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物干しスペースを考える  

洗濯物を干すときには、陽に当てたい!!

という方は、数多くいます。

・・・と言うか、圧倒的多数かも知れません。

住宅を設計する時には、いろんな要望が出ますが、物干しスペースを突き詰めるのは中々の難問だったりします。

 

まずは、物干しスペースへの要望を書き出してみます。

1 陽に当てたい

2 でも、他人からは見られたくない。

3 かつ、自分たちも見たくない。

4 突然の雨を考えたら庇が欲しい。

5 家事動線をコンパクトにしたい。

 

ポイントは、「陽に当てたい」けど「見たくない」という所です。

2階建て、かつ2階にベランダがあれば、まずそこが物干し場になりますね。

洗濯物が1階と2階を行ったり来たり、という問題が残りますが、1 ~4はクリアできますから。

一方、2階にベランダが無かったり、平屋の場合は大変かも知れません。

全ての要望を満たすためには、
 
建物の東か西にサービスコートを設けて、庇を付ける&外構で目隠しと、結構大事です。

洗濯にまつわる家事は、
 
脱衣→洗濯→干す→畳む→収納
 
といろんな工程が有り、かつ場所が変わっていくので、まじめな設計者ほど悩みの種だと思います。
 
男性設計者は、そこまで考えない人が多いかも知れませんけどね。
 
 
CACICOは、この物干しスペースを、違う視点から考察したいと思います。
 
要望の一番始めに上げた「洗濯物を陽に当てたい」
 
その理由は何でしょうか?

当然ながら、陽に当てた方が乾きやすいからですよね。

「陽を当てたら、暖かくてふんわり」とか「殺菌効果が」とかの副次的効果を重要視する人もいるでしょうが、

「乾けば良い」のであれば、目的では無く手段だと解釈できます。

その方式で、要望を分類します。

 

1 陽に当てたい             →手段

2 でも、人からは見られたくない   →目的

3 かつ、自分たちも見たくない    →目的

4 突然の雨を考えたら庇が欲しい  →手段

5 家事動線をコンパクトにしたい   →目的

 

すると、手段と目的に分かれました。

手段とは、他の方法があるかも知れない。

目的とは、置き換えることが出来ない

つまり、2,3,5は目的なので代替えが効きませんが、1,4は代替えが可能なのです。

「1陽に当てない&4 雨の心配が無い場所」というのは、簡単に言うと室内です。

いわゆる「室内干し」ですね。

室内干しは、確かに全ての要望を満たします。

ただし、ちゃんと乾いたらです。

その話は次回行います。

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