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風の気まぐれ発電

以前のブログで、「電力自由化」の話を書きましたが、

それは、「電力自由化」(著 高橋洋)というタイトルの本を読んだためです。

その本は、自由化賛成という本ですが、まぁ私は「電力自由化を考える」で書いたような立場です。

その本の中で、興味深い文章がありました。

下記、本著からの抜粋です。

北欧の電力自由化の成果として特筆すべきは、再生可能エネルギーの急速な普及である。

デンマークは、風車が5000台、設備容量にして350万kWも普及し、発電量に占める割合が、20%にも及ぶ。

国土面積にして9倍、人口にして23倍の日本において、風力発電は、2442万kWしか普及しておらず、

設備容量ベースで1%、発電量ベースでは0.47%の普及率である。

 途中で出てくる2442万kWは、244万kWの誤植でしょうが、それ以外の数字は間違ってないとします。

ですが、この文章を理由に「風力発電」の普及が正しいという意見には「?」を感じます。

そこには、「統計のマジック」が存在するからです。

それは、「発電量に占める割合が、20%にも及ぶ。」というくだりです。

いかにも、風力発電が役に立っている。とイメージさせますが、じつはからくりがあります。

発電量における割合が20%なのは事実ですが、国内での使用率は3%程度らしいのです。

イギリスの政策研究センターが下記を発表しています。

2003年にデンマークの風力発電の84%が輸出された。

つまり、デンマークの風力発電は自国の電力需要の3.3%を賄ったに過ぎない

デンマークは、風力が総発電量のうち20%近くあるんだけど、国内需要は3%程度だよ。

と言う訳です。

なぜ、国内で使用しないのか?

それは、単に需要が無いからです。

当たり前ですが、需要家(企業や個人ですね)は、必要な時しか使いません。

ですが、風は気まぐれに発電しますので、余った電力はどうなるかというと、国外に輸出するしかありません。

「なんだ、お金に替わるから良いではないか?」

と思われるかも知れませんが、下記の理由で、コスト的にはOUTです。

①余った電気は、値段が安い

風が良好な場合は、電力が大漁となることがあります。

その場合、他国に非常に安い価格で販売するか、場合によっては、

発電を止める(つまり、誰も使わない)事もある。というのが現実のようです。

いわゆる生産調整ってやつですね。

例としては、夜間にたまたま大量の電気が発電できたとしても、使う人がいない訳です。

その意味では、日中しか発電できない太陽光の方が、まだ、電力需要にマッチしている気がします。

②既存の従来型発電所に負荷がかかっている。

国内需要の20%を負担できているのであれば、従来の発電所が2割は不要になっているはず。

だが実際は3%なので、従来発電所は削減できません。

その上、実際の電力需要を賄うために、従来型発電設備はバックアップとしての操業まで求められます。

無風の日、つまり風力発電が0だった場合は、不足電力を、従来型の発電装置で行うしかありません。

ですが、従来型の発電装置といえど、風力発電の変動幅に合わせて、出力をリアルタイムに変動する事は不可能です。

風力がいけてる時は、少し余剰電力が出てしまうが、全くダメな時は国外から買うよ。

という設定を中心に、既存電力所の出力を日々調整しているのでしょう。

当然ながら、そんな中途半端な運転を求められるため、発電効率自体は落ちます。

 

そんな風力発電を大量導入されたら、デンマーク以上に日本は不幸です。

それはデンマークの様に使わない時に(格安でも)買ってくれる隣国がない島国だからです。

日本で風力発電が普及したら、不要な時には、発電を止めるしか手がなくなります。

それでなくても効率の悪い「風力発電」が、もっと効率が悪くなる。という訳です。

まぁ、そんな事より、この写真が全てですかね。

これ、美しくないですよね。

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