡と言えば「熱中症」などを思い浮かべてしまったが、さにあらず、
食中毒が主因とのこと。
確かに、日本で冷蔵庫が発売されたのは1930年代以降。
田舎はともかく、都会(人口密集地域)での食品の衛生状態は、
現在とは比べものにならない気がする。
つまり冷蔵庫という技術が、夏場特有の死亡を激減させたらしい。
教授は冬場特有の死亡を減らすことも、現在の技術で可能だという。
それが住宅の断熱。
先進国の統計で、冬季の死亡者が少ないのは、実は寒い地域が多い。
ヨーロッパではイタリア、フランス等の南欧の国よりも、
ノルウェー、フィンランド等の北欧の国の方が、冬季の死亡割合が少ない。
これは寒冷地域の方が、寒さに対抗する「断熱」化が進んでいるため、
住宅内の快適度が違うためだとしている。
いわゆるヒートショックが無いという話です。
実際、死亡に直結しなくても、「アレルギー、呼吸器疾患、皮膚疾患、整形疾患・・・」
いろいろな病気においても「高断熱」の住宅に住んでいる人の方が、病状が回復する傾向にあるとのこと。
おもしろいのは、省エネの観点だけでいくと、次世代省エネ基準Ⅲ~Ⅳをクリアした後は、
性能を上げても、大幅な削減には繋がらない。
ゼロエネルギー住宅が、比較的簡単にできる理由でもあります。
だけど健康を考えると、次世代省エネ基準のⅡ(Q値で1.9)をクリアする事に意味がある。
Ⅲ~Ⅳの人よりも、もっと多くの人が病状の改善に繋がったというデーターがある。
特になるほどと思ったのは、「快適という指標は意味が無い」という指摘。
快適は、感覚の問題なので個人差が大きい。
寒くても気にならない人にとっては、どんな家でも快適だと言う訳(程度問題)ですが
その点、健康というキーワードは数値化できる。
病気の罹患率、冬季の死亡率など、健康にまつわる指標で、
高断熱の家の方が、良い結果を出している。
結論、高断熱の家だと健康になれる。
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