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RC造を考える その2

昨日、CACICOの外壁はRC造で本領を発揮する。

と言いました。

「なら、なんで木造で作っているのか?」

木造でもメリットはあるのですが、RC造の方が顕著ということ。

つまり、

外断熱(CACICOの壁)をしていないRC造は、熱環境的にとても厳しいのです。

例えが少しヘンかも知れませんが、

ウインドブレーカーの上から、ダウンを着ている感じです。

RC造は、蓄熱効果が高い構造体です。

なのに、その内側で断熱してしまうと、構造体自体が外部温度になってしまいます。

せっかくのダウンなのに、そこに外気が侵入してきたのでは、もったいない。

いや、もったいないどころか、RCの場合はダウンと違って、「蓄冷」してしまうのです。

ダウンの外側にウインドブレーカーを着込めば、体温で「蓄熱」できるのに・・・

これは今の事務所が、「紺屋の白袴」で断熱をしていないRC造だから、はっきりと断言できます。

「えっ、でもRC造のマンションは暖かいよ?」

と思う方も多いでしょう。

前言撤回みたいですが、それも実感として分かります。

なぜならば、私の生活環境に2つの実例が存在しているからなのです。

まとめると私は、

外断熱をしていないRCのマンションで、「快適」に暮らしながら、

外断熱をしていないRCの建物で、「非快適」に仕事をしています。

この2つの差は何か?

それは、熱源があるかどうかです。

暖房をしているかしていないか?という意味ではありません。

私の住んでいるマンションは、いわゆる中部屋です。

中部屋とは文字通り、端に面していない部屋。(逆は角部屋)

ついでに言うと、上下においても中階層を選択しています。

一般論として、南北に長い形状が多いマンション。

その中部屋という事は、

自室の壁、床、天井、のほぼ大部分が、

外気に接していません。

どこに接しているかというと、

人が生活している空間に接しているのです。

当然、間仕切りであるコンクリートは外気の影響ではなく、室内温度に近くなります。

一方事務所は、壁床天井の全てが外気(または地面)に接しているのですから、

構造体が「蓄冷」されている状態なのです。

RC造が、良い・悪いという話をしたいのではありません。

RCは使い方によって、その特性が長所にも短所にも大きく振れる構造体である、

という事なのです。

先ほどの「快適」なマンションですが、もし自分たち以外の住居者がいなかったとしたらどうでしょうか。

SF映画みたいに、朝起きたら、マンションの住民が、自分たち家族を残して消えていたら、

数日をおかずして「非快適」なマンションに早変わりするでしょう。

なにせ、熱源がないのですから。

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