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隙間は名刺サイズ

ゴールデンウィークが明けました。

「長い事休んだから、ぼちぼちやるよ」

という事で、大工さんの仕事は気密処理からスタートです。

壁の気密は終わったのですが、天井(屋根)は終わっていないのです。

上部からの処理でほぼ完璧だと思うのですが、「念には念を」を入れます。

大きな隙間は断熱材を吹き込み、そうでないところはコーキング。

もちろん指示だけではなく、理由を説明して、納得してもらってからお願いしています。

昨月、来日されていたクーラーさんが講演会の後の質疑応答でこんな話をしていました。

質問者     「高性能な家を造る時に、大切な事は何ですか?」

クーラーさん  「一番大切なのは気密です」

その言葉は、現場に携わる者として非常に納得できます。

一般的に高性能な家に必要な要素は、断熱、気密、換気と言われていますが、

その重要度のトップが気密という訳です。

理由は2つ

①後で行うのがとても大変

断熱と換気は後から追加・変更できますが、気密を後から確保するのは至難の業。

一般住宅の隙間は、全部集めたらA4サイズぐらいのサイズになります。

その隙間が外周にバラバラと散らばっていると思って下さい。

気密工事とは、その隙間を名刺サイズまで小さくする事です。

そんな工事、家が完成してからできる訳ありません。

 

②断熱や換気を生かすも殺すも気密しだい

これだけじゃ解らないですよね。個々に解説します。

☆気密を取らない断熱

隙間がある訳なので、最大限の性能が発揮できません。

でも、それはあまり大きな問題ではなく、

どちらかと言えば、気密を取らない断熱が壁の中で結露を起こす。

これが大問題です。

窓の結露とは違い見えない結露なので、防ぎようがありません。

カビ発生原因の有力候補かつ、構造体腐朽の温床です。

☆気密を取らない換気

空気の流れがコントロールしづらくなり、換気がうまくできません。

例えば、部屋の中の空気を入れ換えるためには、対角線上(一番離れた位置)に給気口と排気口をセットします。

その時、排気口の近くに穴があったらどうなるでしょうか。

「給気口→排気口」という流れにならず、

「近くの穴→排気口」(ショートカットと言います)となってしまい、

せっかくの換気性能が発揮できません。

水やりのホースの途中に、穴がいっぱい空いていたら・・・うまく水が出ない。そんな感じです。

 

ついでに逆も考えてみましょう。

☆断熱をしない気密

まぁ寒いでしょうが、少なくとも隙間風は減るでしょうから、マイナスはありません。

☆換気をしない気密

換気を止めると結露がおこりやすくなりますが、それは換気の問題。

それでも気密をしておけば、壁体内の結露を起こす事が防げます。

という風に、気密性能を上げる事でプラスはあっても、マイナスはありません。

 

少し話は変わりますが、気密住宅は「息苦しくなるのでは」と不安を抱く人もいます。

こちらのフォローを少し。

最近の住宅は、昔と違って立て付けがしっかりしています。

上でも書きましたが、隙間は家一棟でA4用紙一枚程度。

アルミサッシ以前の住宅で、隙間風を肌で感じられるレベル(大きな隙間)だと別でしょうが、

現在の新築住宅において、「隙間による自然換気」というメリットは期待できません。

逆に「中途半端に小さな隙間」にはマイナスがいっぱいなのです。

「高気密」なんて堅い言い回しが、良くないのでしょうね。

隙間は名刺サイズにしましょう。

このキャッチコピーならどうでしょうか。

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