- 2014年11月21日 2:47 PM
- デシカ日記
デシカの出自が業務用である、という話をした事があります。
だから、デシカ・ホームエアなんですね。
何となくですが、換気装置に限らずとも、業務用より民生用の方が、簡便なイメージを持っていました。
だから、移植は簡単だと・・・
ですが、ダイキンの方と話をしていると、それは「全く逆」という事が分かってきました。
なぜか?
デシカは、湿度をコントロールする機械です。
で、湿度という観点で建物を考えた場合、住宅ほど変動幅の広い条件は、業務用には無いのです。
考えてみれば腑に落ちます。
大量の湿気を出す浴室は当然ながら、脱衣室もなかなかに湿度を発生します。
しかも、それらの部屋と居室が隔離されているのではなく、空気的に繋がっているのです。
一方、オフィスビルの場合、そんな「大量の湿気」を出す空間はありません。
あえて探せば社員食堂なんかがそうかも知れませんが、鉄筋コンクリートの場合、各スペースが繋がっていません。
湿度変化の大きな場所は、隔離する事ができるのです。
この辺り、換気設計の思想がだいぶ違う気がします。
個人住宅(民生用)
外壁に囲まれている空間を温熱環境的に統一した方が良いとされ、居室、脱衣室、トイレ等との温度差を無くそうとする。
この辺りは、住宅内のヒートショックを防ぐ。という観点からも反論はないでしょう。
オフィスビル(業務用)
調理場、シャワー室等、温湿度的に負荷が大きな部屋は、適した換気装置を付けて、空間的に分離する。
という感じがします。
業務用に関しては知識がありませんので、イメージのレベルですが。
中にいる人の条件も、結構違います。
服装はバラバラ(裸や薄着もあり)で、なおかつ無防備(気が張っていないという意味)な状況の人が暮らすのが住宅。
他者と同居している、つまり外出モードで身構えている人が集まるのがオフィスビル。
デシカホームエアが越えなければ行けない山は、結構高いみたいです。
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