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RCの打ちっ放しは室内側

RC外断熱の性能を体感してもらう。

という目的ではないのですが、結構良い感じかなぁ。と思います。

構造剥き出しで、すごく寒そうな感じ。

だけど、RC外断熱を選択した場合、快適には「な~んも」関係しない。

という話をします。

RCという構造体を、どういう風に位置づけるかで考え方が180度変わります。

RCの外壁が、冬寒くて夏暑い(外気温の蓄熱体)が普通。

と考えるのであれば、

内側でどれだけ断熱できるかが勝負ですので、内装を外すなんて愚の骨頂です。

でも、

RCの外壁が、冬は暖房、夏は冷房(室内温の蓄熱体)が普通。

と考えるのであれば、

室温を躯体に伝える事がプラスなので、内装を外す事が正しい行為、だったりします。

個人的に

RCの打ちっ放しは、室内に限る。

と考えます。

今回はリフォームなので廃墟風のデザインですが、

キレイな打ちっ放しの壁が仕上げというのは、悪くないと思います。

打ちっ放しの外壁もデザインとしては良いのですが、

その中で生活するのは苦行以外の何物でもないです。

あっ、こう見えても窓は樹脂のトリプルガラス。

普通の生活環境では、絶対結露しません。

電気は大切

今日は一日停電の日でした。

理由はメーターの移設です。

今までは建物1つにつき、1つのメーターだったのですが、

各階ごとにメーターを取り付ける事にしました。

なので、動力電源も、共有電源もと言っているとメーターの数がとても多く。

どの程度かというと、

メーター板がこんな事に。

中の配線も事前に準備しています。

集まった電気屋さんも・・・なんと6名。

工程はこんな感じ。

①四電さんが、主電源を落とします。

でもって、メーターBOXや配線工事。

②四電工さんがやって来て、メーターを設置

でもって、後は電気屋さんの人海戦術。

③最後に四電さんが、主電源を回復。

停電の時間は約10時間ですが、ホントこの間何もできません。

電気の大切さを思い知らされる10時間でした。

 

で思う事は、自然エネルギーの不安定さです。

私は、必要な時に必要な量の電気が、安定的にあって欲しいです。

太陽光発電や風力発電を導入しながら、それを行おうとした場合、

自然エネルギー分の「発電」を、バックアップとして準備する必要があります。

自然エネルギーを増やしても、従来の発電を減らす事はできないのです。

なぜなら、お天気任せの「不安定」さだから。

で、何がバックアップに向いているかというと、「火力発電」です。

「エコじゃない火力発電」が無いと存在できない「エコな自然エネルギー」。

たちの悪い冗談みたいですが、本当です。

バックアップとして使用する火力発電は、オンオフが煩雑になるので、より一層「燃費」が悪くなります。

そう言えば、世界トップの太陽光発電の会社であるサンテックパワー(中国)社が破綻したみたいです。

サンテックパワー社の破綻

ブルームバーグの記事によると、20億ドルの債務を抱えたサンテックは、

3月15日が期日だった社債5億4100万ドルが返済できなかったとの事。

いわゆる不渡りってやつですね。

昨年の初めにはドイツの最大手「Qセイルズ」という会社が倒産していますし、

出遅れを叩かれた日本メーカーは生き残っているという皮肉な状態です。

世界トップシェアの会社が倒産するソーラー発電業界って、なんですかね。

屋根の外断熱開始

RCの外断熱改修が続いています。

壁の外断熱は目処が付いてきたのですが、屋根はこれから。

こちらの建物、陸屋根(フラット)と勾配屋根の2種類があるのですが、まずは勾配屋根から。

60mmのフェノバボードを固定したところ。

金属のワッシャーを使って、面で断熱材を押さえつけています。

ワッシャーがないと、ビスだけがずぶずぶと断熱材の中に陥入していくのです。

外周部は、防水材を固定する関係で、50mm+構造用合板の仕様になっています。

すごく大雑把ですが、壁の2倍以上の断熱性能が必要だと考えていますので、

今回は

壁は40mm 熱伝導率0.033

屋根は60mm 熱伝導率0.019

という仕様です。

壁の2.5倍を確保している事になります。

やっぱ香川県は暑さ対策ですよね。

サーモグラフィで見る外断熱の利点

ちょっと散財してしまいました。

以前から、欲しい欲しいと思っていた、

「FLIR i3」という名前の、赤外線サーモグラフィカメラを買ったのです。

以前、この写真をエントリーした事があるのですが、

同じ風景を、「FLIR i3」で撮影すると

こんな感じに見えます。

プレデーターですか?(古い)

