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北京、ベルリン、パリ、ロンドン

VWの詐欺事件で色々と調べてみると

ヨーロッパの大気汚染がしゃれになりません。

ちょっと古いですが、20014.3.17のロイター通信から

パリの大気汚染が危険水準に、20年ぶり自動車運転規制へ

抜粋します。

ドライバーはナンバープレートが奇数か偶数かに応じて隔日しか運転を許されない日を設ける。

欧州環境機関(EEA)の発表によると、PM濃度はパリで147㎍と断突。

ブリュッセル 114、 アムステルダム 104、 ベルリン 81、ロンドン79.7

 

ナンバープレートによる乗り入れ規制は北京の専売特許かと思ったのですが、そうでもないのですね。

日本のPMの規制値は、年間平均15以下、かつ1日平均35以下。

因みに70を超えたら不要不急の外出を避けるレベルで、

80を超えたら注意喚起情報が流れます。

 

上記の欧州環境機関(EEA)さんは、今年の6月にはこんな報告書を出しました。

EU加盟国の多くは法定基準を超える大気汚染を排出している。

2013年の暫定データでは、EU加盟国のうち10か国が、未だ法定基準を超えてこれらの汚染物質を排出していることが示されたという。これら10か国のうち、ドイツは3つの主要汚染物質、オーストリア、デンマーク、アイルランドは2つの主要汚染物質が基準を超過していた。2013年のNOx排出が最も大幅に基準を超過していたのは、ドイツとフランスだった。基準値を超えるNOx排出の主要因は、交通部門の排出削減が遅れていることだという。

 

ドイツとフランスが特に非道いと指摘されたNOxは、

交通部門、つまりディーゼルエンジンが原因だと断言されています。

さて、排ガス規制の状況を確認してみます。

JAF(日本自動車連盟)のデーターです。

ディーゼルエンジンが乗用車シェアの多くを占めているのは、世界でヨーロッパだけ。

だからでしょうか。

ヨーロッパのディーゼル規制は、先進国の中ではもっともユルい。

日本より5年は優に遅れています。

最新のユーロ6で日本の2009年規制にようやく追いつきましたが、

新規モデルのみが2014年9月から適応しただけ。

既存車種の規制は一ヶ月前に(2015年9月から)始まったばかり。

最近までユーロ5レベルの車が販売の主流だったのです。

その上、ロイターによると

欧州では「ごまかす」必要すら無い、排ガス検査のための小細工は合法

欧州で検査を受ける車は「ゴールデンサンプル」と呼ばれ、さまざまな搭載部品を撤去。

実売の車より100~150キロ軽いスペシャルカーでの検査が合法。

さらにその上、こちらはAFP(フランスの通信社)

車の排ガス試験で「抜け穴」要求、独仏英がロビー活動か

ドイツは国レベルで、EUの規制機関に対して手抜き検査を依頼。

ついでに同様な要求は、ドイツだけではなく、フランスもイギリスもやっている。

 

ヨーロッパは古い車を大切に乗り続けるから、街中が煙い。

と思っていたのですが、それだけではありませんでした。

排ガス検査は基準自体が甘い上に、国とメーカーがグルで抜け道だらけ。

新車も充分にスモーキーなんですね。

きっと輸入車(この場合は日本車)の検査だけ厳しい・・・いえいえマトモなのでしょう。

 

仕事でヨーロッパに渡航される方は、北京同様、お体にお気をつけ下さい。

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