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モンブラントンネルの大火災

朝日新聞さんの天声人語ネタで出てきたモンブラントンネル。

気になって調べていたら、いろんな事が分かりました。

ウィキだけでもこんな感じです。

1999年3月24日、小麦とマーガリンを積んでフランス側からイタリア側へ向かっていたベルギーの貨物トラック(ボルボ製)が燃料漏れにより爆発、フランス側が煙を感知していたにも関わらず、直ちに封鎖しなかった事から、10台の普通車両と18台のトラックがトンネル内に侵入、結果、死者39名、負傷者27名と言う大惨事となってしまった。

フランス、イタリアのほか、スイスから合計で約100名の消防士が動員されたものの、換気装置が有毒ガスを排気しきれずに熱と煙が立ち込める事となり、消防士が現場に到着できたのは火災から約3日後の3月26日、完全に鎮火したのは、火災発生から約56時間後のことであった。

この火災事故により、トンネル内の壁は焼け焦げ、コンクリートが砂状になったり、鉄が熔解するなどの深刻なダメージを蒙り、閉鎖を余儀なくされた。その後、壁の補修や、換気システムと温度計の追加、退避トンネルの建設などが行われ、約3年後の2002年3月9日に再開通した。

トンネル再開に3年近くかかっています。

2国間にまたがる工事ということもあるでしょうが、日本では信じられない程のスローペースです。

話を戻しますが、その間に何を行っていたかをまとめたページがありました。

日比野庵本館から

フランス・イタリアの両政府は、緊急時対応活動の分担と、先に情報を受けた方が緊急対策の指揮をとるよう管理機関の一本化を行い、安全管理用コンピューターシステムを導入して、車道1km毎にディスプレイ表示が可能な電子スクリーンを司令室に設置。そして、トンネル内に37ヶ所の1200℃の耐熱性を持った避難所を設け、トンネル中央部に消防車を配置。更に、120台の監視カメラと、トンネル内の温度・煙センサー、最新式の消火装置及び換気システムを設置し、退避トンネルも用意した。

それに加えて、トンネル内の走行は、時速50~70キロ、車間距離150mを厳守することとし、再開通後しばらくは、換気設備の不具合や監視モニターの数値変化でも、トラックの通行を一時的に閉鎖するなどの厳格な安全体制を取っていたようだ。
これら再開通の為の補修費用は、1.89億ユーロ(217億円)と積算されている。

天声人語がイメージ付けさせようとした、車間距離とスピード制限だけのローコスト運用ではありません。

あの文章だけだと、ボロボロのトンネルを、おっかなびっくり通っているとも取れます。というか、私がそう思い込んでいました。

ですが現実は「倹約の哲学」ではなく、人命を最優先に考えた多額の公共投資が行われています。

そりゃ、当然の判断ですよね。

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