つまり温度の差で、モノを把握するカメラです。

このカメラは、建築的には漏水の検査で使われたりしています。

外壁を撮影したとき、裏側に水が回っている箇所の温度が低くみえるのです。

外壁を撤去しなくても分かるので、非破壊検査と言います。

CACICOの目的は、断熱がきっちり機能しているかどうかの確認です。

早速、RCの外断熱改修の結果を確認します。

樹脂トリプルLow-Eサッシと、熱交換タイプの換気扇を取り付けるスリーブ穴(外が丸見え)です。

クロス未施工の場所は木下地(ボード断熱材30mm充填)。それ以外はRCで、

どちらも外張り断熱40mmという断熱仕様です。

で、これをサーモグラフィカメラで撮影すると。

いろいろと文字がかぶっていて分かりづらいかも知れませんが

四カ所の温度も併せて表示しています。

Sp1が壁面温度    14℃

Sp2がスリーブ穴から覗いている外気温度  9.5℃

Sp3が樹脂枠の温度   12.8℃  

Sp4がガラス面の温度  13.7℃

コンクリート面の温度がでてきていませんが、Sp1と同じでした。

計ったのは、21日の午前中。

この日は最低気温が日の出前の5℃。室内は当然ながら暖房器具なしです。

この状況で壁温度の14℃は、

外断熱が有効的に働いていることを示しています。

つまり、夜間の冷蓄熱を防いだ。

ということです。

1月からこの現場に詰めている監督さんは、

「室内がこんなに暖かいなんて初めてです」

と大絶賛。

以前は、多くの人が室内で作業をしていても、

日中の外気温より、必ず低かった室温。それが今では逆転しているのです。

ビフォーアフター的に表現すれば「なんと言う事でしょう」状態です。

ですが、まだ道半ばのRC外断熱改修。

完成が楽しみです。

塗り壁の仕上げ方

フロント部分

というのは、とても大事です。

と言うことで、どのようなコテパターンが良いか検討しました。

「押(おさ)え」と呼ばれる、お城の外壁のように平滑面にする仕上げであれば、気にしないのですが、

CACICOの仕上げ材は、「押え」ができない材料です。

ですので、何らかのパターンがつきます。

個人的には「塗り放し」というランダムなコテムラが好きなのですが、

これはこれで難しい。

なぜなら、

①コテパターンは、人間の手の可動範囲でしかパターンがつかないから。

例えば、身長170㎝の人が左右に手を動かすと、170㎝幅のコテ跡が付きます。

それを上下→移動→上下→移動

と進めていくと、横方向としては、170㎝おきという規則正しい継ぎ手ができてしまうのです。

しかも、それを複数名ですると、幅の異なった規則正しい(?)縦ラインが現れます。

しかも、「塗り放し」とお願いすると、

②個人としてはランダムであっても、人による個性がでます。

よ~く見ると、あぁ違う人が塗ってるなぁ。と分かる訳です。

狭い範囲であれば一人で施工しても良いのですが、それではなかなか進まない。

そこで考えたのは、

コテの動かし方。

左官さんのコテの動きを見ていると、最後はカーブを描きます。

極端な場合は、半円な感じで動いたり。

このカーブの動きが、ある意味「個性」です。

ですので、

A コテを水平のみに動かしてもらう。

B コテの壁に当たる角度を統一してもらう(仕上げ面がフラットか荒れるかの差)

