- 2015年2月6日 5:32 PM
- デシカ日記
湿度ネタの続きです。
エアコンで暖房すると「乾燥」する
と思っている方が結構います。
結論から言うと、エアコンによる暖房で水蒸気量が減ることはありません。
ですが、前回の話とかぶりますが
室温が上がったために、相対湿度が下がり、乾燥したように感じるのです。
だから、「良い」と言っているのではありません。人は「相対湿度」を感じる生き物ですから。
従前からある、ガスファンヒーターや石油ストーブなどの開放型暖房器具は、湿度に関しては優秀です。
(開放型暖房器具とは、室内で燃焼させる暖房器具)
燃焼という化学変化の過程で、水蒸気を発生させるので、自然と加湿が行われていたのです。
それならば、エアコンより開放型暖房器具のほうが、良いのか?
というと、そんな訳でもありません。
水蒸気(水)も作りますが、二酸化炭素も作ってしまいます。
なので開放型暖房器具は「1時間に1~2回は換気してくださいね」
という表記の通り、締め切ったままでは空気環境が一気に悪くなります。
ですから、
「開放型暖房器具+定期的な換気」 か 「電気式暖房+加湿器」
の選択となります。
電気式と書いたのは、エアコンだけではなく、
条件によっては、輻射熱暖房も選択肢に入るからです。
輻射熱暖房とは、パネルヒーターや床暖房のような送風機能が無い暖房器具。
エアコンのようにファンによる気流を作らないため、快適性は高いです。
また、輻射熱暖房の場合、設定温度を低く出来るというのも大きいですね。
人の体感とは、おおざっぱに
「空気温度+室内表面からの放射温度」÷2
エアコンやファンヒーターのように、空気を暖める暖房器具よりは、
パネルヒーターのように、物(空気も含む)を暖める暖房器具の方が、
温度ムラが少ないため、結果として設定温度が低くできるのです。
ただし、さきほど「条件によって」と書いたように、万能ではありません。
マンションや、戸建てならば「広くない空間」が条件かと思います。
輻射暖房は一般的に立ち上がりが遅いため、
部屋が寒すぎたり、広い空間においては、能力不足に陥る可能性があります。
なので暖房器具は、使う環境によってお薦めが変わります。
高断熱の空間であれば、
輻射熱暖房+加湿器という組み合わせが理想ですね。
音も気流も発生しない。というのは非常に快適なことなのです。
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