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住宅という厳しい条件

デシカの出自が業務用である、という話をした事があります。

だから、デシカ・ホームエアなんですね。

何となくですが、換気装置に限らずとも、業務用より民生用の方が、簡便なイメージを持っていました。

だから、移植は簡単だと・・・

ですが、ダイキンの方と話をしていると、それは「全く逆」という事が分かってきました。

なぜか?

デシカは、湿度をコントロールする機械です。

で、湿度という観点で建物を考えた場合、住宅ほど変動幅の広い条件は、業務用には無いのです。

考えてみれば腑に落ちます。

大量の湿気を出す浴室は当然ながら、脱衣室もなかなかに湿度を発生します。

しかも、それらの部屋と居室が隔離されているのではなく、空気的に繋がっているのです。

一方、オフィスビルの場合、そんな「大量の湿気」を出す空間はありません。

あえて探せば社員食堂なんかがそうかも知れませんが、鉄筋コンクリートの場合、各スペースが繋がっていません。

湿度変化の大きな場所は、隔離する事ができるのです。

この辺り、換気設計の思想がだいぶ違う気がします。

個人住宅(民生用)

外壁に囲まれている空間を温熱環境的に統一した方が良いとされ、居室、脱衣室、トイレ等との温度差を無くそうとする。

この辺りは、住宅内のヒートショックを防ぐ。という観点からも反論はないでしょう。

オフィスビル(業務用)

調理場、シャワー室等、温湿度的に負荷が大きな部屋は、適した換気装置を付けて、空間的に分離する。

という感じがします。

業務用に関しては知識がありませんので、イメージのレベルですが。

中にいる人の条件も、結構違います。

服装はバラバラ(裸や薄着もあり)で、なおかつ無防備(気が張っていないという意味)な状況の人が暮らすのが住宅。

他者と同居している、つまり外出モードで身構えている人が集まるのがオフィスビル。

デシカホームエアが越えなければ行けない山は、結構高いみたいです。

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