- 2017年10月5日 11:36 AM
- CACICOBASE
前回のまとめです。
外断熱の蟻道化を防ぐための方策は
①断熱材自体 → 断熱材を防蟻断熱材にする
②断熱材とコンクリートの隙間 → 断熱材とコンクリートを完全に密着させる工法の導入
③断熱材同士の継ぎ目 → 断熱材の継ぎ目は、防蟻コーキングで埋める
でした。
と言っても、これは必要最低限の仕様。
これからどれだけ積み上げるかが大切ですね。
写真は基礎工事の初期段階、捨てコン(捨てコンクリートの略)施工後の状態です。
黒く線が引かれていますが、これが基礎の立ち上がりが来る場所。
で、これだけ見ても分からないですが、この捨てコンの精度がとても重要。
精度とは、どれだけ水平であるかです。
一般的な基礎施工においては、ここの水平精度は、ある一定の範囲内に留まればOKなのです。
極端な話、底部がどれだけ凸凹だったとしてもコンクリートは液状なので、
仕上がり面の水平は、自然に保たれるから。
ただし、外断熱の場合は別です。
底部が凸凹だと、断熱材の上端が水平にならないのです。
断熱材を、外周型枠に設置している所です。
断熱材の継ぎ目は極力減らしたいですから、できるだけ大きなサイズが良いですね。
こちらの現場は4×8(1220×2440)板から切り出した2440×610というサイズを使用しています。
ワイド方向としては、最大サイズです。
ここで、基礎形状に関して説明します。
基礎の断面図です。
基礎はGL(地面)より上と下があり、上部を立ち上がり、下部を根入れと言います。
今回の基礎は立ち上がりが400mmで、根入れが250mm。
基礎高は二つの合計である650mmとなります。
(住宅の基礎高としては、標準的か、少し短いかも)
一方断熱材の規格は、3×6(910×1820)か、4×8(1220×2440)なので、
材料の取りが悪い為、工夫をこらすポイントです。
このネタは、少し後で取り上げます。
さて前述③で上げたように、継ぎ目の隙間は蟻道の温床。
なので接着面には防蟻コーキングが必須。
写真は小口全体ではなく、内側を中心にコーキングを塗っています。
これは全面に塗りつけると、接着時にコーキングが外部にはみ出てしまうから。
内側にはみ出るのは良いですが、外側の場合は型枠にくっついて、脱枠作業時にトラブルとなります。
コーキングの接着力がすごいため、型枠が外れず、場合によっては断熱材が千切れます。
なので外側にはみ出ないようにしているのです。
型枠側にガムテープを貼って養生する方法もありますが、
脱枠後に外側からコーキングを塗り足す方が確実に隙間を埋める事が出来ます。
まずは、610の断熱材を設置して、次に進みます。
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