- 2015年6月2日 11:55 PM
- デシカ日記
先日(朝9時)の温度データー
値にまとめると、
室内 27℃ 38% 絶対湿度8.44g
室外 25.9℃ 65% 絶対湿度13.63g
デシカが頑張っているから室内より、室外の方が圧倒的に高湿度。
この高湿度が、そのまま室内に入れるとします。
そうすると室内の相対湿度は60.9%にも!!
27℃の60.9%は、はっきり言って不快。
ここで必要なのは、冷房ではなく除湿です。
で、「もっとも効率の良い除湿器」は何かというと、
単機能の除湿専用器ではなく、エアコンなんです。
ここでエアコンの「冷房と除湿」の仕組みを説明します。
例えば、先ほどの27℃、60.9%。
この時の絶対湿度は13.63gなんですが、この空気を冷房してみます。
因みに「絶対湿度が13.63g」とは空気1kg中に13.63gの水(水蒸気)が含まれるという意味
エアコン内部には、大きな熱交換器が入っています。
こんな感じですね。
まずは熱交換器を冷やします。(やり方は聞かないでください)
そこに室内空気をファンで送りつけて、
文字通り空気の温度を変えるのです。
効率を高める目的で、熱交換器は表面積が広くなる形状です。
具体的には、薄い金属板が並んでいて、
熱交換器と空気が、長い時間触れ合うように設計されているのです。
さて、冷房の話に戻ります。
熱交換器を10℃に冷やしてみます。
空気は気体としての水(水蒸気)を持つことができるのですが、
その量は空気の温度に寄ります。
暖かいと大量に持て、冷たいと少ししか持てないのです。
10℃の空気が持つことができる水は7.9g。
先ほどの空気が持つ13.64gよりかなり低い数値です。
計算すると、13.64g-7.9g=5.74g
この5.74gは気体(水蒸気)から液体(水)に戻って、空気から取り除かれるのです。
いわゆる結露ですね。
つまり冷房の結果として、除湿ができた訳です。
次は少し暖かめで、熱交換器を20℃にします。
さて何gの水が取り除かれるでしょう?
答えを先に言うと0gです。
20℃の空気が持てる水は14.7g。
なので13.64gの水は、気体の状態のまま。
熱交換器を通った空気は、20℃の93%という低温高湿の気体になるのです。
つまり、冷房はできたけど、除湿はできなかったと。
ここから言えることは、エアコンで除湿をするには、
大きく温度を下げるしか無いのです。
最近のエアコンには、「インバーター」という冠が付いています。
インバーターの役割とは、
以前のエアコンは、ON・OFF制御しかできなかったが、
インバーターエアコンは、出力を強弱で調整できる。
という感じ。
インバーターが搭載されていないエアコンは、「冷房=寒いほど冷える」だったのですが、
現在は出力を弱める、つまりあまり低くない温度で冷房することができるのです。
先ほどの例で言えば、以前の熱交換器は10℃設定しかできなかったのが、
20℃も可能になったと・・・
それは、言い方を変えればほとんど除湿しない冷房。
で、除湿しない冷房の方が、圧倒的に燃費が良いのです。
極論すれば、
省エネ性能の高いエアコンとは、極力除湿をしないエアコンなのです。
もちろん解決策はあります。
それが「再熱除湿」と呼ばれる機能。
再熱除湿を簡単に言うと、
エアコンで除湿するためには、一度温度を下げるしかない。
だけど、そのままでは寒いので、暖めて室内に戻す。
という仕組み
欠点は、電気代が結構かかる事。
これからのシーズン、寒くない除湿をするためには、欠かせない機能です。
・・・何かエアコン購入のレクチャーみたいですね。
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