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(鉄筋)コンクリートの寿命とは

鉄筋コンクリートのおさらい。

構造としては、

圧縮に強く、引張に弱いコンクリートと、

引張に強く、圧縮に弱い鉄筋を

掛け合わせたものです。

つまり

圧縮に強いが、引張に弱いコンクリートを、引張に強い鉄筋で補強して、

構造体としての自由度を大きくした。

といった所でしょうか。

確かに自重を軽量化し、複雑な形状を可能にしたのは、鉄筋のお陰ですが、

その見返りとして、

鉄筋の寿命=鉄筋コンクリートの寿命

という十字架を背負うことになった。と言うのが今回の骨子。

 

鉄筋コンクリートの世界でコンクリートは鉄筋を保護するものです。

なので専門用語で「かぶり厚」と言うのですが、

鉄筋を覆っているコンクリートの厚さが、建築基準法で規定されています。

因みに、「鉄の寿命」と言うのも解りづらいですよね。

簡単に言うと、鉄は錆びると終わりです。

錆びた鉄は、鉄本来の性能、つまり引張力が担保されなくなりますが、

もう一つ恐いのは、鉄は錆びることにより、その体積が2倍以上に膨れ上がる事です。

コンクリートの内部で、鉄筋の体積が2倍になる。

と言う事は、コンクリートが内側から強い圧力を受ける。

外部からの力は圧縮方向ですが、内部からの力は引張方向となります。

つまり、錆びた鉄筋は、コンクリートの苦手な引張の原因となるのです。

結果、鉄筋表面のコンクリートが圧力に耐えきれなくなって破壊されます。

これを、業界用語で「爆裂」と言います。

爆裂って単語、普通は爆裂弾(爆薬の古い言い方)のような戦争や武器で使う言い回しですが、

それが該当してしまうほど、酷い外見になってしまうのですね。

鉄筋が錆びる原因は、大きく2つ。

①塩害

②中性化

です。知識がないため詳しい説明は出来ませんが、

①塩害

塩は金属にとって大敵です。海に近いと金属は錆びやすいですよね。

②中性化

はもう少し理系的な説明に挑戦。

コンクリートの初期は強アルカリ状態で、この中にいると金属は保護されていて錆びません。

(理由は聞かないでください)

ですが、時間と共に空気中の二酸化炭素等の影響で、コンクリートはアルカリから酸性に変化していきます。

これをコンクリートの中性化と言い、

酸性化したコンクリートは、鉄を保護しなくなり、結果錆が発生するのです。

面白いのは、塩害にしろ、中性化にしろ、

コンクリート自体の性能には何の影響も及ぼさない事。

ローマン・コンクリートで作られたパンテオンの長寿命が、これで分かります。

構造体に金属を使っていないからなんです。

さて、鉄筋コンクリートはそういう訳にはいきませんから、

塩害や中性化と対峙するしかありません。

コンクリート自体は長寿命だけど、鉄筋コンクリートはその限りではないのです。

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