- 2015年10月27日 11:55 PM
- 「かしこい家」の性能
Low-Eガラスは、大きく2種類に分かれます。
遮熱タイプと断熱タイプですね。
遮熱タイプ→日射遮蔽タイプ
断熱タイプ→日射取得タイプ
とも呼ばれます。この方が分かりやすいですね。
グレードが同じであれば、断熱性能が変わらない2種類ですが、
(厳密には遮熱タイプの性能が少しだけ良い)
日射に対する考えが大きく違うのですね。
旭硝子のサンバランスで比較してみます。
μ値(日射熱取得率)
一般ガラス 0.89
ペアガラス 0.80
遮熱タイプ 0.39
断熱タイプ 0.61
大分差があります。
可視光や日射の透過率も変わりますので、
断熱タイプの方が、素直に明るいです。
なので、
冬のことを考えたら断熱タイプがお薦めで、
夏のことを考えたら遮熱タイプが有利です。
と言っても、季節によりガラスを変える訳にはいきませんので、
地域とか方角(家の向き)によってガラスを変えたりします。
以前は、ざっくり
寒い地域は、断熱タイプ
暑い地域は、遮熱タイプ
という区分けだったりしますが、
最近は真面目に考えて
南 断熱型
東・西 遮熱型
北 断熱型
という提案をする人もいます。
ポイントは南に断熱型を持ってきているところ。
これは、
夏場の日射遮蔽は庇で行って、冬場は日射取得してやろう。
という前向きな発想ですね。
この発想自体は悪くないと思いますが、
先述した通り、自分が建てる地域の気候や、家自体の方位を考えてから。
特に方位は問題です。
一口に「南」と言っても、南西~真南~南東のどこに該当するかによってまったく違うのです。
うどん県においては、高断熱住宅の「日射取得」は出来るだけ控えめで。
が正しいです。
この辺り、料理の味付けに似ている気がします。
薄い味付けを濃くすることは簡単でも、濃い味付けを薄くするのは難しいのです。
却って分かりづらい例えかも・・・
後、日射取得において一つだけ留意点を。
それは家具や布地などの日焼けです。
紫外線透過率のデーターを
一般ガラス 74.3%
ペアガラス 59.8%
遮熱タイプ 17.4%
断熱タイプ 27.8%
何事も良い事ばかりではないのです。