- 2015年12月5日 11:55 PM
- 「かしこい家」の性能
外壁の仕事が主なCACICOですが、内壁の左官工事も行います。
さて今回のお家は、アーチ形状が室内に多くあります。
室内の壁は、一般的に石膏ボードと呼ばれる材料を貼るのですが、
このアーチ形状に貼るのは不可能。
石膏ボードは曲がらないのです。
ですので曲ベニヤや薄い合板を使う事になるのですが、
この手の材料は「灰汁(あく)」がでるという欠点があります。
「必ず出る」訳ではないのですが、材料の性(しょう)が悪いと悲惨です。
一般的な合板下地の工程は、
灰汁止めシーラー処理→仕上げ塗り
なのですが、この仕上げ塗りの水分が「灰汁」を誘発するのです。
しかも後になって・・・
その後の対処は、同じ事を(止まるまで)繰り返すだけ。
なので慎重な左官屋さんは、数回にわたって灰汁止めを塗ります。
乾かないと重ね塗りの意味が無いので、一工程は短くても、数日間必要となってしまう。
で、実はそこまでしても「完璧」ではないのです。
そこでCACICOが考えたのが、外壁に使っている防水塗料。
防水塗料の上に、断熱材を樹脂モルタルで接着する。
と言うのがCACICOの工法なのですが、
この防水塗料、材料との親和性がとても高いのが特徴。
つまり、ほとんどの材料に塗ることが出来ます。
(シリコン・コーキングを除きます)
話がどんどんと脱線していきますが、
市販されているコーキングは大きく分けて二種類。
シリコンと変成シリコン。
で、シリコンの上には何もくっ付きません。
どんな塗料も接着剤も無理です。シリコンの重ね塗りすらダメ。
というものすごい商品がシリコンコーキング。
一度試しに、板金の上にコーキングを塗ってすぐに撤去してみました。
見た目には綺麗な状態ですが、コーキングの範囲だけは塗装が全く載らないのです。
そんなシリコンを改良したのが変成シリコン。
なので塗装屋さんの持っているシリコンは、必ず変成シリコン。
ですが他業種になると、半額から1/3で購入できるシリコンの方が多いですかね。
さて話を戻します。
CACICOの防水剤を鉄骨の上に塗ったことがあります。
一般的な重量鉄骨は、赤いさび止め仕上げなのですが、そこに漆喰を塗りたかったのです。
で結果は
なので木地ならば何の問題も無いと考えています。
さて現場の写真
これならば灰汁の心配は要らないハズです。
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