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省エネと快適 夏編

前回の続きです。

冬、省エネ一辺倒では快適に手が届かない。と言う話でした。

皆さんも自宅に加湿器とか有りますよね。

さて、今回は夏の話です。

こちらは前回前振りしたとおり、冬より厳しい話となります。

冷房においても、あるレベルまでは省エネと快適はWINWINなのですが、

とても早い段階で問題が発生します。

それは冷房、除湿共にエアコンに頼っていることが原因。

低断熱の家では、エアコンの稼働時間が長いのですが、

高断熱化した場合、外部からの熱の侵入が抑制でき、

少ない稼働時間で適温がキープ出来ます。

冬と同様夏においても、それ自体はとても良い事ですが、問題は湿度。

ちょっと長くなりますが、冬と夏の違いを検証します。

まず冬の場合は、

室温を上げる→相対湿度が下がる→加湿

というプロセスを辿ります。

暖房器機と加湿器機が別なんですね。

具体的には

室温16℃  相対湿度50% 

の空間を20℃まで暖房します。

すると

室温20℃  相対湿度38.9%

になります。

絶対湿度はどちらも5.6gと同じですが、

室温が変わったことによって相対湿度が下がり、

人にとって乾燥した空間になるのです。

なので加湿器で湿度を上げたくなる訳です。

 

一方夏は違います。

室温を下げる時に、湿度も同時に下がるのです。

こちらの方が一見合理的なのですが、

住宅の省エネ化が進み、エアコンの稼働時間が短くなれば話が変わってきます。

室温はキープ出来ても、湿度はキープ出来ないのです。

なぜなら省エネ住宅で有ろうとも湿度の発生を抑制できないから。

湿度は、

①人間自身と生活の中から

②24時間換気で外部から

つまり省エネである事で温度環境は良くなるのですが、

湿度環境は(あまり)変わらないんですね。

除湿器として、もっとも能力が高いのはエアコン冷房による除湿なのですが、

エアコン除湿とは、冷房のついで除湿なので、

冷房せずに除湿だけする事が出来ないのです。

すごく遠回りしてしまいましたが、省エネ住宅では

「温度は適温だけど、湿度だけが高い」

この状況下が長く続くのではないかと想像します。

夏の快適は、

断熱付加による冷房エネルギーの削減と、

何らかの除湿器による除湿エネルギー使用

が必要なのですが、

その除湿器が無い、もしくは力不足というのが現状です。

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