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透湿と調湿

透湿と調湿

住宅において、良く出てくる単語です。

どちらも、良い意味で使われることが多いと思います。

特に「調湿」は。

まぁ、調湿して悪いことはないですよね。

ホントかどうか知りませんが、「湿度を調節する」と言っているのですから。

「調湿するのが良いのか。しない方が良いのか」

と質問されたら、まぁ「する」方を選びますよね。

する事によるマイナスがあるとは思いませんから。

もちろん、どの程度の調湿能力があるのか? それが人にとって有効か?

という疑問は残ります。

それも「調湿」という言葉が、「良いことをやりますよ」的なオーラが強いからだと思うのですね。

例えば、

〇〇という内装材には、室内の湿度をコントロールする調湿機能があります。

という言い回しです。

何か、それだけでとっても快適になりそうですけど、快適になるとは書いてないのですよ。

CACICOとしては、眉唾な事も多いですが、

まぁ邪魔にはならんでしょ。

と思っています。

なぜならば、閉ざされた空間内の話だからです。

 

ではもう一つの「透湿」はどうでしょうか。

生活の中で「透湿性能」が求められるものと言えば、

紙おむつやレインコートです。

これらの商品に透湿性能が無かったら、

赤ちゃんのおしりにあせもが出来ますし、

レインコートの中は、雨では無く、汗でべちゃべちゃです。

で、実は家も同じストーリーで語られることが多いです。

建物が呼吸しているから、それを妨げない方が良いとかです。

一番有名なタイベックのHPから転載すると

タイベックハウスラップは、無数に存在する繊維の隙間から湿気が抜けていくため、

結露を防ぎ、木材や断熱材を乾燥状態に保ちます。

と書かれています。

一見、紙おむつやレインコートと同じように納得できそうです。

ですが現実においては、そんな「場合」ばかりではないのです。

例えば真夏。(今です。うどん県で36度とか・・・どうしろって言うんですかね)

外気は当然、高温多湿です。

でもって家の中はエアコンをかけるので、(外気に較べると)低温低湿です。

この状態で先程の透湿性能が発揮されるとどうなるか?

透湿と言うのは、湿度の移動を妨げないという意味です。

当然ながら湿度は、高い方から低い方へ移動しようとします。

つまり、自然界の湿度が室内に入ってくる訳です。

それって良くない話ですよね。

なので、「透湿するのが良い」と無条件には信じられません。

ですから、透湿防水シートを前提にした「通気工法」も同様です。

「調湿」と違って、室内と室外を繋ぐ「透湿」という現象には、絶対的な正解はない。

と言うのが、CACICOの立場です。

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