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行動は言語から

私の従兄弟の話をちょっと。

なかなか楽しい経歴の持ち主で、

フランスや中国での生活経験(仕事)がある、マルチリンガルな人です。

彼は日本語をしゃべる時と、フランス語をしゃべる時、また中国語をしゃべる時では

性格が変わると言います。

日本語では、非常に真面目でおとなしい感じなのですが、フランス語では社交的になり、

中国語では、人に命令調でしゃべる「性格」になるらしいです。(ちょっとうろ覚え)

因みにネイティブと会話をする時は、「頭の中で日本語翻訳」する事は無いとの事。

つまり中国語を話す時は、中国語で思考するそうです。

そうでないと、会話のテンポについて行けないと。

 

と言う事は、

使う言語によって、思考や行動が変わる・・・

 

もう10年以上前の気がしますが、「MOTTAINAI」という言葉が話題になった事を覚えていますか?

ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータィさんがこの言葉に感銘を受けて、世界に広げようという運動をしているそうです。

下記は「モッタイナイは世界中の合い言葉」というホームページからの転載します。

環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性、ワンガリ・マータイさん。

マータイさんが、2005年の来日の際に感銘を受けたのが「もったいない」という日本語でした。

環境 3R + Respect = もったいない

Reduce(ゴミ削減)、Reuse(再利用)、Recycle(再資源化)という

環境活動の3Rをたった一言で表せるだけでなく、

かけがえのない地球資源に対する

Respect(尊敬の念)が込められている言葉、「もったいない」。

マータイさんはこの美しい日本語を

環境を守る世界共通語「MOTTAINAI」として広めることを提唱しました。


最近だと「おもてなし」もそうかも知れません。

つまり、

「言語」は思考そのもので、それが行動に表れるのではないかと思うのです。


日本を除く世界中の人は、「勿体ない」という概念を持たない。

なので、

「勿体なくない」行動が、自然に出来ない。

という事になります。

「そんなの、勿体ない」

「そうだね」

と言う会話が存在しない訳です。

 注) 類似した言葉はあります。

「勿体なくない」行動をしてもらおうとすると、

上記のような長い説明からスタートなのです。

 

想像するに「勿体ない」は、「一粒のお米にも7人の神様がいる」的な、

八百万の神思考がベースになって生まれてきたのだと思います。

一神教の国では、生まれて来づらい言葉(概念)ですね。

 

そういえば、フランス語に「tatamiser」(タタミゼ)という単語があるそうです。

畳のある生活→日本びいき、という意味だそうですが、それを超えて

「タタミゼ効果」という現象も起きると言う論があります。

母国語では断定的な物言いが当たり前だった「人」たちが、

日本で、日本語を使っていると、

「すいません」や「検討します」などを多用してしまうと。

そして、母国語をしゃべっている時より、

自分が「穏やかになっていた」と認識するそうです。

 

これ間違ってはいけないのは、

「母国では断定的な物言いが当たり前だった人」

というのは、決して特殊な人ではないのです。

個人が意見を主張するのは当然の「環境」で、それは「言語」にも現れていると。

日本では、逆に断定的にではなく伝える「言語」表現が主流。

 

「言語」の影響力はすごいですね。

 

世界の人々が日本語を話したら、穏やかな世界になるような気が・・・

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