- 2015年4月2日 8:38 PM
- CACICOの毎日
大阪市を5つの区にしていいですか?
という住民投票が行われます。
これ以前も書きましたが、一うどん県民としては対岸の火事。
まぁ、大阪市民が決める事だから
と思っていましたが、よく考えたら人ごとではないですね。
一番身近な「都会」が没落してしまう。
これって、結構ダメージ大きいです。
うどん県民から見て大阪は、新幹線やバスで日帰りも可能な地域。
ちょっと「よっこいしょ」がいるが、日帰り圏内に都会があるのは嬉しいのです。
それが、長いスパンで見ると没落してしまう・・・
「えっ、なんで没落するって決めつけるのかって?」
いろんな理由がありますが、一番大きいのは
大阪市中心部に集中投資をする唯一の権限者がいなくなるから。
ですかね。
大阪市長は、結構な知名度があります。
それは「元TV芸人」という側面は大きいですが、それだけでもありません。
逆に、次にできる五つの「特別区」。
ここには区長さんという役職ができますが、
この区長さんの知名度は、大阪市長と比べると「天と地」ぐらいの差があります(多分)。
何故でしょうか?
例えば、
東京23区の区長さんを誰か知ってます?
・・・私は知りません。でも都知事は知ってます。
市長とか知事には、全国的な知名度がある人もいます。
なんで市長や知事は知名度が出る事があるのに区長には無いのか?
それは単に、権限と予算に圧倒的な差があるからです。
なのでニュースバリューがなく、結果として知名度が出ません。
知事や市長が、どれくらい強大な権限を持つかというと、
先月、沖縄県知事が辺野古の作業停止を指示した。
という事件がありました。
地方自治体のトップというのは、
国家間の約束事に「ケチ」をつけることすら出来る立場なのです。
ですが、今度誕生する「特別区」の区長さん。
そんな権限があると思います?
当然無いです。
つまり、大阪市を5つに分けると言うことは、
大阪市を成長させることが出来る唯一の職種を消す事なのです。
でも、
「大阪知事がいるから大丈夫」
・・・ではないから困るんですよね。
こんな事実があります。
大阪市民は人口割合で行くと、大阪府民の約3割。
だけど税収で考えれば
大阪市6,000億円に対して、大阪府10,000億円。
大阪市長であれば、市民の事だけ考えれば良いのですが、
大阪府長となると、府民全員のことを考える必要があります。
つまり、
大阪市内に集中投資するのが当たり前の「市長」と、
大阪府全体のバランスを考えた投資をせざるを得ない「知事」
どちらが、大阪市の「都市の発展」に寄与するかは自明だと言えます。
その上、
今から、大阪市役所をバラバラにして、区役所に作り直す作業が始まるのです。
組織を解体するだけではなく、1市役所を5区役所にわけるのですから、
も~のすごい時間と手間(費用)がかかります。
その間、大阪市の都市計画は完全にストップです。
新しい線路を造ろうだとか、何かを誘致しようとか、全て白紙です。
東京がオリンピックに向けて投資が進んでいく中、
第2の人口規模を持つ「大阪圏」は一地方都市になっていく事に成ります。
うどん県民としては、日帰りする「お町」が無くなることに・・・
確かに、「都会」に行きたければ、飛行機で東京に行くしかない。
ですが、(話がでかくなりますが)日本というくくりで考えると大問題。
以前のブログにも書きましたが、交通インフラの整備は、都市の大きさに比例します。
大きな都市同士だから、その間の交通インフラを整備しよう。という話になるのです。
つまり、
大阪圏が栄えれば、「もっと大阪と東京を繋げよう」という話になりますが、
現在決定してるリニア計画は、東京から名古屋まで。
その後数十年かけて大阪まで延長という計画はあるのですが、
「計画がある」という意味では、四国にだって新幹線の計画は1973年に決定していました。
問題は数十年後、大阪という街が、リニアで繋ぐほどの「価値ある繁栄」をしているかどうかなのです。
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