- 2016年5月17日 7:52 AM
- 「かしこい家」の性能 | デシカ日記
前回は、同時給排のレンジフードを動かす行為は、
その半分の能力を持つ局所換気を動かすことと同じなのでは?
という問題提議をしました。
で、実はメーカー自身、解決策を持っているのですね。
それは、強制同時給排という方式。
「機械排気+機械給気」という組み合わせで、言ってみれば1種換気です。
まとめます。
一般的な同時給排レンジフード → 3種換気
強制同時給排レンジフード → 1種換気
一般の同時給排が10:5だとすれば、強制同時給排の場合10:8まで回復するそうです。
こちらのシステムは、高層マンションが主要ターゲット。
高層マンションは、気軽に窓を開けて給気することが出来ない
&
高層階の自然換気は厳しい。(風がかなり強いでしょうね)
マンションに付いているレンジフードも、戸建て以上に、排気のみが主流ですが、
高層マンションでは、同時給排を飛び越えて、強制同時給排が選択されたようです。
さて戸建て住宅に話を戻します。
一般論として気密性能が貧弱な住宅は、3種換気に向きません。
自然給気を生かすためには、室内を負圧にする必要があるのですが、
その結果として、色んなところで漏気が発生するからです。
逆に1種換気は、機械(ファン)の力で空気を動かすため、
建物の気密性能に、3種換気ほどは影響を受けないのです。
で、ようやく本題のレンジフードです。
前述したように、同時給排タイプは仕組みが3種換気。
つまり、レンジフードを稼働させると、給気口だけではなく、
建物の気密欠損部分から外気が流れ込んできます。
木造住宅の主流である床断熱は、床面の気密処理が非常に面倒。
それが原因で、
レンジフードを稼働させると、足元が冷える。
というクレームが多いそうです。
なので、高層マンションと違う理由ですが、
気密性能が貧弱な住宅においては、強制同時給排が向いていると思われます。
では、きっちり気密工事が出来ている建物はどうなのでしょうか。
それは・・・次回に続きます。
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