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日本における太陽光発電の意味

以前、「日本は地理的な状況から、風力より水力」が合っている。

という話をしたのですが、では、太陽光はどうでしょうか。

太陽光発電に向いている場所というのは、当然ながら、日照時間が長い地域という事になります。

「三菱重工技報」という技術解説書に、日照時間の一覧表がありました。

その表によると世界を年間日照時間で5つに分類しています。

①3600時間以上     北アフリカやアフリカ南部、アメリカ中西部等の砂漠地帯

②3000~3600時間   北アフリカ~中東、アフリカ南部アメリカ中央部、オーストラリア中央部

③2400~3000時間   中国の大半、中央アジア、インド、オーストリア外縁部、南欧、アフリカ中央部と南部、中米の高地

④1600~2400時間   日本、ヨーロッパ中央部、アメリカ北部、カナダ、南米の低地

⑤1600時間以下     ヨーロッパ北部

日本は5分類の下から2番目です。

スペインやイタリア、ギリシャ等の③に属している国から見れば、2/3ほどの日射量しかない。

ご存じだと思いますが、太陽光発電の開発をリードしてきたのは、日本です。

20世紀においては、ヨーロッパの全使用量より、日本単体の設置量が多かったのです。

それが21世紀になってドイツを中心にした行政的な(全量買取)支援のおかげで、

設置量はあっという間にひっくり返ってしまいました。

それを指して、「日本は出遅れた」という人がいます。

ですが、果たしてそうでしょうか。

日本はエネルギーのほとんどを海外から輸入しています。

であるからこそ世界が見向きもしない時代に太陽光発電に力を注ぎました。

でも、それは(手厚い行政支援が無い状況では)大きく普及しなかった。

それは素直に「太陽光発電が金銭的に、あまりにも割が合わなかったから」と考えるべきです。

(金銭的に合わない=電力を得るためのエネルギー使用量が大きい。という意味)

メガソーラーの等身大」で話をしたように、既存の発電所を太陽光発電で置き換えるのは、絵空事です。

太陽光は、太陽光なりの長所がありますが、基幹電源には向きません。

そんな日本がヨーロッパの真似をして、今年度から全量買取制度を始めます。

他山の石がゴロゴロ転がっているのですから、ぜひ参考にして欲しいですね。

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