- 2016年5月16日 3:12 PM
- 「かしこい家」の性能 | デシカ日記
キッチンについているレンジフードの話です。
自身でも感じていたのですが、同時給排。実は完成されたシステムではありません。
今まで24時間換気における、集中換気と局所(3種)換気併用の問題点は、度々に挙げてきたのですが、
キッチンのレンジフードも、それに近い問題があるのです。
まず一般論から
レンジフードには、排気のみと同時給排という2種類があります。
当然ながら、トイレや浴室と同様、「排気のみ」が主流なのですが、
この「排気のみ」タイプは、
給気を用意せずに排気をする。
機械なので、高気密(?)住宅には適しません。
なので今回「排気のみ」の検証は行いません。
さてレンジフードの同時給排は、3種換気と同じシステムです。
仕組みは「機械排気+自然給気」。
これを具体的に説明すると
①機械排気が動く
②室内が負圧になる
③自然給気口から空気が入ってくる
という過程を辿ります。
つまり
室内が負圧になるのが大前提なんですね。
メーカーの試算によると
排気を10とすれば、給気は5程度らしいです。
排気量の半分は、室内の負圧を作り出すのです。
この割合は、風量を上げでも下げてもあまり変わらないそうです。
(弱運転でも、強運転でも、割合は変わらないそうです)
弱運転だとしても、レンジフードの風量はかなり多いです。
24時間換気の例として、ロイヤル電気の仕様書を見てみますと、
風量は105~214 m3/hと書かれています。
換気設計をする時は、フルパワーはあまり想定しないので、
稼働時は150 m3/h程度でしょうか。
一方CACICOが使っているレンジフードをみると
弱 230 中 300 強 420 と表記されていました。
なので、レンジフード風量の大きさが分かります。
さて、先ほどの10:5の割合からすると
同時給排レンジフードとは、
弱 115 中 150 強 210
の局所換気を付けているのと同じ。
「感じ」で申し訳ないのですが、浴室換気扇ぐらいの風量かも知れません。
さて今までの(へ)理屈をまとめます。
同時給排レンジフードを動かす事は
窓を開けずに浴室換気扇を回す事と同じなの?
はたして、その考え方が良いのかどうかを、次回検証していきます。
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