- 2015年4月6日 11:55 PM
- デシカ日記
先日、家の中に入ると「外より涼しい」という感じがしました。
この感覚は今年初めて。
温湿度計(4月5日14時46分)を見ると、
上段が室内で、下段が室外。
温度 相対湿度 絶対湿度
室内 23.4℃ 48% 8.60g
室外 19.9℃ 89% 12.96g
体感とは真逆の数値。
つまり
室内が温度的には高いが、涼しく感じた。
と言うこと。
高湿度で「もわっとしている」状況が解消された訳です。
デシカは湿度をコントロールする換気装置なので、想像通り「端境期」には有利です。
端境期というのは、「寒い」時期から、「暑い」時期に変わる中間期のこと。
(学術的な表現かどうかは知りません)
人間にとって「快適な温度帯」の近くで、気温が行ったり来たりする季節とも言えます。
今はまだ冬の名残で、温度的には「ちょっと寒い~丁度良い」の間ですけどね。
端境期の特徴は、「温度は悪くないんだけど、湿度が良くない」事だと思うのです。
CACICOは季節を下記のように捉えています。
冬
冬と夏の端境期
夏
夏と冬の端境期
「春」という言葉には、非常に良いイメージがありますよね。
なので、「いやー最近は春や秋が無いねぇ」なんて会話がありますが、
気候としての春とは、
冷たい空気と、熱い日差しが混じり合う 変動の激しい季節。
「春に三日の晴れ無し」とも言うように、それはもう昔からのこと。
ここ最近の気候の変化は
冬
↓
春の日差しがプラスされて、日中日が当たるところは暖かい。
しかし、夜間は寒くて、基本低湿度。
↓
上記に、最低気温と湿度の上昇が加わる。
という流れですね。
さて一般的な熱交換換気システムは、この端境期にどのような挙動をするのかを推測します。
まずはおさらいです。
熱交換には、顕熱と全熱があり、
顕熱方式 → 温度を交換 湿度は外気
全熱方式 → 温度と湿度を交換
という違いです。
顕熱
屋内外の温度差があまりないですから、熱的なロスは無いでしょう。
ですが外部の高湿度が入って来るので、上記の天候であれば、
23.4℃の絶対湿度12.96gになります。
つまり、相対湿度、71.8%
ちょっと困りますね。
続いて全熱
温度は問題無し。
湿度も交換してくれるので問題無し・・・と言いたいところですが、
湿度の交換率が問題です。
ローヤル電機さんのHPによると、湿度交換効率は67%と書かれていました。
(交換率は、書いていないメーカーが多いです)
さて、67%というのはどの程度の意味があるかですね。
温度と同じ考え方で計算してみます。
(専門家の方。間違っていたらごめんなさい)
(12.96g-8.60g)×0.67=2.92g
12.96g-2.92g=10.04g
なので、入ってくる湿度は絶対湿度で約10g。
23.4℃における相対湿度に換算すると、55.68%となります。
これなら許容範囲であると言えるでしょう。
ただし問題は残ります。
①屋外の高湿度状態が長期化する場合
②換気モード切り替えがある場合
まずは①に関してです。
2時間に1回空気を入れ換えるのですから、じわじわと外部の湿度に近づきます。
先ほどの数字は2時間後の状態であり、後2時間後には、
(12.96g-10.04g)×0.67=1.96g
12.96g-1.96g=11g
相対湿度にすると、61%
つまり半日も経過すれば、計算上は外気と変わらない湿度になってしまうことになります。
②の方は機種の設定ですから、解除することも可能です。
まずは意味から。
「換気モードの切り替え」とは、熱交換換気から熱交換しない換気に切り替えることです。
メーカーによって、「省エネモード」とか、「ハイブリッド」、「バイパスモード」等と呼び方は変わりますが、同じ事。
「外が快適な温度だから、熱交換しなくて良いんじゃない?」と判断した時、
熱交換素子を通らない「経路」に切り替えるのです。
目的は、省エネとオーバーヒート対策。
省エネは、一種換気(モーター2個)を三種換気(モーター1個)的に使う事で達成しているようです。
オーバーヒート対策は、「室内と比較して外気の方が快適」という状況に対応するためです。
熱交換は、あくまで室温を守るための方式なので、状況によっては悪影響もあるのです。
詳細は、「熱交換換気装置の功罪」を読んでください。
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