- 2012年11月18日 11:55 PM
- 「かし住まい」を街中に
RCの建物は、(温熱環境的には)戸建て住宅には向かない。
と考えています。
もちろん、諸条件が加味されれば別です。
そのトップが外断熱だと思います。
さて、RC(鉄筋コンクリート)の3階建ての専用住居が高松市内にあります。
個人で住み続けるのは厳しいという話で、自分はマンションに移り、
貸し出しする話が湧いてきました。
先ほど、RCは戸建て住宅には向かないと言いましたが、
不特定多数の人間が出入りする物件としては悪くありません。
少し話が戻りますが、
断熱補強されていないRCの建物で快適に暮らす方法があります。
それは、冷房と暖房を切らない事です。
いゃ、冗談では無く・・・
コンクリートに蓄熱された、外部の熱を冷暖房器具で押しとどめ続ける。
という作業を継続できれば、少なくとも空気温度を保つことができます。
ただし、温度ムラや湿度、気流など、不快になる要因は増えてしまいますが。
不特定多数が出入りする、という事は、一人の滞在時間は短いです。
ですから、訪れる人には問題が少ない。
例えば、デパートの入り口に付いている「エアーカーテン」をご存じですか。
暑い季節、自動ドアをくぐった瞬間、とても幸せな気持ちになります。
でも、そのエアーカーテンの下でずっと居ると、多分体調を崩します。
さて、RCの案件ですが、借家だから割り切ったら良いのでは?
という考えもありますが、
快適に過ごせたら、長く借りてくれる。
という考えもあります。
RCという建物は、外部からの水の浸入によって、建物の寿命が決まってしまいます。
お聞きになった事があるかも知れませんが、中性化というやつです。
RCは中身が詰まっているので、侵入はゆっくりですが、クラックやタイルの目地から、少しずつ躯体内に水が入ります。
で、それが鉄筋を錆びさせ、躯体の寿命が短くなるのです。
外断熱をする。という事は、その水の浸入を効果的に止める事が可能なので、建物の寿命が延びます。
マンションの法定耐用年数は、47年(98年の法改正で60年から短くなった)。
新築マンションを30才で購入したら、80才以前に、耐用年数に達してしまう。という訳です。
もちろん耐用年数が来たら取り壊す。という訳ではありません。
それより、建物を長く維持する。と言う事が大切だと考えます。
さて、先ほどの借家の件。予算次第ですが、建物を長持ちさせるための費用をかける事になりました。
昨日の「新しい企画」に引き続いて、RCの断熱改修も取り組みます。
最近マンションを購入されている方は、大規模修繕という話は無いでしょうが、
築20年を越えると、そんな話が出てきます。
建物に限らず、物は、メンテナンスで寿命が大きく変わりますから。
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