- 2017年10月23日 3:30 PM
- CACICOBASE
前回は基礎内断熱を取り上げました。
前回、ホウ酸は直接駆除が出来ない。と書きましたが、高濃度ホウ酸であれば可能だと教えて頂きました。
間違った情報を掲載してすいません。
残るのは、内断熱の裏側に潜む白蟻駆除のために断熱材の撤去がとても大変。と言うことでしょうか?
さて今回は外断熱です。
白蟻の侵入が最も容易で、外周のどこからでも入り放題です。
白蟻駆除業者が「外断熱はダメ」って言うのが良く分かります。
確かに非防蟻の断熱材を後貼りしたら、白蟻の餌場を作ったようなものです。
で、ここからが考え所。
白蟻だけを考えたら、床断熱が最も適しています。
だけど温熱環境や鉄筋コンクリートの長寿命という意味では、外断熱が有利。
このジレンマを解決する努力をやってみます。
以前も書きましたが、現在の基礎外断熱の最低条件は、防蟻断熱材の基礎打ち込み工法。
基礎打ち込みとは型枠に断熱材をセットしてコンクリートを打設し、基礎と断熱材を一体化させるのです。
鋼製型枠の内側に断熱材をセットして、そこにコンクリートを流し込んでいます。
これで断熱材とコンクリート間の空隙が無くなり、蟻道として使う事が出来なくなります。
また、防蟻断熱材自体も継ぎ手が発生しますので、防蟻コーキングを打ち込みます。
ここからはオリジナル。先程の最低条件に上乗せする仕掛けです。
まずは防蟻断熱材の割り付け。
610mmの断熱材に、40mmの断熱材を組み込んだ樹脂笠木(h=50)を組み合わせています。
各、継ぎ目がズレるように設置出来るようサイズを検討しました。
仮定の蟻道、と言うやこしい表現をしていますが、
これは何らかの理由で白蟻が防蟻断熱材に侵入したら?という意味で仮定と呼んでいます。
断熱材の上部には、物理的防御として樹脂笠木を設けています。
その部分を拡大してみます。
青のラインが樹脂笠木です。
笠木に阻まれた白蟻は断熱材の外に出るしかなく、そこに蟻道が露出されるのです。
樹脂笠木と土台水切の間の20~30mmを確認することにより、白蟻の侵入を発見できる仕掛けです。
ポイントとしては、土台の水切り板金より下に伸びるサイズにしている所。
これで白蟻が防蟻断熱材を突破したとしても、防蟻笠木で塞がれ一度基礎の表面に出ないと木部に辿り着けないのです。
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