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2015年6月26日のアーカイブ

パッシブハウスジャパンの講演会

昨日パッシブハウスジャパンさんの四国支部が開催する講演会でした。

テーマは「換気」 講師は高知工科大学の田島先生です。

これは、非常に興味がある分野です。

なぜなら「換気」は、まだはっきりとした正解が無い分野。

例えば断熱はシンプルです。投資した分だけ良くなると言えます。

もちろんヘンな断熱施工で、建物が(結露で)腐朽するという危険もありますが、

対処法が確立されております。

「正しい知識さえあれば」という条件付きですが、原則は物量作戦でOK。

ですが、換気はちょっと違います。

 

換気の目的は、室内空気を綺麗にすること。

ホルムアルデヒドに代表される汚染物質や二酸化炭素を室内から取り除く為に、

外部の新鮮空気と室内の空気を入れ替えるのです。

ですが、ここで問題が発生します。

室外の空気は

「質」は良いが、「温度・湿度」は不快なことが多い。

一方室内の空気は逆で、

「質」はどんどん悪くなっていくが、「温度・湿度」は快適なことが多い。

という状況なんですね。

特に状況をややこしくしているのは、「ことが多い」という箇所。

この一言が、状況をややこしくしています。

 

どんな時にそのややこしい状況下になるかというと、例えば「夏の涼しい夜」。

日中気温が上がって、それと共に室内温度も上昇。

夕方から外気温が下がりだしても、室内の温度は下がらない。

結果として、外気の方が快適。

日中閉めっきりの家に帰ると、中から熱風が。という経験をされた方は多いのではないでしょうか。

 

このような状況下で役に立つのが熱交換器を通さない換気。

熱交換のするしないを外気温によって切り替えるんですね。

マーベックスという東大阪市のメーカーを例に出しますが、

バイパス回路を用いて、1種換気と3種換気を切り替えます。

写真では春・秋と書かれていますが、夏の夜間も外気温が27℃を下回ると同様に切り替わるとのこと。

給気ファンを低速運転させて擬似的な3種換気にするメーカーもありますが、

給気量が足りなくなり室内が負圧になってしまいます。

この辺りは講演にも類似例があったので質疑応答の時に教えてもらったのですが、

「一種と三種を切り替える時には、自然給気口を確保する必要がある」

とのことで、納得でした。

 

さて上記の話は、全体から見たらほんの一部。講演会は中身が濃く、大変有意義な時間でした。

この機会を提供してくれたパッシブハウスジャパンさんに感謝です。

最後にPanasonicのホームページに出ていた田島先生を見つけました。

ご興味がある方は下記リンクからどうぞ。

夏に起きる結露の対策とは?

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