- 2015年11月16日 11:55 PM
- CACICOの毎日
タワマン節税って聞いた事ありますか?
タワマンとはタワーマンションの略で、
「高層タワーマンションの購入は相続税対策になりますよ」て事らしいです。
こちらが新聞記事です。
日経新聞が1年も前に記事を書いているので、ちょっと古いネタですいません。
さて、何故タワマンで節税できるかを、相続税のベースとなる「財産」の算定方式から考えます。
一番相続税が高いのは、当然ながら現金や預金。
その次は土地です。土地は更地と言って何も建物が建ってない方が税金が高い。
なので土地を持っている人には、
「マンション建てませんか、借家建てませんか」という営業が押しよせます。
「借家を建てれば、収入も増えるし、相続税対策にもなりますよ」
と言う訳で、
うどん県でも、「そうなんだろうなぁ」というアパートが結構あります。
さて日経の記事によると、節税効果は
現金<一戸建て<中低層借家<高層マンション<タワーマンション
という関係らしいです。
一戸建てより右側の相続税は、購入金額がベースではありません。
路線価と呼ばれる地価+上物と呼ばれる建物の時価価格
なんですね。
路線価は一般的に実勢価格の7~8割ですし、
建物の価値は、年々減価償却されていくので、
「老後や子どもさんのために、借家を作りませんか?」
という話になって、
「借金があった方が、相続に有利ですよ」
という展開まであります。
あっ、CACICOの意見ではないですからね。
そういう話を知っているだけです。
脱線してしまったのでタワマンの話に戻ります。
相続税対策でマンションを購入する人がいますが、
タワマンの節税ポイントは、「価格に占める土地の割合が低い」事にあります。
その理屈ですが、
建物の高さが高くなると、当然床面積は広くなり、
結果として、面積あたりの土地の割合が少なくなる。
からです。
平屋なら、路線価がそのまま相続税の対象。
ですが、同じ敷地面積でも階数を多くして
10階の建物が作れれば、面積あたりの土地割合は1/10で済む。
もっと上に伸ばして100階にすれば、土地割合は1/100で済む。
という話のようです。
営業トーク風にしてみます。
「この一帯は路線価の高い場所で、高価格の分譲とはなりますが、
タワーマンションなので、実は金額に占める土地の割合が少ないのです。
だから、
購入金額から想像するより、相続税が安いのですよ」
タワマンは価格の中で、土地部分の割合が少ない。
ってそれのどこがメリットなんでしょうか。
土地は不動産と呼ばれるように、価値が無くなったりしません。
ですが上物は、不動産と呼ばれながらも減価償却するという不思議な商品。
価値として「不動」じゃないのに不動産と呼ばれるのですね。
先ほどの
一戸建て < 中低層借家 < 高層マンション < タワーマンション
という比較は簡単に言うと、
土地部分の割合が少なくなっているだけ・・・
CACICO的には「ちょっと待て、落ち着け」
な理屈です。
原価償却される部分の割合が多いって、
それは「時間と共に価値が無くなっていく」割合が多い。
という事では?
「タワマンは人気ですから何時までも価値が下がらない」
と営業さんは言うかも知れませんが、
まぁ、それも新しいタワマンが立つまでの話。
一般のマンションと同じだと考えて間違いないです。
それ以上に建築経験者からすると、タワマンのランニングコストが気になります。
一般のマンションでは、築後20数年毎に、外壁を中心とした大規模修繕が必須。
はたしてタワマンの大規模修繕ってどうやってするのでしょうか?
50mとか100mの高さなのですから、足場を建ててという訳にはいかないでしょうね。
高層マンションの建設費用は、割高になりがちですが、タワマンとなったらより一層だと思うのです。
なので普通に考えれば、メンテナンスも高コストなはず。
いわゆる「修繕積立金」ってヤツです。
メンテ費用が織り込み済み・・・ですよね普通だったら。
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