- 2015年9月4日 7:24 AM
- CACICOの毎日
三大栄養素と平行してカロリーという考えがあります。
これは必要栄養素と必要量の関係ですね。
今回はカロリーの話。
カロリーのルールとして
「摂取カロリー=消費カロリー」
が良いと言われています。
これを説明するのに出てくるのが、なんと
熱力学の法則です。
カロリーが熱量の単位だからですよね。
カロリーの基本的な定義は、「水1gの温度を1℃上げる熱量」。
熱力学には3つの法則がありますが、
その中の第一で、エネルギー保存の法則とも言います。
物体に外部から加わった仕事と熱量の和は、内部エネルギーの増加に等しい
人間に置き換えると
人間が摂取したカロリーは、全て内部エネルギーとなる。
つまり
摂取したカロリーが、身体から勝手に消えることは無い。
だからコントロールしたければ、摂取量を抑えるか、運動しなさい。
という考えなのですね。
ですがこの説明には、ちょっとした間違いが・・・
エネルギー保存の法則を正しく使っていないのです。
正確な法則とは
孤立系の状況に置いて、物体に外部から加わった仕事と熱量の和は、内部エネルギーの増加に等しい。
人間に置き換えると、
人間が孤立系であれば、人間が摂取したカロリーは、全て内部エネルギーとなる。
となります。
頭に付いた孤立系が必要条件なんですね。
孤立系以外には、開放系、閉鎖形があります。
それぞれの意味は、
開放系→周囲と、エネルギー(または熱)と物質の両方を交換できる
閉鎖形→周囲と、エネルギー(または熱)を交換できるが、物質は交換できない
孤立系→周囲と、エネルギー(または熱)も物質も交換できない
です。
さて、人間の身体は、上の3つのうちどれかというと、
どう考えても「開放系」ですね。
体温が上がれば、身体から熱を出すことになりますし、
汗をかけば、呼吸もします。
もちろん定期的に老廃物(食事中の方を考えて遠回し)を排出しています。
なにより、何らかの係数を掛けているのだと思うのですが、
「水1gを1℃上げる熱量」を人間に適応させるって、どうなんですかね。
人間の体内には代謝という、色んな化学反応が複雑に絡み合ってます。
それを全部「お湯を沸かす熱」でまとめるなんて、無理矢理感が満載。
例えば、野生の動物と比較してみます。
「カロリー」という概念を知っている人間の方が、体重のコントロールに失敗している。
という事実は非常に重いです。
カロリーが「裸の王様」に思えるのですが、気のせいですか?