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サイディングの誕生

外壁の話です。

昔の建物は、防水層がありませんでした。

なぜなら、単層構造だったから。

土壁、ブロック、石積み、どれを取っても同じなのです。

では、防水層という概念はどこから来たのでしょうか?

想像するに、日本では戦後だと思うのですね。

サイディング、正確には窯業系サイディングと呼ばれるものの始まりは、結構新しいです。

この分野でメジャーなアイカ工業のモエンサイディングは、1974年に誕生しています。

この商品と相前後して、防水層も使われ出したと想像します。

ここの変化は大きく、外壁は

「現場で、単層構造」から「工場生産品を複層構造で仕上げる」ものに切り替わっていくのですね。

ここで出てくる「防水層」なるものがくせ者なのです。

よく断熱材を入れだしてから壁体内で結露が始まった。

という話がありますが、

正確には「断熱材」によって結露が酷くなっただけで、

防水層の登場と同時に壁体内結露は始まっていたのです。

室内と室外の間に、それまで無かった水も湿気も通さない膜が出来たのです。

当然と言えば当然ですね。

なお、この時代には、通気工法等と言うものは、影も形もありません。

公庫の仕様書に「通気工法」が掲載されるようになったのは、結構最近(25年ぐらい前かな)なのです。

この時代の外壁とは、柱の外側に防水シートを巻いて、サイディングを正面からビスで留める。

というもの凄く原始的なものでした。

こんな感じで、現在の主流を占めるサイディングは生まれたのです。

この話は、次回に続きます。

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