という条件をつけた上で

C 縦方向の継ぎ目が一直線に通らないように、

ランダムにお願いしました。

つまり、170㎝のスパンで統一しない塗り方です。

少し時間はかかりますが、170㎝いったり、90㎝で止めたりして、継ぎ目をぼやかす訳です。

まずは天井からスタートして、最後にフロントの壁を塗ります。

コテがアールに動かないため、継ぎ目も目立ちません。

塗りの自然な感じがでて、なかなか良い仕上がりだと思います。

白い壁と遮熱性能

まだ、下塗りの段階ですが、白い塗り壁ができています。

天候の関係で、雨が当たらない箇所を優先的に進めた結果です。

さて、CACICOの外壁の「売り」は汚れづらいことです。

先日の遮熱の話とも絡むのですが、遮熱の天敵も「汚れ」です。

ど~んなに性能が良い遮熱塗料でも、汚れてしまったら性能は落ちます。

でCACICOの外壁では、遮熱タイプも選択できるのですが、

基本、非遮熱で良いと思っています。

それは屋根と壁では、日射量が圧倒的に違うからです。

・・・汚れない白い壁でも、ある程度の反射性能はありますしね。

さて、明日は仕上げ塗りです。

秘密兵器 トロウェル

RCの外断熱改修の現場です。

今日は、エントランスの土間打ちをしています。

朝一からやっていますが、途中で出できたのがこちらの機械、トロウェル。

簡単に言うと、土間打ちをした後の表面をならす機械です。

ある程度の面積がある時に出てきます。

でも、最後は職人さんの手仕事。

美しい仕事は、人の手でできます。

朝から始めて、この段階で19時。

もう一度「人の手」で押さえをして今日の仕事は終了です。

左官さんの仕事はすごいです。

廃墟デザイン

外断熱改修工事の進捗と共に、内部も形になってきました。

「ぜんぜん、できてないやないか!!」

ではありません。これで仕上げです。

床は土足なのでモルタルを打って、防塵目的でクリア塗装をしました。

ですが、それ以外は内装を剥がしたままです。

エレベーター周りは防火対策のためにブロック積みです。

天井を見上げると

天井のボードを撤去したのは、昨日の写真の通りですが、照明器具を追加しました。

工事用のスズラン灯(下記)にLEDのクリア球をつけています。

この、10mタイプです。

よく、工事現場の立ち入り禁止でピカピカしているのを見たことがあると思います。

それを使ってみました。

それまで付けていたダウンライトは、ひっくり返して天井を照らすように配置。

「廃墟スタイル」

というか、まだテナントが決まっていないので、後で改装できるようにしています。

トイレの天井もこんな感じ。

天井が高いのは良いですね。

外断熱をしているので、天井の「高い・低い」で快適性が影響されることは少ないでしょう。

空気暖房(エアコン)による上昇気流は防げませんが、

天井を撤去しているのは廊下とWCだけなので問題ないでしょう。

快適さアップ!!

寒の戻りにしては早すぎますが、今日は、ここ数日の暖かさとは違って、寒い日です。

で、RC外断熱改修の現場に入ると・・・

なんと、室内が外気温より暖かいです。

外断熱改修をするまでは、どんな時でも家の中が寒かったです。

真夜中、寒風吹き荒ぶ中。

というのであれば、風が当たらない分室内が快適かも知れませんが、

日中であれば、必ず室内の方が寒かったのに、今日は違います。

室内、特に3階が暖かく感じます。

当然ながら、暖房が入っている訳ではありません。

工事用照明と職人さんの発熱分だけなのですが、

想像するに、断熱材を貼ったことにより夜中の蓄冷が抑えられたのではないかと思います。

まだまだ、全体の面積からいとう半分ぐらいなのにこの効果。

しかも、室内はこんな状態。

これ、実は工事途中ではありません。

ほぼこの状態で仕上げの予定。

外断熱だから、内装はコンクリート剥き出しでも快適なのです。

快適なRC打ちっ放しの建物(ただし、内部側ですが・・・)

完成が楽しみです。

タイル仕上げを変更する

RC外断熱改修の様子です。

さて、高級感があるとの理由で、タイル仕上げのビルは多いです。

今回はタイル仕上げについて考察してみます。

タイルは表面が釉薬で覆われています。

ですので、タイル自体の汚れや色落ちに関しては、ほぼ完璧です。

ですが、タイル自体は完璧でもいくつかの問題点もあります。

①目地の汚れ

②防水性能がない

③落下の危険

①の汚れは、まぁ気にするほどではないですね。

キッチンの壁だと気になるかも知れませんが、外壁なら問題ないでしょう。

問題は②と③です。

以前、鉄筋コンクリートにも防水はした方が良い。というエントリーをした事がありますが、

タイルという仕上げはRCで防水する。という前提で使用される仕上げ材です。

なぜなら、タイルの目地から水が浸入する可能性があるから。

「打設検査」という言葉があります。

これは、タイルの表面を叩く事によって、タイルの裏側に問題がないかどうか確認する作業です。

タイル自体が傷む事は想定していないのですが、

裏側に水が回ってRCが劣化していないかどうかを調べます。

タイルの裏側に水が回り込んで、RCが劣化しているとどうなるか。

a 室内側への漏水

b 躯体自体の耐久性の劣化

c 外装材の脱落

という問題が発生します。

特に最後の「外装材の脱落」というのが問題。

で、③落下の危険です。

外国の例を持ってきて日本を批判する(でわの神と言います)のは趣味ではありませんが・・・

アメリカで新設されるビルには、タイル仕上げは無いそうです。

あるのは、タイル模様をつけた左官仕上げ。

なぜならタイルは落下して、人を傷つける可能性があるから。

賠償問題になった場合、訴訟国家のアメリカでは恐ろしい額になります。

そこでビルオーナーは、いざという時のために損害保険に入るのですが、

外装材に落下の可能性が大きい場合

保険会社が保険を受けない。もしくはすごく高い掛け金を提示する。

らしいです。

一方日本では、そこまでの心配は要らないかも知れませんが、

なんと言っても世界一の地震大国。

落下の危険性がある外壁。

というのは、あまりお薦めできません。

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