- 2015年7月8日 4:46 PM
- デシカ日記
「穏やかに放熱したい」の続編です。
しかしここ最近のハリウッド映画には続編が多いです。
(いきなり脱線)
この夏だけみてもアベンジャーズ、マッドマックス、ターミネーター、ジュラシックワールド・・・
マッドマックスは、「北斗の拳」みたいな映画って言われる古さだし
マッドマックス公開は1979年、北斗の拳の連載開始は1983年なので本当は逆。
イヤもう新しいネタと人がいないのですかねぇ。
脱線終了。
さて前回は、前先生の講演から抜粋しました。
簡単にまとめると
人間の体は一年中発熱している。
その穏やかな発熱を妨げないのが理想的な住環境。
と言う事でした。
人間の放熱手段は
熱の三原則(伝導、対流、放射)にプラスして、発汗蒸散があります。
この発汗蒸散に温度は大きな影響力があります。
主題を絞る意味もあるでしょうから、もう一つの要因である湿度は出てきませんでした。
ですがCACICO的には外せませんのでパート2です。
発汗蒸散とは文字通り、かいた汗が乾く事で、
その過程で気化熱によって体から熱が奪われます。
さて一言に発汗と言っても実は色んな種類があります。
①温熱性発汗 体温調節が目的。暑い時や運動中にみられる汗
②精神性発汗 感動、興奮、緊張時にみられる汗
③味覚性発汗 からいものを食べた時にみられる汗
④不感蒸泄(ふかんじょうせつ) 常時皮膚を潤している汗
この4つ。
①、②、③をまとめて有感蒸泄とも言います。
汗をかいている事を認知できる「汗」の事です。
では不感蒸泄とは何かというと、
自分が気づかないままに気道や皮膚から蒸散する汗です。
植物の葉から行われる蒸散に近いイメージ。
不感蒸泄は体重1kgあたり15ml/1日なので、体重60kgの人は1日900mlの水を排出します。
「寝ている時にコップ一杯の汗をかく」と呼ばれるものの正体なのですが、
これはあくまで快適な室内での話。
寝苦しい時は不感蒸泄に加えて温熱性発汗を行います。
いわゆる寝汗ですね。
以上の事から、梅雨から夏の室内環境には
温熱性発汗が必要ない温度
+
不感蒸泄を妨げない湿度
の二つが望まれます。
梅雨時分は、気温が高くなくてもムシムシしますよね。
これは不感蒸泄の汗が、
うまく空気中に蒸散できずに皮膚表面に滞留する事から起こるのです。
温度調節ではなく皮膚のうるおい(多分)目的なので、止める事が出来ない不感蒸泄。
室内の除湿が必要な事は確か。
エアコンの再熱除湿などが有力候補なのですが、
穏やかな放熱への道のりは険しそうです。
コメント:0
トラックバック:0
- この記事のトラックバック URL
- http://www.cacico.co.jp/blog/wp-trackback.php?p=9621
- トラックバックの送信元リスト
- 穏やかに放熱したい 2 - CACICOブログ より